人狼議事


162 絶望と後悔と懺悔と

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[ 
隣に立ったリカルダの顔を見やる。
わずかに動いた表情単なる強張りのようなそれが、
微笑みであったことは伝わっただろうか、知れない]


[恐れは無い。

感情はもう遠くへ行ってしまった。

大丈夫、何も感じない。
苦しいことなど、どこにもない。
だから――]


[そ、と頭を下げる。

 ……承知しました

[応えは家族以外の目のある所に立場を弁えて、]

 この命に換えても。

[続く言葉は魂からの声だった。]


― 回想:明にーさんと ―

うん。

[僕は前の世界で持ってた温かさをまだ覚えてる。
誰かに頭を撫でられた時の、誰かが傍についていて、僕が眠るまで背中を撫でてくれた時の。
ささやかなお揃いや特別を得た時の。
覚えてても触れないそれらが明にーさんの手に宿っているような気がして、僕は手を重ね合わせて目を閉じる]

うん、僕は、……平気。

[身体が痛いのはしばらくすれば治っちゃうし、そうじゃない痛いのは、もうどこか遠くのものになっていた。
笑う赤い目と引き換えに]


[ある晩に、僕は明にーさんの巾着の中身を見せてもらった。
鏡か……あんまり顔がうつらないようにしないと。
でもなんでにーさんは鏡を壁にむけてるのかな]

きれい……!

[その答えはすぐに映し出された。僕はまだはしゃぎ方を覚えてたみたい。
花の名前は分からなかったけど、とにかくこれって明にーさんの特別なものだよね]


…僕も、言ってないことがあったっけ。

お母さんの名前、……「ハル」っていうんだ。僕みたいなただのハル。

[ささやかなお礼のつもり*]


-現在-

軍功たて放題ですかあぁぁぁぁぁぁあ?
それ贔屓になりません?

[あぁ、性格も変わってしまったらしい。]

僕は最前線の尖兵ですかあ?
それとも軍師ですかあ?

どちらにしろ、軍師独り占めキタァァァ!!


…・・・軍師とか言ってないで。
貴方も前線に出なさい。

自分で相手を倒さない新入りの為に動いてあげるほど、みんな優しくは無いわ。

[こんな性格になってしまって
支配者の顔が見たいと言われても仕方ない。

まあ、それはそれとして。
せめて実績は残せと釘を刺す事にしたのだった。]


[家族に刃を向けるもの、全てへと牙を剥く。]


― 初陣前 ―

[僕が戦い方を学ぶうちにできるようになったことがある。
相手の表情をよく見て色々と読み取ること。

付き合いが短い相手だと分かりやすい相手しか読めないけど、
“家族”ならほんのちょっとの変化でも問題ない。

真弓ねーさん、笑ってる。なら、昔の話をすればもっと笑えるようになるのかな。
でも、昔の話をするためには――まずは生き残らない、とね*]


あのぉ!ホリー閣下ぁ!
軍功…………いただくのは有り難いですがぁ!

すこーし、作戦があるんですぅ!
僕がぁ、最前線に出ますからぁ!!
味方に任せて逃げようって気まったくありませんからぁ!

数人でいいのです閣下ぁ!
僕に勢を率いる許可をくださぁい!

必ず

殺せる算段がついていますよお。


まぁ、そう言うんなら。
良いわ、けど閣下は止めなさいね。

[そう言うと数名の吸血鬼に直円に付く様に命じる。
彼らは渋々と言った様子で付き従う。

無論、直円がそれなりの成果を出せなければ袋叩きにするぐらいの心算だった。]


本命の到着だ。歓待してやると良い。

[突入して来た隊員達は若い者も多い。
それこそ眷属達に近い。
そして何処か聞き覚えのある名乗りも、鋭い聴覚が聞き取れば
邪悪な邪悪な笑みと共に、抗えぬ呪詛の命令を下す**]


[やっと、主から外出を許された。
 先輩となる吸血鬼の同行が条件とされたが、
 始祖に献上する供物を選ぶ仕事を任されたのだ。

 およそ5年、ほぼ全てを鳥籠の中で過ごした若鳥には
 贄を選ぶ土地勘もなにもありはしないだろうと、
 先輩吸血鬼は明之進を連れ回そうとした。

 上手く行けば自分の手柄、失敗すれば明之進の粗相、
 そういうことに出来るのだし。]

 ……あの、この辺りに行ってみませんか。

[そこに若造が口を挟む。手にした地図には、
 この日のために調べたらしき書き込みが随分とあった]


 ……――違う。

[丹念に探して、零した嘆息。

 ああ、もう――4年以上が経っているのだ、
 孤児院などとっくに出て働いている者もいよう。

 なるべく多くの贄を選び出そうとする先輩に向けて、
 硬い顔で首を振って見せる。]

 ここにはいません。……行きましょう。

[世間知らずの若造が、という顔をされた。構わない。]


[――早く、早く見つけなければ。
 もう一度、家族みんなで暮らせるように。

 一人でも多く、一日でも早く。]

 ――僕たちが、

[あの面影が消えていく。
 優しい声が嗄れていく。
 温かい手が冷めていく。

 降る桜花、散る色紙、積もる雪、
 来ない春、陰謀の影、約束の帰路]

[忘れてしまう前に!**]


……はっ。

[あざけってるんじゃない。承知したんだ。
“始祖様”の声は離れていても僕に届く。送られるのがどんなに残酷な命でも、僕は――**]


[ホリーの言葉に少し首を傾げたけれど]

そうだね。その通りだ。俺は「お父様」は好きになれそうにないよ
じゃぁさ。もしホリーを好きになったら
君は俺を好きになってくれるの?

[それは意味のない問いかけ。
けれど聞いてみたかった]


[まだ初陣を迎える前の頃の他愛ない会話。
その頃、妙に行き詰まった時があって。

だからふと聞いただけだった。
後にも先にも二度と口にしない言葉だ]


面白い質問ね。

……まあ、その時になってみないと分からないでしょうね。
少なくとも、貴方はいまはあたしの事も好きじゃないでしょう?

[そう、一部の例外を除けば好意には好意が返る。
だからと言って、好きと言われた相手全員に好意を返すかはまた別の話。]


ううん。…好きになってみようかなって。
だって嫌いな相手を守るより好きな相手守るほうがいいじゃん。
でも好きになっても嫌われるなら辞めておこうとおもっただけ。

あぁ、だからって君に守ってほしいとは思わないけど。

…うん。忘れて。


[現在:
ぴくりとこめかみがひくついた。
始祖が刻み付けた呪いのような束縛だ]

そっちいった方がいいかい。ホリー。
邪魔ならいかない。


こちらに?
そうね、あたしを殺そうとしてる相手が居るわ。

すぐに助けに来てね。

[これがきっとお父様のしたかった遊びなのだろう。
ならば、その再会は手伝ってあげようと思ったのだ。]


マユミ、聞こえる?

ちょっとこっちは面白い事になってるから。
あたしが次に良いって言うまでこっちとは別方面の家畜を倒しててくれるかしら。

[楽しげな口調で、真弓の脳内に語りかける。]


理依、見せてもらうわ。

貴方のお父様への忠誠がどれだけのものか――

[その言葉は彼にはどう響くのだろうか。
付け加えるように囁いた。]

過去を全部振り切った貴方なら。
きっとお父様は愛をくださるわ。


──…愛?

[よくわからない。
もらったこともあげたこともないから]

そう。それがいいものなら、嬉しいね。


あたしを殺す相手をどうすれば良いか。
お父様から言われているのでしょう?

[彼にだけ聞こえる声。
それは、普段の訓練の時の様に冷酷だった。]


そんな…お前、これを…知ってて……

[訓練の時、立場の違いもあるが自分の相手になるのは零瑠か真弓くらいのものだった。
形だけの約束であっても縋り、血に甘えてでも強くなろうとしなければ気狂いになってしまいそうだったから。

「命令」という言葉が禁箍呪のように頭に箍を打つ。
頭を貫かれるような痛み。逆らうことは絶対に許さないような]


知らない帝都守護部隊なら何人でも殺してたの?
それはそれで、あたしはおかしいと思うけどね。

まあ、話は後だわ。

[そう言って、また冷酷に笑う。]

君はあたしの護衛。
彼はあたしを殺そうとしている。

なら、君のやる事は言うまでも無いでしょう?


―初陣を前に。城で―

[理依の何を咎めたといえば、ふたつ。この場で問うという行動を。わざわざ問わなければ『まだ』分からないのかとその思考を。


―過去―

[何故。という疑問は考えても悪い方にしか転がらない。]

理依……。
何故、4人ではないのだと思う?

何故、俺とお前なんだと思う?


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