22 共犯者
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どうしたの、散歩中? いきなり道の中にしゃがみ込んでるんだから、ちょっと驚いちゃったよ――
[見つけたのは片割れ、もとい姉の姿。 いつもの通りおはよう、と言った所で、強烈な異臭が鼻についた]
……――ホリー、あのさ、
[獲物ニ喰ワレタ鹿ノ死体デショウカ? 覗きこんだそれを、『そう』だと――処理してしまいたかったが。
ちがう。 これはちがう。
彼女の指の先に、光るリングを見て、それが記憶と繋がって]
あんまり見るもんじゃないよ、ホリー。 誰か、呼ばないと……
[片割とは対照的に、蒼白な顔で立ち尽くす。昨日あんなに肉を食べなければ良かったと後悔した。――ものすごく、吐きたかったから]
(86) 2010/07/29(Thu) 12時頃
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[声は出さぬまま、その男が去るのを見送った後 だんだんと強くなる匂いの中、私は歩を進めた
そういえば、横になっていた時にミッシェルが来たなぁ まったく、元気な子だよ 基本的に愛想は良くない私だから、特に何か言う事はなかった]
―― ソフィアの遺体近く ――
[嫌な匂いがする、強く強く 双子の姿が、そこにあったけど そんな事、気にならないほどにその世界は紅く
強い金属臭の正体は、血の匂いだったのね 大量の血と、無残に引き裂かれた肉片 骨と血肉のオブジェ 黒い点が、オブジェの周りをブンブンと、飛ぶ
声が出ないんだと思う 少なくとも、心の中じゃ大声を出したんだよ ただ、喉から出た音は、空気が通る音ばかり]
(87) 2010/07/29(Thu) 12時頃
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[なに、なんなのこれ 人? 動物? 動物じゃない、手足の形が動物のそれじゃない じゃぁ人だった物? 獣がやったの? いや、獣が手足を並べたりするものか 人がやったの? いや、人が人の体をあのように裂けるものか
何がなんだか、わからない ただわかる事と言ったら 双子が、死体の前で遊んでいると言う事
なんなの、あの子達 私はあんな物に、近寄る事すら出来ない 近寄ったら、吐きそう 頭がどっか、おかしいんじゃないの?]
ぁ・・・ぅあ・・・はっ・・・・・・
[声にならない声を出すのが、私のリミット あいつら、どんな頭してるの 腰が抜けて、その場から逃げる事も出来ない たすけて だれでもいいから]
(88) 2010/07/29(Thu) 12時頃
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[しばらく呆然と凍りついていたが、唐突に人の気配を感じて振り返る。 そこに居たのは、座り込んだピッパの姿だったか]
……大丈夫!?
[大丈夫そうには見えないけど、とにかく声をかける。 ホリーは相変わらず座り込んでいるのだろうか。そちらの方も、心配だった――自分だって何がなんだかよく分かってないのに]
今、人を呼んで―― ああ、えっと、でもでも、
[女性二人、ここに残しておく事も出来ないと内の声が聞こえる。 どうしよう、どうしようとうろたえばかりが加速して]
(89) 2010/07/29(Thu) 12時頃
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誰かーーーーっ! あの、遺体があるんです、
誰かいらっしゃいませんかーーー!?
[その場をうろうろとしながら、大声で叫んだ]
(90) 2010/07/29(Thu) 12時頃
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−早朝:故・村長宅の一室−
[青年記者は、タイプライターを前に、祭の内容を事細かに記載している。]
「『前夜の祈り』は、きわめて厳かな空気の下で行われた。 村人は神像の前に座し、祈りの言葉を口にする。彼らが祈る神像は、本国のそれとは幾つか異なる点を示しているが、『聖ヨハネ像』とであると言われている。
(ここに、昼に撮影した写真を挿入)
神像の傍にある舞台は"Garden of Eden"。 そして本祭の当日には、『贖罪の巡礼者』達が歩むという。彼らは『巡礼者』でありながらも、自らが『生贄』であり、また『浄化』される対象でもある。ひとつの『巡礼者』が、幾重もの役割を担っていることになる。
そしてこの祭には、数々のキリスト教との類似点がありながらも、神像の風貌や祈りの言葉等は、独自の進化を遂げたと思われる箇所が幾つもあった。それでは、ここに例を提示しよう……」
(91) 2010/07/29(Thu) 12時半頃
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−早朝:故・村長宅−
[それから、幾つかの文字をノートに書きつける。 それは夜のうちに聞いた「祈りの言葉」。 特に、この祭でしか聞いたことの無い言葉を中心に記してゆく。
ノートには、暗号のような文字が次々と並んでいる。それは一般的に「発音記号」と呼ばれるものでもある。]
んー……やはりこれは、独自の進化を遂げた言葉なんだろうな……。音を追ったところで、意味は全く推測できない。何処の言語圏との一致性も見当たらないし。ミックスされているような、独自進化したような、よく分からない感じだ。
……意味はまた村長夫人に伺うしかないか。
それにしても…… 何故「エデンの園」や「贖罪の巡礼者」という言葉を聞いて、夫人は少し動揺なされたのだろう……?それそのものならば、キリスト教様式の言葉であり、英国人に聞かれてもさほど悪くはない言葉の筈だ。
[細身の煙草から煙をくゆらせ、溜息をつく。]
(この村は、どこか変だ。 何故「よそ者」をこれほどまでに嫌うのだろう。 まるで知られてはならぬ秘密があるようにも見える……)
(92) 2010/07/29(Thu) 12時半頃
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あ、オスカー。
[背後から片割れに声をかけられれば、いつも通りおはよう、と笑みを向けた。 いつも通りの姿が、この場にはひどく不釣り合いで、周囲の目には異様に写るだろうか。 しかし本人はそんなことを気にした様子もなく、せいぜい、時折鬱陶しそうに蠅を払うくらいだ]
ソフィアさん、白くなる前に赤くなっちゃったねー。 あ、でも部分的には白いか。
[ぽっかりと空洞になった部分に対になって並ぶ白い柱を見て、呟く。 オスカー以外の気配に気がつけば立ち上がって振り向き]
おはよう、ピッパさん。
[にこり、と、やはり笑みを浮かべ、挨拶をした。いつもどおりに。 そして、朝靄がいつの間にか晴れていることにきづけば]
あ、もうそろそろ朝ご飯の時間かな?
[傍らにいたオスカーに問いかけた]
(93) 2010/07/29(Thu) 12時半頃
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……まいっか。 それは取材していくうちに、おいおいわかる。
[ノートと万年筆とカメラが入ったバッグを手にし、イアンは部屋を出る。少し外の様子を見てくると、屋敷の使用人に伝えて、外に出た。]
(それにしても、昨日見た『あれ』は何だったんだろう……森と酒精が見せた幻、だろうか?ヒトならざる獣性と美しさを持った存在……まさに「森の神様」なのかもしれないな。)
[とそこで、誰かが何かを呼んでいるような声を聞いた。急いでそちらの方へと走り寄る。]
何があったんですか!?
(94) 2010/07/29(Thu) 12時半頃
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[大丈夫か、だと? 大丈夫なはずがないじゃない、馬鹿じゃないの? こんな物見て大丈夫な人間なんか、まともじゃない 殺人狂か、異常者だよ]
だぃ・・・じょうぶだ 心配 ないから…―――――
ホリーの方に、行くといい
[近寄りたくない、少なくとも死体の前で平気な顔をする人には 走ってどこかに行きたい 体が、言う事を聞くのならば今すぐに]
(95) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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[目の前には、オスカーとホリー、そして栗色の髪の女が居た。そして(1人を除いて)動揺している彼らの足元には、肉体の塊があった。獣にでも喰われたのだろうか。赤黒い肉が見える。なのにどこか礼儀正しくそこに置かれており、奇妙な様式美もそこに垣間見えるのだ。]
何……ですか、これ……!
[震える声を抑え、近寄る。 その遺体の指には、銀色に光る指輪が嵌められていた。]
うわあああああああっ!
[一瞬だけ、故郷に置き去りにしてきた婚約者の顔が脳裏に浮かんだ。そのせいか、彼はひとりの女性の名前を口にしてしまった。]
(96) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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[普通とは違う…まるで恐怖を忘れてしまったかのようなホリーの言動。 しかし、彼女も元からこうであったわけではない。 幼い頃、曾祖母に祭りについて訪ねたことがあった。 その時になにをきいたのか…それからしばらく、ホリーは極端に外を怖がっていた。 特に夜には窓も開けようとはしなかった。 しかし、いつからか、パタリとそんな様子は影を潜め、以前にもまして明るくなったのだ。 いつか、あまりの変わりぶりに何があったのかと尋ねられたことがあった。 すると、ホリーはこう答えた]
だって、いつかは終わりが来るんだもの。 もう終わっちゃった後だと思えば、いつかはソコに還るだけだから。
[その答えに、問いかけたものは首を傾げただろうか。 それからというもの、ホリーは恐怖という感情を、まるで忘れてしまったかのようだった]
(-15) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 13時頃
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人が死んでるんです、誰か、早く…… あ――あ、イアン、さん。
[かすれた声でやってきた記者の名を呼ぶ。 厄介者だと思っていたのに、何故か今は頼もしく見えた]
そこで、人が……その、多分ソフィアだと思うんですけど、凄い事になってて、えっと、あの、それで……
[とりとめのない言葉で説明する。 よろりとホリーの方へと踏み出した。ソフィアの遺体は見えるだろうか]
(97) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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赤くなっちゃったって……ホリー、もうそんなに見るなよ!夢に出たらどうする!
[ホリーの方へ、と言ってくれたピッパに軽く頭を下げて、姉の元へと駆けよる。 相変わらずいつも通りに挨拶する彼女の姿に絶句するが]
――朝ごはん。 うん、多分、そうだね。朝ごはんの時間……
[食欲なんてどっかに吹き飛んでしまったが。 問われれば、ゆるゆるとそう頷く。 彼女を立ち上がらせようと促しただろうか]
(98) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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……分かった。 大丈夫?具合は悪くない? 具合悪いならば家に戻って。 必要ならば家まで送るから。
それから、警察か自警団に連絡しよう。
……大丈夫?歩ける?
(99) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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>>96 あ、イアンさん。おは…。
[後からやってきたイアンが大声をあげれば、驚いたように目をつぶり、耳を塞いだ]
…もう、どうしたのイアンさん…いきなり大声だして。 ビックリするじゃない。
[目の前の光景には驚かず、大声を出したくらいでビックリするじゃない、と眉をしかめる。 何とも滑稽な話かもしれない]
…ピッパさん本当に大丈夫? なんか顔色悪いよ?
(100) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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双生児 ホリーは、双生児 オスカーに促されれば、その通りに移動しただろう
2010/07/29(Thu) 13時頃
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>>100 そりゃあびっくりするよ。 死体見て驚かない方がどうかしてる。
まあ私の場合は記者だから、少しは慣れてなくちゃいけないのかもしれないけれど……殺人事件専門の記者じゃないから、見慣れてないんだ……。
(101) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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ごめんなさい。 あと、頼んでいいですか……
[イアンの申し出に素直に頭を下げる。 ピッパに向き直って]
――ピッパさんも、家に戻った方が良いです。 じゃなかったら、広場に行けば、誰かいるかもしれないし……
[僕は一度帰りますから、ともう一度頭を下げた]
ホリーは、朝ごはん食べ……られる、の?
[よろよろと歩きだすが、ホリーにそう問いかけて]
(102) 2010/07/29(Thu) 13時頃
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[栗色の髪の女性の方へと向き直る。]
あなたがピッパさん…でよろしいですか? 大丈夫ですか?
一旦家に帰るか、広場に行くなら、お送りしますよ。 私のことが不審ならば、人を呼んできます。
顔色がすぐれないのが心配です。 何にせよ、まずはここから離れましょう。**
(103) 2010/07/29(Thu) 13時半頃
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大丈夫、だ 寄るな、触るな、だれも来るな
[長い黒髪が、私に大丈夫かと言うの 大丈夫なわきゃないじゃないか
ただ、今は貴方達に近寄る方が怖いのよ どう見たって、貴方は異常なんだもの 何平気な顔してるの、惨殺死体よ?]
顔色など、いつも悪い 私は血圧が低いんだ、朝はこんなものだ だから心配いらない
[記者さんが、大きな声をあげたよ あっちが、正しい反応だと私は思うの 少なくとも、私はそう思うの]
(104) 2010/07/29(Thu) 13時半頃
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[男性のものと思われる大きな声が聞こえる。 声の調子からしてただ事じゃないとはすぐに知れた。 トニーやテッドの声とは違ったようだけど…。 幾らか迷った後で声の方へと足を向けた。]
今の声… 何…?
[歩き出して最初に出会った人にそう問いかけ、話が聞ければ現場へと向かってみようとするだろう。]
(105) 2010/07/29(Thu) 13時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 13時半頃
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>>101 [彼の言葉を聞いて、ようやく、あぁそうかと合点が行ったようだった]
…でもまぁそういっても、いつかはみんな還るわけだし。 確かに、私も最初の頃はその時のこと考えたら怖かったけどさ。 でも、ちょっと考えたら…ねぇ?
[いつか死を迎えるのは当然のことでしょ、と言いたげに首を傾げる]
あーぁ、それにしても…。 やっぱり村長さんが嘘ついたから怒ってるのかなー。 今日は誰になるんだろ。
[空を仰いでひとりごちる。 思い出されるのは幼い頃に聞かされた恐ろしい祭りの話。 そして、先日偶然聞いてしまった、今は亡き村長の独り言]
(106) 2010/07/29(Thu) 13時半頃
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>>102 うん、食べる!
[弟の問いに笑顔で答えた]
オスカーは食べないの? こんな時なのに?
[普通の人は真逆に考えるであろうことを、心底不思議そうに問いかけ]
食べておいた方がいいと思うよー? あと何回食べられるかわからないんだから。
[心残りないように、ね? と笑みを浮かべた。 そしてピッパの言葉には]
そっか…大変だね?
[心配そうに彼女を見つめた]
(107) 2010/07/29(Thu) 13時半頃
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[広場に行ったら人がいる 記者さんも、黒髪の青年も、そう言うけど 腰が抜けて立てないし、人のいっぱいいる所に行くなんて嫌 取り乱す所を見られそうだし、何より怖い
深く、人付き合いをして来なかった だからなのか、今はだれも信用出来ない気がする
助けて欲しいのに、助けられるのは怖い 我侭だな、と自分でも思うよ]
いい、私はいいから 皆に、この事を教えに行ってくれ
落ち着いたら、自分でどこかに行く 今は、私に触るな
[落ち着く事なんか、ここにいる間はきっとないのだろうけど]
(108) 2010/07/29(Thu) 13時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2010/07/29(Thu) 13時半頃
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…… 食べるさ。 食べないと、多分これから大変になるだろうし……
[吐きそうだけれど。 心中でそうつけ足して、ホリーの言葉に頷く。
あと何回。 村長さんの嘘。 傍らの片割れの言葉、聞こえなかった筈もなく]
ホリー、――何か知ってる?
[彼女にしか聞こえないように、そっと小さな声で囁いた。 呻いたように聞こえたかもしれないが]
(109) 2010/07/29(Thu) 14時頃
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長老の孫 マーゴは、双生児 オスカーに話の続きを促した。
2010/07/29(Thu) 14時頃
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――何か知ってたらさ、 ……もし良かったら……ほら、君は僕の姉さんだし……
[そんな感じに曖昧に言葉を吐いて。 とにかく、自分は一度朝食を取るために家に戻った**]
(110) 2010/07/29(Thu) 14時半頃
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[オスカーの言葉に、あれ?と首を傾げるも、すぐに、あぁ、と頷き]
そうか、お祖母ちゃんにあの話を聞いた時、オスカーはいなかったんだっけ。
[思い出される昔の記憶。そういえば、あの場にオスカーはいなかったような…。 いたのかもしれないが、恐怖ばかり覚えていて、他のことがおぼろげだった]
昔おばあちゃんがお祭りについて話してくれたの。 私が知ってるのは、それと村長さんの独り言だけ…。 きっと村長さんも、神様を蔑ろにしようとしたから、バチが当たったんだよ。
[断片的に聞こえた村長の言葉。 その時は何とも思わなかったが、村長が死んだとき直感的にそう思った。 あの時村長は、祭りを終わりにする…そんなような内容のことをいっていた気がする。 そしてそれは、昔聞いた祖母の話と照らし合わせると、「神様との約束」を破る行為だと、ホリーは思ったのだ。 もっとも、約束の詳細を知っているわけではない。ホリーが知っているのは、「お祭りをします」と、神様と約束をした、ということだけ]
(111) 2010/07/29(Thu) 15時頃
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双生児 ホリーは、オスカーが戻るなら、一緒に家に戻った**
2010/07/29(Thu) 15時頃
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― 回想:前夜 ― [幼友達との久しぶりの会話は楽しいものだった。 けれど小さいと言われれば微かに拗ねた気配を漂わせる]
昔はテッドだって小さかったのに。 一人だけ大きくなるなんて、ずるい。
[幼い頃は一つ年上という事もあり 娘はこの幼友達よりも背丈があった時期がある。 けれど何時しか視線は同じ高さとなり あっという間に追い抜かれてしまった。 男女の差だとは分かっているのだけれど 置いていかれたようでそれが少しだけ寂しかった。 遠くに行ったのが娘の方と言われれば瞬いて]
……テッドにはそんな風にみえてたのね。 私は、ただ……、……。
[おばあさまの代わり、と独り言のように呟いて 気を取り直すかのようにふるりと首を振った]
(112) 2010/07/29(Thu) 15時頃
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― 回想:前夜 ―
[幼友達の手にあるランタンが田舎道を照らす。 仄かな明かりだけれど二人で帰るには十分なもの。 一人なら明かり無しで帰ろうとしていた娘には 隣にある存在が心強くあった。
家に着けばテッドの声に祖母が玄関まで出て二人を迎える。 大きくなったとか、頼もしくなったとか、 仕事はしっかりやっているのかい、とか。 そんな事を尋ねる祖母の顔は何処かたのしそうだった。 村の若人が大人になり村の担い手となる事が嬉しいのだろう。 帰ると言い出したテッドに、 遅いから泊まっていけば良い、と祖母は言うのだけれど 孫娘の方は驚いてきょとんとしていた。 辛うじて手を振り送ってくれた幼友達を見送って 祖母とその孫娘は二人きりの晩餐の後、 慎ましい祈りを捧げてから眠りにつくのだった]
― 回想・了 ―
(113) 2010/07/29(Thu) 15時頃
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― 朝:自宅 ―
[目を開ければ見慣れた天井が見える。 ぼぉと暫くそのまま居たがむくりと起き上がり 娘は手際よく身支度を整え祖母を起こしに行った]
おはようございます。 おばあさま、今日は祭の日ですね。 ――…体調は、如何、ですか?
[ゆる、と首を傾いで目覚めた祖母に問う。 その時、遠くから声が聞こえた。 外が何やら騒がしく何かが起こった事を知らせる]
何か、問題が………? 少し、見てきますね。
[そう言い置いて外に出ようとすれば祖母に手を掴まれた]
(114) 2010/07/29(Thu) 15時頃
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