人狼議事


242 【突発誰歓】桜が見せた夢

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【人】 双生児 ホリー

――**年後―

[また、この季節やって来た。
去年はしとしと降っていた雨もようやく諦めてくれたらしい、今日はのどかな薄い青の春空が広がっていた。]

ほら、美桜。
手を離したら危ないからダメよ。

[小さな小さな手。
繋いで、ゆっくりと坂道を登っていく。]

え? また?
もう、……校歌がそんなに好きってどうなのかしらね。

ほらお父さんが歌ってくれるって。
って、貴方、忘れたの?

[仕方ないなぁと呆れたように笑うと、口ずさむ。
そうしたら低い声が少し後に続いてくるから呆れてしまう。
なんだ、覚えてるんじゃない。]

(83) soranoiro 2015/12/21(Mon) 23時頃

【人】 双生児 ホリー

[少し冷たさを含む春の風が、私たちの間を通り過ぎていく。
乱れた黒髪は、肩より少し上で揺れる。]

この髪形を見たら、何て言うのかしらね。
真似してるって思わないかな。

[ふふ、と笑みが漏れた。
不思議そうにこちらを見つめる2対の瞳になんでもないと首を振り、片手に抱えた花束に視線を落とす。

あの日。夜明け前。
屋上への階段を登ってゆく後輩の手を掴めていたら、何かが変わったのだろうかと思い悩んだこともある。
さようならの意味を問えていたら、とも。

――……でも、きっと。

何も確かなことを知らず、彼女へと笑みを向け、体育館で人数分の珈琲を淹れて、――自分はそれで、良かったのだ。
今はそう思うことが出来ていた。

翌朝、冷めてしまっていた“3人分”の珈琲。
自分にとって、受け取る人の現れないカップたちが、彼女や彼らの存在を証明してくれたから。]

(84) soranoiro 2015/12/21(Mon) 23時頃

【人】 双生児 ホリー


あー着いた! 年々辛くなる気がするわ、この坂道。
……1年振りだものね。

お久しぶり。

[校舎はもう跡形もないけれど。

瞼を閉じれば、そこにある。
セピア色に染まっていく中学校時代の思い出たちが。
淡く光る桜と夢幻のような一夜が。]


さ、帰りましょうか。

[父親と走り回っていた幼子を手招き、抱き上げて微笑みあう。
もうこんなに、重くなった。

あの日。此処で。偶然か桜の導きか、出会った人々。
今、幸せであればいいと願った。**]

(85) soranoiro 2015/12/21(Mon) 23時半頃

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