171 聖†ジャキディス学園 Final Stage
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深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている。
[笑いと共に顔を上げると前髪が揺れて、右目が見える。
闇より深い漆黒の…眼球全てがオニキスと思わせる
闇の瞳がキラリ光った]
[大図書館でわざわざもふもふ動物園を作ったのは癒しの為では無く。
ゾーンに放たれた動物達は愛らしい姿を振り撒きながら
口を開いた]
それで…首尾はどう?
九鬼はやられちゃったみたいだけどね。
[気にしていないとでも言う様に楽しそうに動物達が
口を開いて……運命とでも言うべきか、思想と言う
いとに繋がった者達に語りかけた**]
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― 中庭 ―
[機関の優秀な工作員《エイジェント》によって。 正門での動きはこちらに伝わってくる。
虹色の蝶になって飛んで行ったと聞いた刹那。 中庭からも虹色の蝶が次々と飛び立っていく。]
神《零艇紫亜》への叛逆ね。 全く……
[そうして、工作員《エイジェント》に告げる。 膝の上には消えずに残った猫が一匹。]
私達の“計画”には変更は無し。 そう伝えて頂戴。
(4) 2014/04/04(Fri) 08時頃
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全く……不動門ってば先走って。
[膝の上に乗せた猫から、手筈通りに仲間との通信を試みる。]
こちらの計画には変更無し。
神《零艇紫亜》を退けて、セカイを書き換える。
そう、新生派としてね。
[部長連《エイジェント・アライアンス》
と言うよりは、“ヨーランダ”が魔皇討伐に送り込まれた真の目的。
それはまさに、神《零艇紫亜》への叛逆だった。
不動門が先走った事は誤算ではあったが。
《JKDS派》への陽動に丁度良いかと思考を切り替えていたのだった。]
――ふうん、なるほどな。
[秘密の会話に混じる不正介入《インベーダー》]
魔皇《フェイク》の裏に繋がるのが幻影《フェイク》だなんて。
なかなか気が利いた話だ。
九鬼が旧保守派なんかに与する理由が理解できなかったけど、成程、"新生派"か。
ああ、あいつの名誉の為に言っておくけど。
九鬼は"新生派"の事は何一つ口にしなかったよ。
[新たに設定した小鳥《式鬼》を媒介に言葉を伝えながら、猫を撫でる。]
さて――。
七人委員会《ジャキディス・セブン》としてではなく。
十三血流《リネッジ・サーティーン》のひとりでもなく。
一ノ門 光流として問おうか。
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― 回想・>>23 ―
頼もしいわね。 七人委員会《ジャキディス・セブン》全員とぶつかるかは分からないわ。
ただし、いざって時は頼むわね。 機関の部長《エイジェント》も神の坐す場所《レッド・ゾーン》に耐え切れない子達は還しちゃったから。
あたし達とベッキーだけしか残っていない。 まぁ、何か手伝って貰う時は呼ぶわ。
それ以外は貴方も自由に……って言うまでも無いか。
[そう、部長連《エイジェント・アライアンス》の代表のような形で交渉に臨んだり。或いは他者を部長《エイジェント》に引き入れようと画策はしているものの。
基本的には独立独歩の工作員《エイジェント》に上下関係のようなものは存在しないのだった。]
(45) 2014/04/04(Fri) 19時頃
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あら、貴方まで此方側って訳。
それはまた――
[まさか、十三血流《リネッジ・サーティーン》にして七人委員会《ジャキディス・セブン》までが此方側とは。
機関の内部の混乱も頷けると言うものだった。]
さあ、どうかな?
[此方側との言葉には軽い調子で返すが、肯定は返さない。]
JKDS派に思う所があるのは事実だな。
じゃなきゃ、わざわざ話しかけずに盗み聞きの時点で執行部《エグゼキューショナー》ご注進している。
だけど、其方に同調できるかはまた別問題だろ。
[口調はあくまで笑み含み好意的。
ただ、『神になる』と当たり前のように告げられるのには、驚くような間があって。]
――なら、新たな神様は世界に何を望む?
[見極める為の問いを重ねる。]
能力者の居ないセカイを望むわ。
私も、貴方もただのヒトに戻るセカイ。
[そう、それが――]
それがきっと、全てのヒトにとっての幸福なのだから。
能力者のいない世界か。
力を捨て、捨てさせた世界。
それは、きっと、全てには遠い。
けれど……――。
[祈るように呟いて。
深く、深く息を吐き出した。]
……俺は、俺の信念と誇りにかけて。
――七枷 緋奈。
お前が神《零艇紫亜》を排し。
神の座に登る為の協力をしよう。
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― 中庭 ―
全く、相変わらずね。 副会長も。
Noblesse Obligeだなんて熱い事。
[そう言って放送を半分ぐらいは聞き流していた。 さてはて、自分達機関の工作員《エイジェント》はどう動くのか。]
(66) 2014/04/04(Fri) 21時半頃
|
……ああ、よろしく。
何か必要なことがあれば、言ってくれれば対処するよ。
[そこに迷いはない。]
− ささやかなる一枚 −
[永久閲覧禁書と呼ばれるそれには全ての事が書かれている。
それこそ世界の命運の鍵となるものから、
隣町の町長の夕飯レシピまで。
その中の一枚がはらりと零れ落ちる]
『拝啓 麗しき我が姫よ
突然この様な手紙を書く無礼をお許しください。
この手紙は貴女の目には触れぬと思いますが、それでも
書かずにはいられなかった弱い俺と、そこまで想わせる
貴女に狂わせて下さい。
夕闇迫る中で見た貴女の横顔。
夜の闇より美しいその髪と、星の瞬きを思わせる瞳。
月光を集めた様な肌と、命を感じるその唇。
そして何よりその強さ。
貴女の全てに俺は奪われました。
俺は貴女の為なら死ねる。
貴女の為なら盾となり刃となり戦いましょう。
誰に裏切りと言われても、貴女の騎士で有り続けられるなら
どんな誹りも受けましょう。
そのかわり、互いに力の無いただの人間になったその時は。
ただの男と女として七枷、貴女に想いを打ち明けさせて下さい。
いつかそれを夢見て。 貴女だけの騎士 体育委員九鬼より』
…………………ラブ&ピース……って素敵よね、うん。
[読み取ってしまった内容に、うん、と小さく頷いた]
[気を取り直し、先走った不動門への考えを切り替えた
七枷からの応答に、楽しそうに、そうとだけ返す]
こちらも永久閲覧禁書への接触に成功したわ。
[接触した内容は伝えず、計画に変更が無い事に笑い声だけで
答えていたが]
[突然割り込んで来たノイズにも楽しそうに耳を欹てる。
フェイクに付いて答える事も、警戒する様子も見せず。
九鬼については自分にとってあまりにタイムリーな
内容だった]
彼は自分の信じたモノと愛する者に対しては
何処までも誠実そうだもの。
[意味深な言葉を告げて、
後は2人の会話に口を挟まず聞くに徹する]
[そして光流の問いに対した七枷の答えに無言のまま
口元は深い弧に]
…………。
[その答えに満足したのか、光流は七枷に協力を申し出た]
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