153 unblest blood
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[妄想が与える悦楽の中、呼びかける声>>9が聞こえる。 悦びを引きずる身体には、はっきり邪魔と言われた事さえおかしくてしょうがない。
胡乱に視線を上げる。彼女は、確か]
……誰だっけ
[礼を欠いたその言葉はジリヤに届かなかったのか。 なお呼びかけは続き、頭を叩かれる。 片手にはしっかりボトルが握られていたが、リビングに彼女の姿はなかったような。
彼女が呷るそれの匂いに、フィリップは顔を顰めた。 ようやく余韻から抜けられた気がする]
(52) 2013/12/05(Thu) 12時半頃
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[続く肩を叩かれる感覚>>25 それにはしっかり言葉を返す。本当の酔っ払いのように呂律の回っていない口調で、だが]
……起きてるよ
[どいつもこいつも子供子供と>>28 一度死んで蘇った彼らにとって、まだ21年しか生きていない自分は確かに子供のようなものなのかもしれないが。 顔を伏せると小突かれた>>30 この野郎。抱え上げられた際>>39には仕返しと言わんばかりに体重をかけてくれた]
(53) 2013/12/05(Thu) 13時頃
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[小突かれついでに囁かれた言葉に顔を上げて]
……ちょっと疲れただけだよ
ちょうどいいや、どっか運んでよ はしゃぎすぎてバテた「ガキ」の面倒見んのは年上の仕事だろ?オニーサン
[そう促して。彼がさっぱり疲れてなどいなかった事はその後の行動>>53で知れただろう]
(*3) 2013/12/05(Thu) 13時頃
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― グロリアの部屋 ―
[改めてぐたりと壁にもたれかかる。 此処にくるとどうにも思い出してしまう。
胡乱な両目でサイラスの行動を、言葉を頭でなぞり]
……ぷっ あはっ
あはははっ
[今度こそ笑い声が漏れた。 その声は、クラリッサがやってくるまでにはおさまっていただろう**]
(54) 2013/12/05(Thu) 13時頃
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[クラリッサが持って来てくれた皿を受け取り、自分で用意したつまみを口にする。 素材の良さは折り紙付き。口に入れれば、素直に美味しいと思える味が広がる。
サミュエルが手にしていた楽器に合わせ、己の喉を奏でる>>33 それにはただ黙って、耳を傾けていた]
いい声。
[終わった頃、空になったグラスを揺らし独り言をこぼした]
(55) 2013/12/05(Thu) 13時頃
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[それから暫く、何となくリビングを見回し誰がいたか、いないかをぼんやりと脳裏に刻む。 クラリッサや、あるいはシーシャ、サミュエルとは何か話したかもしれない。
そうしてリビングを一度出たサイラスから、ダンピールがいると聞かされる>>43 詳しい経緯をクラリッサが彼に問えば、その答えを私も懸命に聞いた事だろう]
クラリッサ!
[>>49聞いてグロリアの部屋に向かう彼女の様子に、人だった時のお節介さが顔を出しその後を追う。
けれどもグロリアの部屋には入らず、クラリッサの嗚咽を耳にするだけで留めた。
クラリッサ以外が部屋から出てくれば、その存在に疑惑の目を向けるだろう]
(56) 2013/12/05(Thu) 13時頃
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−過去のはなし−
…悪いね。 ボクはまだ死ぬわけにはいかないんだよ。
[復讐の途上の女は切り付けられた肩を押さえながら、地面に臥した相手に言った。女の着ているワンピースは血や土などで汚れていた。
薄紅色の髪を持ち、フードを目深にかぶった若者は出会い頭の自分の命を狙ってきた。女は動揺しつつも、動きやすい場所に誘導して若者と対峙した。
吸血鬼を狩り、殺す、という意思が本能に刻み込まれているモノは、戦い方は未熟でも恐ろしく強く。 互いに多少なりと怪我を負った末に、女は若者の心臓を破壊し、殺害した。
死んだダンピールの身体は灰となり、女はダンピールも灰になるのか、などと無感動にそれを眺めていた。 その灰に、立ち上がろうとした女の血が一滴落ちて。]
(57) 2013/12/05(Thu) 13時半頃
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…っ、く…!
[ダンピールの灰の中から小さな紅い蛇が生まれ、牙を剥いて女に襲い掛かろうとした。 それをいなし、咄嗟に持っていたナイフで両断すると、蛇は動かなくなってやがて灰と同化した。]
…は…。
[息を整えながら、女は灰に混じる紅砂を見つめていた。
以前、同族から聞いた事があった。 吸血鬼の中には、特殊な血を持つ者もいるのだと。]
(58) 2013/12/05(Thu) 14時頃
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…あは。 これって、そういう事なのかなぁ?
[女は手首の傷口をぺろりと舐めて笑った。
吸血鬼の灰に自分の血を混ぜる事で、吸血鬼とダンピールとを判じる術を、女は授かっていた。
――それは、友人であるグロリアにも話していなかった秘密。 その事について女は、少し変わった血を持った、という認識しかなかったけれど。**]
(59) 2013/12/05(Thu) 14時頃
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/* あ、でもあれだな。 これは生き血でないと…とか制限をかけないと。
(-30) 2013/12/05(Thu) 14時頃
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―1F廊下/少し前―
……………。 貴方のほうがどう考えても素直よね……。
[時計屋の様子に少しだけばつの悪い顔をした。 女の呟きは少年を介抱する男の耳には届いていないようだった。 彼の内心を知りようもないが女は作為的に振舞っており、その意図が成功しているような様には内心安堵を覚えていた。]
関わり合いをもたなければ…迷惑もかけないけどね…。 ふふ、飲みすぎかしらねぇ…私。
[追い払われる様子に笑みを浮かべそのままキッチンへと戻っていく。]
(60) 2013/12/05(Thu) 16時頃
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―キッチン/現在―
………。
[時計屋と別れた後。 何本目からのボトルを開け、渇きを潤すかのように飲み進めていく。 胸元を少し押さえてから、テーブルの上を見ると空になったボトルが散乱している様子が見えた。]
………………?
[女の声だけが響いている空間に、小さく声が聞こえた。 廊下の先から聞こえるようだが、これは――――。]
泣き声…かしらね…。誰か泣かせて…全く…。
[興味本位でその声の方まで向かうことにした。]
(61) 2013/12/05(Thu) 16時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2013/12/05(Thu) 17時頃
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―グロリアの部屋前―
………何事?
[部屋の外にいるマドカへとそう問いかける。 ボトルを携えながら部屋を覗き込むが、それだけでは状況を理解するには及ばなかった。]
……………。
[話しを聞いていたが。 それが終われば静かに目を開いた。]
………ダンピール、ね。
[部屋の中で泣く姿。 それを見据えたままワインを呷った。**]
(62) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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[サミュエルの声>>32を聞いてもふと目を細めるのみで その時は何も言葉にはしなかった。
弾き語りの終わる頃>>33。 まるで思い出したように深い呼吸をひとつした。 一拍、二拍と置いた後、手を大きく打ち鳴らし送る称賛。]
好いものを聴かせて貰った。
[演奏とその歌声に引き込まれるのはそのものの上手もあれど こもる情感がそれをより際立たせているように思えた。 聴けば虜となり憧れるものも少なくはないだろう、とも。]
(63) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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/* クラリッサは霊能ってことなのかな。
しかしダンピールは灰にならないのじゃなかったか……? あれ、違った??
(-31) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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[暫くしてサイラスが戻ってくる。 張られた声>>42に些か驚いたように目を瞠り彼を見遣る。 聞こえてきたのは、ダンピール>>43の事。]
――…、っ。
[息をのむ音が漏れた。 眉をきつく寄せて険しい表情。]
何があった。 そう言い切れる理由を、聞かせてくれ。
[説明を求めればグロリアの事>>44が聞けて]
グロリア嬢が、灰、に……? そんな、……っ。
[まさかという思いで漏れる声。 サイラスが冗談を言っているようには思えない。 けれど、それが冗談であれば、と思ってしまう。]
(64) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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[グロリアは優しい娘だったと記憶している。 一介の商人に対しても親身になってくれた彼女。 不穏な噂が流れる中、宴の誘いに応じる程度には情を抱く相手。 グロリアと親密である者の受けた衝撃は如何ばかりか。 知らず視線の向いた先にあったのは表情なくしたクラリッサの貌>>49]
クラリッサ嬢――。
[掛けた声も今の彼女には届かぬか。 ふらりと立ち上がり駆けてゆく彼女とそれを追うマドカ>>56。 男は二人から少し遅れてリビングを出る。]
(65) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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/* そして案の定まだ帰れないのです。
うぐぐぐ……。
(-32) 2013/12/05(Thu) 20時頃
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/* 今日はー、みんなー、ロル回し早いねー、早いにゃすねー
(-33) 2013/12/05(Thu) 20時半頃
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[グロリアの部屋近くにはマドカとジリヤの姿がある。 ワイン呷るジリア>>62の傍までゆくと 中から女の泣き声>>51が聞こえた。]
――…。
[それだけでもサイラスの語った事が本当だと知れるが 扉をくぐり部屋の中に入ると寝台へと歩みよる。 寝台の上に残る灰とグロリアを示す赤薔薇のチョーカー、 それに黒のワンピース。]
くっ、誰が、こんな事を。
[哀しみに混じる奪われた悔しさ。 誰がという自分の発した言葉にはたとする。]
(66) 2013/12/05(Thu) 20時半頃
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[嵐が来て船は往来できぬだろう。 小島の屋敷に居るのはグロリアと招待客だった。 他の気配は感じられない。
ならば、集った者の中にダンピールが居る。 そう導きだすのにさして時間は掛からない。]
誰が、ダンピールで。 誰が、グロリアに二度目の死を――…、
[つぶやく男の表情は厳しい。]
(67) 2013/12/05(Thu) 20時半頃
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[サイラスがリビングに向かってからクラリッサが此処へやって来るまで、片時も動かず壁際で彼女の遺灰を見ていた。
誰かの気配を感じれば>>50、そちらに視線を投げる。 こちらには目もくれず、彼女は真っ直ぐにグロリアだったものへ]
……ああ、サイラスさんか
[彼が事態を知らせて回ったのだろう。 一人納得すれば、ゆっくり立ち上がり。
彼女の泣き叫ぶ声を、特等席で聞いていた。 やがてやってきたシーシャ>>66の苦い呟きも。
この島にやってきた時から行動を共にする二人の負の感情は、背筋に甘い痺れを走らせた]
(68) 2013/12/05(Thu) 21時頃
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/* グロリア発見〜ダンピールいるぞ! というサイラスのメモ解説にわろた。とてもツボにハマったw
(-34) 2013/12/05(Thu) 21時頃
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−少し前−
[>>45マドカの元に行った先では額を撫でられた。 口ぶりからどうやら目撃されていたらしい事が分かり、羞恥で僅かに頬が染まったか。 子供をあやすような口調に女は眉を下げる。]
…ちょっと驚いただけで、怒ってはないんだよっ。
[先刻の失態を取り繕うような言葉は声量を絞ったもの。*]
(69) 2013/12/05(Thu) 21時頃
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[まだグロリアの部屋に1人でいた頃。 灰になった彼女を眺めながら、同族の言葉>>*1>>*2を思い出す。
彼女だった物を睨みつけながら吐く言葉にどんな想いが詰まっていたのか。窺い知る事は出来ないが]
……迷惑、ね。それ、俺も入ってんのかな
[ひとりごちたところで、この場に彼はいないのだが]
(*4) 2013/12/05(Thu) 21時頃
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[クラリッサの嘆きの深さを泣き声から感じる。 だからこそありきたりな慰めを口にするのは憚られた。]
――…クラリッサ。
[彼女の名を紡ぐ。 薄桃のワンピースの肩へと手を伸ばし 浮かばぬ言葉の代わりに、触れようとする。]
(70) 2013/12/05(Thu) 21時半頃
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─グロリアの部屋の前─
[扉の向こうから聞こえるクラリッサの泣き声。それをどうにかしてやれる気がしなくて、ただ部屋の前に立ち尽くす。 子供のあやし方、慰め方は知っていても、友人を失くした者の慰め方は知らなかった]
歳食ってるクセに。
[自己嫌悪に似た呟きを吐いて間もなく、ジリヤがこちらへとやって来る>>62 問われれば、サイラスから聞かされたダンピールがいるという事実、そしてグロリアがその手によって屠られた事を伝えただろう]
(71) 2013/12/05(Thu) 21時半頃
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―リビング/演奏後―
[弦の音が静まった頃、幾つもの拍手を耳に受ける。 その演奏がサイラスを固まらせていたと気付かぬまま、 差し出された手>>36を握り返し、緩く笑んだ。]
――――… ありがとう。
[シーシャ>>63からの賞賛にも、やはり同じように感謝が零れた。 マドカ>>55の呟きはぼんやりと聞こえた気がした程度だったが、それでも「怖いお兄さん」なんて語を聞き拾った時>>45のような些か優れない面持ちはもう浮かべてはいなかった。 声を評した言葉の存在に、笑みには少しだけくすぐったさも混じっていた。]
(72) 2013/12/05(Thu) 21時半頃
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[クラリッサから礼の言葉を直接聞くことは無かったが>>47。 先程の様子>>46から、もう今は怒っていないらしいことは察していた。 その理由は未だ判らず、不思議さも感じてはいたが――。
グロリアの知己たる彼女がダンピールでないと判ったことによる安堵は、確かに感じていた。]
(73) 2013/12/05(Thu) 21時半頃
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[フィリップの不在に漸く気づいた時、具合悪そうに見えた先程の彼の姿を思い出した。 そんな彼が何処に向かったのかは見当もつかず、ただ微かに案じられただけ。 それも今すぐに追い掛ける程の気持ちとはならなかった。
ダンピールが存在する可能性を思い、けれど結局可能性としか思っていなかったこの青年は。 この時、グロリアの身に何が起こるのか、何も考えてはいなかった。**]
(74) 2013/12/05(Thu) 21時半頃
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