1 とある結社の手記:6
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[ぼたぼたと便箋に雨が降る。 インクが滲んでしまうと分かっていながら、どんなに手が震えてもここで読みきろうとした。]
カルヴィン君、これは……君のお母さんが書いたのですか。
私宛、ですよ。 いえ、今の私ではなく、十数年前の私――。
[感涙に震える声を絞り出すように。]
(509) 2010/02/27(Sat) 04時半頃
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[そうだ、勘は働くのだ。 彼女が祖母に宛てた手紙、その相手がいつしか自分に変わっていても。 直感は『違う』とは示さなかった。 彼女の手紙もまた祖母宛でありながら、ウェーズリーに向けられていたのだ。 けれどこれは、本当に祖母宛ではない。 唯一宛名にも男の名が書かれたものだった。]
『親愛なるWilliam
あなたは怒っているでしょうか。 それとも諦めているでしょうか。
この手紙をあなたが読む頃、わたしはどうなっているでしょうか。 想像がつきません。 本家の見合い話を断ることができず、翼があればあなたの元へ飛んで行くのに、病弱な身体がそれも許しません。
どうか傷つかないで、わたしはあなたを忘れません。 雪に閉ざされた村、館へと続くあなたの足跡、樹のぼりでかじかんだ手、雪で滑って幾度となく塀から落ちても、必ずわたしのところへ来てくれた。』
(510) 2010/02/27(Sat) 04時半頃
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『街では冬でもあまり雪は積もらないそうです。 その代わり梨の林が見える場所に、住むことになりそうです。
だから。
梨の花が白く咲きこぼれる季節に、雪冠をいただいた木々を想い、村を想い、あなたを想います。
ありがとう。そしてごめんなさい。 わたしの親友。私の大事な――。
ありがとう。』
(511) 2010/02/27(Sat) 04時半頃
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[感謝の言葉と彼女の署名でとじられていた手紙を、何度も何度も目で追い、もう歪んだ視界では読めなくなっても。 一つ一つの言葉が、心に響き、当時の少年に幾星霜の時を越えて届いていくよう。 形跡もなくインクの滲んでしまったそれを、最後に丁寧に封筒に戻して、懐に入れた。]
確かに、受け取りました。 配達します。少年だった頃の私に。
……料理、しましょうか。
[いつかのように調理する。ピッパをキッチンに入れまいと工作しながら。 メニューは、少年の好物オンパレード。食料庫をフルに使って、彼が人肉よりも美味しいと思ってくれればいいと。普段は食事に面倒な手間をかけないのがモットーの郵便屋も腕を奮った。]
(512) 2010/02/27(Sat) 05時頃
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ローズマリーさん。 その猟銃を貸していただけますか。
使い方も、教えてくださると嬉しいです。
[それは覚悟とけじめ。 人狼がその正体を表そうという刻限、一発の銃声が男の手により冷えた空気を震わせた。]
私はカルヴィン君を…… まるで自分の息子のように、想っていましたよ。
[銃口から上る硝煙、長い銃身に苦労しながら、次はそれを黒い封筒と彼女からの手紙を重ねた自身の心臓に向けて。
引鉄を、引いた――。**]
(513) 2010/02/27(Sat) 05時頃
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