17 吸血鬼の城
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>>*28 [白薔薇は重たげに、 その睫毛を瞬かせながらゆるやかに首を傾いだ]
――……ああ、
ああ、なんて都合のよい言葉。
[男を覗き込む白薔薇の双眸は濡れて]
あなたはただの欲望に、 そのような名を付けるのですね。 ―――よいでしょう、ならばそれが違う、と。
証明して差し上げればよいのでしょう?
[両の腕は男の首に絡められて、薔薇は微笑む]
(*29) sen-jyu 2010/06/26(Sat) 19時半頃
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>>*29
[白薔薇の手が首に絡んで… そうか、絞めるのかと思った。]
――…ただの、欲望じゃな い。
[否定の言葉を絡みつく前に吐き出して……。 そのまま、濡れた眸を見た。
そう、 瞬時に護ったのも、最初に欲しくなってしまったのも…もうそれしか理由が浮かばなかった。]
(*30) nostal-GB 2010/06/26(Sat) 19時半頃
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>>*30 [絡んだ指先、一度だけ力が込められると その指先は掠めるように這わせながら背へとまわされた]
――お黙りなさい。
[白き薔薇の口唇、口付けは甘く されど情欲を煽るみだらなもの――離れて、吐息を零せば]
[消えない憎悪、それはただ欲望に踊らされるを暴かれたが切欠――男自身はそれをごまかしているというのに。それは同属ゆえの嫌悪にも似て]
ならば、あなたも貴方の言葉を証明なさい。
……私は貴方の浅ましい姿が見たいのです。
[薔薇はその執着の名を知らず]
(*31) sen-jyu 2010/06/26(Sat) 20時頃
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>>*31
[その指先は首に食い込むが、すぐに離れ、悩ましげに身体をすべって…
その指先を目が追った時、口唇が濡れる。]
セシ……
[黙れといわれて、でも黙る意思の前にそれは塞がれて……目は一瞬見開かれる。]
――……
[そのまま、抵抗などするわけもなく……。]
(*32) nostal-GB 2010/06/26(Sat) 20時半頃
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>>*31
[証明しろといわれて、目を細める。 もう二度、戯れた躯。離れた口唇をまた追いかけて、押し当てた。]
――……
[沈黙は肯定。 そういわれるまま、無言で……。
欲望の牙を見せて…。**]
(*33) nostal-GB 2010/06/26(Sat) 20時半頃
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[不意に城主の聲が響きます。 呼ばれた名は私が人であった頃の響き。 私のローズ、と慈しんで呉れた名残は感じられません。 感傷的になっていた心が冷静になってゆくのを感じました]
私はドナルドの血を頂いたばかり。 今は渇きなどありません。
貴方はもう私に興味などないのでしょう? 貴方の寂しさ、私には埋められないのですよね。
愛しいお兄様…… 私に時間と慈悲を与えて呉れてありがとう。 ――…お別れ、です。
[客人の事には触れず、 必要とされなくなった私は幸せを願った魔性に 別れを告げたのでした]
(*34) helmut 2010/06/26(Sat) 22時半頃
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>>*33 [追いかける口唇が重なる、 それはかつての官能の記憶を呼び覚ます。 冷たい熱が甘く溶けて重なりゆけば、薔薇の香は漂う]
[布を噛んで押さえ、手袋を外す、 その指先は男の胸元を弄り――触れたのは刻印 がりと爪を立てる 欲望が迫る 目元だけで微笑えめば]
――――……ん、 ぁあ……
[咥えた手袋は落ちる]
[白き薔薇はその執着の名を知らず、 されど男に標した刻印は決して消えることはない]
(*35) sen-jyu 2010/06/27(Sun) 02時半頃
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[甘美なる地獄に、救いがたき魂がふたつ
行為を愛と呼ぶ者 行為を欲と呼ぶ者
薔薇の褥に、艶やかなため息は、零れる――**]
(*36) sen-jyu 2010/06/27(Sun) 02時半頃
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――…何処へなりと、好きに行くが良い お前は……自由だ。
[低く暗い音 >>*34彼女の聲に漏らした音 興味が無いと 埋められぬと 其れは城主自身にもわからぬ事 答えは其れだけしか返せなかった]
(*37) Ayame 2010/06/28(Mon) 14時半頃
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私の愛しいローズは――泡と消えた そう、思う事にしよう。 お前の墓は作らぬ。
[ざわ、と風が森を騒がせる。 何時しか霧は弱く薄く 魔の結界はとけて消えた。 喰らってしまうぞと脅しにも屈する事の無かった彼女は 何処まで行くのだろう もう人には戻れぬ其の姿で。 霧の先を見通す事は、出来ない]
(*38) Ayame 2010/06/28(Mon) 14時半頃
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この黄昏の向こうは……別世界 あの者とて、数十年か数百年もすれば戻ってくるだろう
此処より先に ひとの住処には我等は立ち入れぬ。 我等が城に、人が足を踏み入れられぬと同じように
永遠を願うひとと、終幕を求める魔と 決して双方が相容れることなど、無いのだ
(*39) Ayame 2010/06/28(Mon) 14時半頃
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ベネット 私の大事な息子よ
外を眺めるのは、止めてしまえ。 黄昏の色も周囲を再び閉ざす霧も 我が力続く限り、永遠に変わる事など無いのだから
この城にいる限りは お前を怯えさせている魔物狩人も 獣たちも 誰もお前を傷つけることは出来ぬ。
――そう、私以外には……な
(*40) Ayame 2010/06/28(Mon) 14時半頃
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――…私の望みは『自由』ではなかった。 けれど、後悔はしていません。
これは私が望んだ事だから。
[兄と慕った魔性の聲は女の耳には届かない。 それでも時折女は語り掛けるように独り言ちる]
ねぇ、お兄様――… 貴方の『望み』は叶いましたか……? 貴方は今、しあわせですか……?
(*41) helmut 2010/06/28(Mon) 21時半頃
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>>154 [薔薇は微笑った、男の愚かさに]
――嗚呼、 ああ……
実に、実に愚かしいことですね。
それが貴方の語る 愛 なのですか。
[声をあげて薔薇は哂えば]
―――欺瞞もここまで限度を越えれば、笑うしかありませんね。
(*42) sen-jyu 2010/06/28(Mon) 23時頃
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[いばらは伝う、男の躯を。 白き薔薇の怒りはそれを止められず――]
[その青い双眸は濡れていたのけれど]
――――…もう、よいでしょう。 あなたの欺瞞は、聞き飽きました。
[そのいばらはやがては男の魂を砕くだろう**]
(*43) sen-jyu 2010/06/28(Mon) 23時頃
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