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――雑貨屋・テレプシコーラ――
[扉を開けると、ティモシー爺はカウンターに居た。]
お祖父ちゃ、……
[眠っているようにも見えた。 ぎ、と機械じかけのように爺の身体が動く。]
……
[カウンター内に入ると、そっと爺の手を握る。 ゆぅくりと眸を開いたティモシー爺は 弱々しく、わらった。]
(11) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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厭……死んじゃ厭―――
[既に麻痺の症状が、身体中を蝕んでいる様だった。 爺は、上手く動けない、と、困った様子で言う。]
…
[しわくちゃで、細い爺の身体を抱き寄せる。 ぽつ、ぽつ、とソフィアの瞳から零れた雫が 爺の手の甲を濡らした]
『ソフィア……泣いたらいかん』
[いつも甘くて、優しくて、ちょっと間抜けな爺が 厳しい口調で、告げた]
(12) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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そんなこと言ったって……お祖父ちゃん――
[家族が苦しんでいるのに泣かないなんで出来ない、と 爺のつぶらな目を見て訴える。 爺は、その眸を細め、 震える手をソフィアの頭に乗せた。]
『ソフィアの泣き顔を、見とぅない』
[そう、厳しいのか優しいのか分からない、声。 もう、声色にすら、影響が出始めていた。 爺は震える。うとうとと船を漕ぐ様に時折目を瞑る。]
(13) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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……あ、ぁ…
お祖父ちゃ、ん―――
[言葉が、上手く紡げない。 最期をこの村で迎えることを選んだ爺の。 その、さいごを、見ているのが、つらかった。
爺は、僅かに目を開き、ソフィアに何かを伝えようとするけれど 声にはならず、視線だけで訴えるものが何なのか ソフィアには上手く分からない。]
(14) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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―――…お祖父ちゃん、 育てて、くれて、ありが、とう。
[せめて感謝を。 囁くように告げては、 爺を抱きしめ、肩に顔を埋める。
すぅ、と爺が呼吸する音がして
音が、して やがて、音が、消えて
―――――…。]
(15) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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[そう付き合いのある家でも無く。 ミッシェルの目には浮かんでいるんだろう、在りし日の家具たちの姿も見えない。
だから、掛ける言葉は無く。 短く、鎮魂歌の自然と匠に感謝する一節を口ずさんで、あとは心のうちで黙祷を捧げた]
(16) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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─…誰かが、こんなこと、したのかな。
なんで、こんなこと、したんだろ。 もう、死んじゃうから、なんでもして、いいって、思ったのか、な。
……なんで、そんなこと、思っちゃったの、かな…
[セシルになでられると、俯いて。 胸に抱いた時計を見ながら、解らないよ…と呟いた]
(17) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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―――っぐは!
[胸に重い一撃。 思わずソファで蹲った。]
…いってえ……、げほっ。
[薄らと目尻に涙を滲ませながら咳き込む。 思いの外ダメージを食らったようだが、自業自得である。]
言われなくても、そのつもりだっつの…。
[独りで死ね、との言葉にはぽつと呟いて。 ソファから起き上がれないうちに、妹は扉へと着いてしまったか。]
(18) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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――広場――
[夜の闇はひたひたと忍び寄って来ていて。 自警団の一人から、夜の道は危険だからとランタンが手渡される。]
ええ、サイモンさんを見つけたら――。 十分に気をつける、から。
私は大丈夫、よ。 みなさんも、気をつけて、ね。
[自警団の人や、同行したギリアンには、そう告げて。]
(19) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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伝えたいことは 何ですか?
(*0) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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あなたが本当に伝えたいことは何ですか?
(*1) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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後悔をしない内に、
どうか、伝えてください。
(*2) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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「こんにちは。さようなら」
そんな些細なことでも構いません。
(*3) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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明日会えない「さようなら」を 伝えられるのはつらいから
だから何も、
伝えないことが最期の言葉ならば
(*4) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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――――それでも、構いません。
(*5) 2010/07/05(Mon) 01時半頃
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― 回想・自宅 ―
[狂ったような笑い声は暫く続いた。 随分と人気がなくなってはいても、 時折、通りすがる人も居て、 そんな人たちは一様に、例外無い色の眸を向けた。]
[だから、ただ、ただ、女は笑った。 現実を遮るのは、何時も夢。
例外無く襲い来るものだから、目一杯抵抗した。 ふらふらと視界が揺れても立ち続けた。 太股を叩き、時には頬を張って。
けれど、意識は途切れてしまう。]
― 回想・了 ―
(20) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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……分からん。
[俯くミッシェルの耳を塞ぐように、頭を抱えこんで抱きしめ]
分からんし、お前がそういう人間じゃないんなら、分かる必要も無い。 気にするのは仕方無いが、……気に病むな。
(21) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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― 翌朝・作業場 ―
[次に女が意識を取り戻すのは作業場だった。 薄汚れた手、ぼさぼさの髪、使い古した作業着。
何故こんな格好で此処にいるのか。 女には当然、一切の記憶が無い。
怖くなる。手がかたかた、と震えた。 自身を信じられなくなる要素がまた一つ増える。 所謂、自動症。 しかし、そんな名前も症状も、知る由は無い。]
(22) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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/* 少女対策してないわね。 RPサーバは少女は全部見えたわよね。
相手の名前を呼ばないようにするけども、 普通に名前を呼ばれそうです。コリーン辺りに。
まあペラジーに既に告発されているも同然なの、で いっかぁ★
(-12) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[セシルの奏でる鎮魂歌を俯いたまま聴き終わると、細く息を吐き。]
…ありがとう、セシ兄。
もう、良いよ。
[そう言ってあげた顔には、泣きそうではあったけれど弱い微笑みがあった。
本当は。誰かが、中にいるんじゃないかと思ったのだ。 病に命を奪われる前に、自分で─…そうしてしまった人が、いるんじゃないかと思って。
中の惨状を見て、そうではないだろうことはわかって。 悲しくも辛くもあったけれど、安心もしていたのだ。 だから、申し訳なさそうに微笑んで。]
ごめんね、我が儘聞いてもらっちゃって。
[セシルの手を引いて、出よう?と外へ向かった。]
(23) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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/* あ、ピッパがキリングしてくれるながれかしら。
(-13) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[闇に包まれる村――… もう村は閉ざされた。死病の潜伏期は1週間、街へ向かったとしても途中で倒れるだろう。
そんな夜の闇を、ランタンを手にして一人歩んでいれば。 異常な笑みと、木々の間を崩すように鉄パイプで薙ぎ払うように歩む音が聞こえて、くる。]
サイモン、さん?
[誰何するようにランタンを向ければ、名を呼ばれた男の瞳は狂気に歪んでいて――。 女の事を既に判別する事ができず、誰か別の女と思ったよう。
卑下た哂いを浮かべて、にじり寄ってくる。]
(-14) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[中へ入っていったミッシェルの啜り泣きが漏れ聞こえる。
そろそろあちこちで、病に蝕まれた人々がゆっくりと命を失っていくのだろうか?
いつもぼんやりと潤んだ淡い色の瞳は、ただ淡々とそれを眺めている。 みえても、見通せても、何も変えられない。それが…あの扉の向こうで見た自分の背負う運命だから。]
(24) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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漂白工 ピッパは、とにかく自身を落ち着かせようと何度も深呼吸した。
2010/07/05(Mon) 02時頃
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そう、――…。 おいでなさい、こちらへ。
[慈愛に満ちた笑みを湛えて、両腕を広げれば。 誰かの名を呼びながら、女の胸に飛び込んでくるサイモン。
女はそんな男を優しく抱き止めて。]
辛い、のね……。 耐えられない、のね?
[月が反射するその翡色の瞳は、見様によっては緋色に見えて。]
(-15) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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なら、あなたの望むものをあげる……。
永遠に、もう苦しむ事はない、わ。 [すっ、とその細い折れそうな首筋に。冷たい鋭利な護身用のナイフを走られば、月光に照らされた地は赤に染まり、崩れ逝く男。
慈悲だろうか。それとも、村をこれ以上破壊されたくないとの、気持ちだろうか。
死病の恐怖に耐え切れず、村を火で破壊しようとした男へ、女が最期にあげたのは。
永遠の死――。 死病にもう怯える事の無い世界への道行き]
(-16) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[セシルから抱きしめられると、驚いて目を見開いたものの。
続いた言葉に、…うん。と弱く頷いて。]
ありがとう、セシ兄。
いつも、セシ兄は…優しいね。
[そう言った呟きは、どことなく悲しそうな色を纏っていた。]
(25) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[翌朝、例の火事場より離れた森の入口付近に――。
首を鋭利なナイフで割かれたような死体が見つかる、だろう――**]
/* キリング、ピッパがしないのならだすけど。 自動症ってあるし、キリングしたかも??
(-17) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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だいじょうぶ。 ……だいじょうぶ、だいじょうぶ。
[地を見つめながら繰り返す、願い事。 それは呪文を唱えるかのように。 "呪い"だと言い張っても、怖い事に変わりは無い。
す、と立ち上がり一度浴室へ消える。 汚れを落とし、着替えを済ませれば]
……行こう。 お供え、しにいかなきゃ。
[現実から逃れるように、外へ。]
― 自宅→ ―
(26) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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[扉口にたどり着くまでに、兄がこぼした買い言葉>>18を耳にし、ぴくりと立ち止まる]
…ンの馬鹿ぁっ!
[ぐるりと向きを変え、もつれる足で駆け寄り、倒れこんだ兄の胸に飛び込む。 首に腕を回して、精一杯の力で締め上げた]
わかってねーにも程があんぞ!脳みそ腐ってンのかよ! 一緒だって、言えって、言えって!言えって言っただろ!!
一人で死ぬなんて、怖くてたまんねーだろが!あたしは怖い!
(27) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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/* wwwwwwwwwwwかわいい
(-18) 2010/07/05(Mon) 02時頃
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