191 忘却の箱
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-食堂で-
[ズリエルの突然の声>>1:153。]
―――おはよう、ズリエル。 昨日はよく眠れたかい?
[男はできる限り患者に直近のことを尋ねる。 それは、病気によって失われる記憶を少しでも引き留めるための、あまりにもかすかな努力。
どこか不安そうなその瞳。 こちらに来たときのカルテの人物とはまるで別人の、少年のような。
泣きそうな顔で自室を問うズリエルの様子を見て、ヤニクが少し笑った。]
ああ、大丈夫だよ。 一緒に部屋に帰ろうか―――ヤニクも一緒に?
[そう言って、まるで迷子の子供にそうするように、座っているズリエルに目線を合わせ、その手を取った。]
(52) 2014/09/06(Sat) 01時頃
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[ズリエルは、差し出した男の手を取っただろうか。
――男はカルテの内容を頭で反芻する。 彼は、内臓から花が咲いていたはずだ。 目の前のパンを見るに、おそらくそのせいで食欲もあまりわかないのだろう。
食堂を少し見渡せば、隣にヤニク、向こうにはセシル。
二人のように、体表から花が咲く例が多い中、ズリエルは体内から花が咲くタイプの病状だった。]
おや、それは……
[白い布に文字が書かれている。 恐らくやった相手は想像がついたのだけれど、それを咎める気持ちもなかった。
彼が望むなら、部屋までそのまま、院内の施設を教えながら案内するだろう。]**
(53) 2014/09/06(Sat) 01時半頃
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-診察室-
[ズリエルを部屋へ案内したあとだろうか。診療室に戻れば、ズリエルのカルテに先ほど見た情報を書きつける。 万年筆が滑り、彼の情報は増える。]
―――?
[その作業にしばし没頭していた彼の集中を、ノックの音が破った。>>56 一旦万年筆がその文章を書き終えてから、席を立ち、ドアを開ける。]
ジリヤとサミュエルじゃないか―――どうしたんだい?
[そう言って招き入れようとしたときに、男はサミュエルの様子に、気付いた。]
(63) 2014/09/06(Sat) 12時頃
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[ふわり、と花の香り。 朱のにじむサミュエルの胸元。]
ああ―――じゃあこっちへ。
[簡素な治療用ベッドへ案内し、そこに横たわるように指示する。 ジリヤはどうしただろうか。
消毒薬。ガーゼ。ピンセット。 朝のシーシャ同様の手当の器具を用意するが。]
(……出血が、少なすぎる。)
[明らかにその胸から生えた花をちぎったはずなのに、医師が考えるよりもその赤の量は少なく感じた。 努めて冷静に、覗き込んだ傷口には*何が見えたか。*]
(69) 2014/09/06(Sat) 13時半頃
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-診療室-
[自らの生死を問いかける彼の言葉>>71に、躊躇する。
勿忘草病の患者は、厳密には死なない。 徐々にその体は植物となり、最後にはこちらと会話することができなくなるのだ。 ただ―――]
―――どうだろうね。死ぬ、ことはないと思う。
[―――植物になってからも意識があるのかどうか。 研究者たちが必死に調べてもその答えは見つからなかったのだ。]
少し、しみるかもしれない。
[傷口から見える根を取り除こうとはせず、そのまま消毒を行い、ガーゼを当て。]
(92) 2014/09/06(Sat) 16時半頃
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[部屋に忘れ物を取りに、の言葉>>72には少し皮肉めいた笑いが含まれていた。
男は少しだけ逡巡した。 彼の人としての終わりは近いかもしれない。 サナトリウムの医師として、本人が望むことをできるだけ―――
――後ろで微かに扉が開く音がして、肩ごしの誰かを見つめたサミュエルの顔が歪んだ。
足首に現れた蕾。]
(93) 2014/09/06(Sat) 16時半頃
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―――部屋に行こうか。
[そう言って、彼が動けるようならば体を起こすのを助け、そうでなければ彼の体を抱える。
彼の最期まで残っている記憶。 忘れ物。 薔薇の香り。
振り返り、ジリヤには優しく微笑む。
目の前の彼の失いかけているその糸を少しだけ手繰るように。*]
(96) 2014/09/06(Sat) 16時半頃
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