26 Fairy Tales Ep.4
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死んだ人にも。
風が運ぶ未来は来るのかな?
[嘲り哂う声は。
例え瀕死のサイモンの耳に入ったとしても、唸り声にしか聞こえなかっただろうが。]
―現在―
・・・ついに動き出したようね。
あたしも動かなくちゃ。
[フランシスカは赤い髪飾りにそっ、と触れるとニヤリと笑みを浮かべる。]
・・・ゴミは、ちゃんと片付けないといけないものね。
[零れる笑みからそっと覗く、鋭い牙。
幼き頃から人間に見せ物にされた、『愛玩』としての姿は既になりを潜めて。]
幸せな未来なんて、見せてやらない。
薄汚くて、狡い人間なんかには、幸せな未来なんて。
[フランシスカは闇に向かって嘲笑う。]
嫌ね、これ以上外にいたら、あたしまで殺したくなっちゃうじゃない。
[自然と零れでる嘲笑いをこらえるとフランシスカは鋭い牙を隠すように口を閉じる。]
指輪、預かってもらわないと。
…下手な場所に捨てると、拾われてたぁいへん。
ふふっ。
小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 13時頃
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― 回想 ―
[新たな約束を交わした少女の髪には 今度はピンクのリボンが結ばれた。
しばらく会話をすませた後、雑貨屋へ戻った。]
…ただいま。
[ソフィアが小針子仕事をしていても気にせずに奥の部屋へと向かった。 もう1人、宿泊者が増えていると伝えられれば]
おいしそうだね
[わざとらしくそう言っただろう。]
(@0) 2010/08/07(Sat) 13時頃
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― 回想・夜に ―
!!!
[遠吠えが響けば、がばりと起き上がる。 どきんどきんと鼓動が高鳴る。]
(人狼の声がこんなに 近くで…
でも、 何か違う)
[小さき獣は、白狼の遠吠えに呼応するように聞こえる 獣の鳴き声に同調することなくただ、それを聞いていた。]
(@1) 2010/08/07(Sat) 13時半頃
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― 回想・夜明け ―
[血の匂いがした。 ただそれは本能的に窓から飛び出していた。
着ていた服は破けて、窓から飛び出したのは金狼の姿。]
(あそこだ)
[ポルクスが殺した人を見つければ、はくりとその肉を喰らった。
―――― そして夜明け頃 広場を通り過ぎた。]
(@2) 2010/08/07(Sat) 14時頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 14時半頃
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[ぺろりと人よりは長い舌で口元の血を舐めた。 やっぱり他の動物とはチガウ。
――――戻れないよ。]
ぐるる、…
(@3) 2010/08/07(Sat) 14時半頃
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[たん
ひと蹴りで一気にグロリアの目の前まで距離を縮め]
がうっ
[―――鋭い爪を振るった。]
(@4) 2010/08/07(Sat) 15時頃
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[避ける気がないとは解らず、誰も止められず 逃げないのなら爪は彼女の腕に傷を残す。]
……、……ぐる
[とはいえ空腹は満たされているので食べる気はない。
――――やがて、小さな少女の姿に戻る。]
(@5) 2010/08/07(Sat) 15時半頃
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死にたいなら殺すよ
生憎、満腹なんで食べることはできないけどね
[一糸纏わない姿のまま少女は言った]
(@6) 2010/08/07(Sat) 15時半頃
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言ってることの意味がわからないよ
[指輪を差し出されても受け取るもせず]
気安く呼ばないで
(@7) 2010/08/07(Sat) 15時半頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 16時頃
小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2010/08/07(Sat) 16時頃
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[すん、と一度鼻を鳴らしてから ん、と小首を傾げた。]
あたしはもうこの村から出ていく。 だから、会うことはない。
[草叢に投げられた指輪の軌跡を追って]
お前は、…
[言いかけた言葉は続けず、がさがさと草叢へと向かった。 その中できらりと光る指輪をみつけた。]
―――― これ、そんなに大事なものなのかな?
(@8) 2010/08/07(Sat) 16時頃
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[ムーンストーンの指輪は少女の指には大きすぎて 服をまとわない姿では隠すもなにもない。]
へくちっ!
[くしゃみをひとつしてから寒そうにしていれば 雑貨屋に戻る前にソフィアに見つかったかもしれない。**]
(@9) 2010/08/07(Sat) 16時頃
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・・・どうやら、お疲れかしら。ポルクス様。
[抱え込んだ青年に囁きかける声。]
あたしも楽しませてもらうわよ?
人間が絶望に喘ぐ姿を、たっぷりとね。
[白き狼が悲願としている復讐への同調。
それはあの時から変わりは無く。]
……は……。
こんな身体で……情けない……。
[僅かに口元を笑ます。]
あなたには、助けられてばかりですね……。
もちろん……ですよ。
人間達に復讐を。
俺も、まだ、死ねない。
[熱病に魘されるように、瞳は赤く爛々と輝き。
『証』も、それに答えるよう仄か光を灯していた。]
[意識のないポルクスの首もとで証が灯る。
生きたいと願う欲望は。
希望を求め夢を繋ぐ。
それは幼き人狼が見た光景。
聞いた音と声。
悪夢の記憶。
10年前の惨劇のもう一つの物語。]
[最初の光景。
8歳くらいの活発そうな少年が隣りに座っている。
鋭くピンッと立った耳とふわふわ尻尾の人狼の子供。
群の大人が大きな獲物を獲って来た事、早く一緒に狩りに行きたい事を騙り、ポルクスも一緒に行こうと笑う。]
『そうだね、カストル。』
[答え、少年の名を呼ぶ声と共に光景は切り替わる。]
・・・・・
[森の中を駆ける。
隣りにはカストルの姿。]
・・・・・
[カストルと黒い大きな狼が戯れている。
年齢不詳の男がそれを微笑ましげに見詰める。]
・・・・・
[沢山の人狼達に囲まれている。
そこに笑顔は絶えない。]
・・・・・
[倒れ泣くカストル。
その足にはくくり罠の紐がきつく絡み付いている。
小さな手がそれを解こうと引っ張るが、ますますきつく小さな足を締め上げる。]
『………………!』
[かなり近くで人の声と気配。
びくりと震え、視線を廻らすと、カストルと目があった。
縋るような涙目。]
[がさり
一際、近くで響く音。
カストルの視線を振り払い、手近な藪の中へと飛び込む。
ぎゅっと瞑った目には暗闇しか見えず。]
『カワッタケモノダ』
『オオカミノヨウダシ コロシテシマオウ』
『ダケド コトバガワカルミタイダ ソウダンシタホウガイイ』
[理解できる筈の言葉は、まるで異質な言葉の様に聞こえ。
談笑する笑い声と、怯えて泣くカストル『声』ばかりが耳に残る。]
・・・・・
[領主の屋敷の庭。
檻の中、見世物の様に閉じ込められたカストル。
ぐったりとしながら、力無く泣く。
群の仲間達と一緒に遠吠えですぐに助けると呼びかける。
一人の男が持ち出し、カストルに向けるのは黒光りする――]
『やめっ……!!』
[響く銃声。]
・・・・・
[倒れている。
撃ち抜かれた左膝からだくだくと溢れ出す血が、白い足を赤く染める。
銃口がまた向けられる。
痛みと恐怖に震えながら、銃を構える男の顔をはっきり見た。
領主オルグイユ。]
・・・・・
[広がる赤。
覆いかぶさった大きな黒い獣。
庇って撃たれた彼は既に息絶え。
その奥に見えるのは銃に弾を補充しようとする――。]
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― 回想/昨日/ ともだち ―
ラッカちゃんも、カルくんも おろかで 弱くて、 ばかな ニンゲンだよ。
[一度彼女へ向けた 嫌いじゃない、という言葉は二度は言わず 頭に結ばれたピンクのリボンは薄い金の髪によく映えた。]
死にたいの、ラッカちゃん。 それなら殺してあげるのに
カナシイかどうかは その後で わかるもん。
でも、今殺したら 次の約束が守れないから それまで おあずけ?
[くすくすと笑って]
(@10) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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うん。 会ってみるだけ会ってみるよ。
ここに集まってる人狼とお話ししても良かったんだけど なんか、あたしが思ってたのとちょっと違ったから。
[10年前を知らない子狼は、復讐にはあまり興味なく]
それで、会った後にラッカちゃんを探すよ。 その時まで 生きてたら会えるよ。
その時も、今みたいに 食べてもいいよって 言うなら食べてもいいよ。
それがラッカちゃんの思う 一緒にいるともだちの形、だって 言うならね。
(@11) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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じゃあね。ラッカちゃん。
――― 赤いリボンは ラッカちゃんの方が似合ってるよ。
[赤い色の意味を、教えてくれた彼女の方が 似合っているとは言わないまま 夜の村に消えていった。
背後で手を振る少女に振りかえす手はないけれど 代わりにピンクのリボンが 風に揺れて**]
(@12) 2010/08/08(Sun) 00時頃
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― 回想/明け方 ―
ソフィアおにーちゃん
[一人称と体型から男と判断した彼の姿が見えれば 何も纏わぬ姿の少女はゆっくりと見上げた。 その手には、指輪がぎゅっと握られたままで]
わ
[思いがけない抱擁に小さく声をあげた。]
言われなくても もう行くよ。
[逃げてと言われれば、きょとりとした顔で 僅かに口元に笑みを浮かべたまま言う。]
(@13) 2010/08/08(Sun) 00時半頃
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ヒト。
同じ、ヒトだって? でも ちがう。
ちがうよ。
ニンゲンと人狼は 違ういきものだよ。
[そこまでいえば、へくち!ともう一度くしゃみをした。 雑貨屋には戻る足取りで歩めば上着が肩に乗った。]
その腕の痣、人狼にやられたの? ま、いいけど…
(@14) 2010/08/08(Sun) 00時半頃
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ねぇ、ノックを3回しなきゃいけない人のおうちの場所教えて。 あたしはそこへ行くよ。
この村に、もう用はないから。 ついでに、これも あたしは別に興味がないものだから
[ムーンストーンの指輪をソフィアに押し付けた。]
グロリアとかいう女から預かるように頼まれたんだ。 いやだっていったら、投げちゃったけど なんか勿体なさそうだから拾っておいたんだ。**
(@15) 2010/08/08(Sun) 00時半頃
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