162 絶望と後悔と懺悔と
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/* 撃剣ってなんだっけブランディッシュ……いやそれ撃剣士や確か >>256
アマネにーさん(この辺にことばにならないごろごろ)
(-122) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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─ いつかの、庭園 ─
『屋敷の外に出てはいけないよ菖蒲。
外には人を喰らう鬼が──棲んでいるのだからね。』
[艶のある低い声のその人は、 着物よりも洋装を好む幼子を膝の上に座らせ、 皐月から文月に掛けての数ヶ月間 庭園のそちこちを彩る菖蒲を見ながら、 童女の髪を撫でてそんなことを言った。
物心つく前から言い聞かせられて来た文句は 考えるより先に身に沁みて。
故に──。 童女は生まれてこの方一歩も屋敷の外へ出たことはなく、 それを疑問に思うことさえなかった。]
(257) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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[実際──。 屋敷のあった場所は、その当時既に吸血鬼の支配下にあり 屋敷の外で、人はみな吸血鬼に怯えながら 家畜同然の暮らしに甘んじていた。
そんな区域にあって、広い庭園を抱えるお屋敷だけは、 まるでそこが異空間であるかのように、 主と、その妻と、使用人達だけを竹垣の内側に抱え、 外の惨状から彼らを遠く隔てて在った。
童女が産まれた時、お屋敷に他の児童は住んでおらず、 かつて住んでいた胡桃色の髪の少年の話は、 時折父の口から断片的に語られるのを聞くのみ。
童女にとって『兄』とは、 現実味の伴わないお話の中の存在であると同時に、 淡く──それでいて尽きることのない、 幼い憧憬の対象でもあった。*]
(258) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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ケガは治す、けれども。 寝ているだけなのも。
[安吾とて怪我をしている、ほかの隊員も然り。 生きていただけ良い方だったのだとも聞かされた、 だからこそ]
家族、な。 私もそれに、混ぜてもらっても良いだろうか。
[>>250子供達のケアの方が恐らく大変だろう、 それを任せたままにしているのも申し訳ない]
説明、なあ。私がして良いのなら。
[その為に治せと励まされた気がした。 本当にこいつは、と漸くこわばっていた物が解けてゆく]
(259) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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/* >>257 ああああ!!! 菖蒲って呼ばせてしまった!!
あや、って呼ばれてたはずなのにいいい!!!
(-123) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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―ある日―
[『柊』はどんな冬か。>>243 絵本を開き、吹雪の絵を見せた。 こんなものが来たら、鬼でなくとも逃げてしまいそうだけど。
――と、前置きした上で、棘の話をした。 雨の日に『おかあさん』の所に行こうとしていた明之進に。 きっと何処にも行けないのだと、憶測は口に出せなかった。 手にしていたものを見て、自分も懐刀を大事にしていると鞘を見せたこともあった。
別の、代わりのものを探せるようになれば良いと思って、色々と質問を投げ掛けていた成果であろう。]
人間には痛くないよ。鬼じゃないんだし。 だから、大丈夫。
[表情が崩せないかと髪をやや乱雑に撫でた後、脇腹を擽ったのは昔のこと。 何故、そんな事を気遣わしげに問うのか。当時は分からなかった。**]
(260) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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[口付けの様に突き刺さった牙と、喉の動き>>*152に 拍手を送るべきかと迷ったが、今更片腕が無い事を思い出し 忌々しげに息を吐いた]
初の食事の感想を聞きたいところだが。 今はまだ完全ではない。 今のお前の喉を潤すのは、これだけだ。
[まだ乾きを訴えているだろうその鼻先に、 紅の雫を纏わせた中指を差し出した]
これを呑んでからもう一度喰らうと良い。 世界が変わる。
(*156) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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[――今も。
明之進の問うた意味の、どれ程が零瑠に伝わっていたかは分からない。 未だ人と鬼の狭間に居る雛に、刺さる棘の傷みは『始めだけ』。
こうして家族に牙を見せても。
リカルダの、引き留めるような声に振り向けずに居るのも。
―――抗えずに居るのも。]
(*157) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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何だ、相談とは。
[安吾なのに珍しいとベッドで目を瞬かせる。 誂うような口調が出かけるが、堪えて]
そう、だな。 しかしその希望を、打ち砕かれることもある。 殺されていたほうがマシだったと感じることもある。
吸血鬼にされているならなおさら、 彼らに殺し合いをさせることになる。 優しさと甘さはちがう。 知っているほう、知らないほう。 安吾ならどちらが良かったと思っている?
[自分にはその選択すらも、なかった。 安吾のように慮ってくれる人も、無いまま ある意味愚直なまでに凶暴な真実を全て曝け出された]
(261) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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[強くなりたいと。 伸ばした手が、届くように強くなりたいと。
そう願うだけでは強くなれない。 怪我は殆どしていない。 だからこそ余計に焦って。早く強くなりたくて。
気持ちだけが急いてしまっていた。]
(262) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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―回想・周について―
[周の声を聞いて、使途不明の微笑とともに頷く。>>241 ここに来たばかりの頃、周は怖そうな子だったが、 つい最近、外の子供が円たちに悪さをするのを 追い払ってくれたのだと、人づてに聞いていた。
ただ、手はこっそり巾着を包み隠そうとしていたりする。 続きの言葉に、動きを止めて彼を見つめた]
……袋。
[手の中の巾着を見下ろす。 多分、訂正された。この場合はお母さんの事である。 くるりと向こうへ行く背中に、きゅっと裾を掴む。]
(263) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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/* 皆に土下座しないといけないよね。 一人異空間を形成してしまっている気配がすごいするw
なんとか、こう……なんとか。 現実と繋げたい。
(-124) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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周君は、お母さんが、いない……の?
[父は知らなかったが、母はとても優しかったから、 ――少年の記憶ではそうだったから、 周が母を知らない事はとても寂しいと思った。
そうした内面の思いはいつも表れない顔であった。 外の子供には気味が悪いと陰口される無色の笑み。
周も外から来たばかりだから、同じように感じるだろうか。 しかし、同じ孤児院の家族には好かれたいとも思った。]
お母、さんはね、優しくて、頭を撫でてくれる、よ。 ここに、住んでいる皆と……同じ、温かいんだよ。
[結果、周の頭を撫でようと試みた。 身長差で可哀想な事になったのは否めない。*]
(264) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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「私もそれに、混ぜてもらっても良いだろうか。」>>259
[かけられた言葉に、きょとんと問いかけるような視線。 合点がいけば、あははと笑う。]
何を今さら! 俺にとっちゃ、ジャニスも大切な家族だよ。
そんで。 これから軍に上がるあいつらにとっても、それは同じことだ。 …お互い、顔知らない仲でもねぇしな。
おまえみたいな頼りがいのある姉さん持てて、あいつらは幸せだぜ。
[にっと笑ったまま、頼んだぞ、と拳を軽く突き出す。 これほどまでに信頼の置ける家族が他にいるだろうか。 ――きっとみんなもすぐに懐く。 こういうとき、女はいいよなぁと、どこか暢気に考えていた]
(265) 2014/02/09(Sun) 01時半頃
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[目視に入る赤雫は、夢の続きを見ている様。 親から餌を与えられるまま、その中指を口に含む。
金平糖よりも羊羮よりも。 甘いあまい、味がした。
強く吸い、傷口へと舌を這わせ。]
―――も、足り…
(*158) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2014/02/09(Sun) 02時頃
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[水を飲んでも、生えた牙が血を啜っても、この渇きを満たしてはくれなかったのに。 どうかしてる! 叫ぶような理性すら注ぎ込まれた力が捩じ伏せようとする。]
とる……とる、ど……さ
[縋る様に囀り、指の先を辿って左の肩口に噛み付いた。 腋下から腕を回して縋り付き、渇きを潤す甘美な味に伏せた睫毛と喉を震わせる。]
(*159) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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なにするつもり…?
[黒い髪したあいつの仲間(だろう)が直にーさんに危害を加えようとしている……? 慌てても何しても大声なんて出なくて、僕の声は僕自身でも分かるくらいに薄っぺらで頼りない]
マユミねーさん、僕たち……、どうなっちゃうの…
[僕はマユミねーさんにぐったりと寄りかかる。
少なくとも死ぬことはないって、それだけはわかってた。 だけど死ななくても何か大事なものを失えばもう駄目になるって、 その時の僕は分かってなかったんだろうね。
死にたくないという“願い”にすがるだけじゃ、僕はみんなの“希望”にはなれなかったってことを]
(*160) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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―――… 僕だって、…死にたくない。
[僕はただ生きることを望んだ。 それが、生かされることを望む返事と同じ意味になるなんて考えもしないで**]
(*161) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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な、何故そんなに笑う。
[>>265思わぬ反応に、動揺した]
それなら、ええと。嬉しい。
姉に、私はまた姉になれるだろうか。
[姉と同い年の安吾、弟と同じ年になる子供達もいる。 あの時失ったものをまだどこかで求めている そんな弱さはほかの誰にも見せることはできないまま]
期待に答えて吸血鬼を殲滅できるよう、尽力しよう。 そのために厳しくするのも厭わない。
[突き出された拳に、拳を重ね合わせた。 姉というよりは、鬼教官になる可能性の方が強い]
(266) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[直前まで笑っていても、相談となれば真剣そのもの。]
…わからない。 わかんねぇんだ、どっちが良かったのか。
[やはり物の見えている友人の言葉は自分とは違っていて。>>261 逆に問われて狼狽える。]
知らなかったからこそ、アレと対峙しても冷静でいられた。 …でも。同時に、知りたかったとも、思う。
[決意を秘めた子どもらの眸を思い出して。 これを伝えても、彼らの気持ちは変わらないだろうとは思いつつ。]
(267) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[周たちのように、「外」で喧嘩していたわけではない。 本気で殴り合いをしたことも殆どなかった。
喧嘩をしても、所詮子ども同士。 手が出てしまうこともあったが、怪我をさせたことも稀だった。 喧嘩をするよりも、一緒に遊ぶことの方が楽しくて。
ぼんやりと見ているだけだった明之進>>195が、一緒に遊ぶようになった時は嬉しかったのを覚えている。 それが、一緒に買い物に行った時のことがきっかけになっていたとは、覚えていなかったけれど。 皆と一緒に過ごして、遊んで、眠るのが。 どんなに幸せなことだったか、今ではよく分かる。]
(268) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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――じゃあ。もう少し。 もう少しだけ、待ちたい。今すぐでなく。
俺も、それまでに考えたい。どちらが彼らのためになるのか。
[守護隊員として、成長していく過程で。 それは自然と明るみに出ることだろうから、その時まで。
正しい答えは見えていたはずなのに、結論を先延ばしにしようとした自分を、ジャニスは叱咤するだろうか。 反対にあえば、自分の軟弱さや愚かさを呪いながら、それに従おうとするだろう。
…傷はまだ、癒えていない。 冷静に向き合えない自分に気付かされてしまった。]*
(269) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[飴玉を頬張る様に指を舐める雛>>*158を まさに親鳥の様に見つめていると、雛は囀りながら 牙を向けた>>*159]
たっぷりと呑むと良い。 お前の初めての食事だ。
[早々無いが肌を刺す牙と奪われる体液に昂揚してくる。 新しく生まれた同胞の存在に細胞の一片まで 喜んでいるようだった]
ようこそ、支配者の世界へ。
[どれだけ雛は啜っていたか。 満たされた様子を見せれば、その頭を撫でながら 身体を引き離す。 まだ雛達は残っている]
(*162) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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……直くん!
[寄りかかるリカルダを抱きしめながら、 >>*155 その諦めた宣言のような言葉を聞いた。 どうして、と眉根を寄せる。
死にたくない、という言葉、 もちろんその意味はわかる、けれど]
直くん……、直くんは、 みんなのためにえらくなりたかったんじゃ、なかったの……
[それは単純な自己保身に聞こえて、 だからそうだと信じていた彼の姿を問う。 土下座なんて、そんな姿を見たくなかったのだ]
(*163) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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―事件後の孤児院にて―
[キャロライナと、同行を望む者がいればその子らと共に、 すっかり焼け落ちて様相の変化した孤児院を訪れる。 ゆっくりと、施設の周囲を正面から裏手へ、ぐるりと一周。]
「国は僕たちを護ってくれますよね?」 「…安全を保障してくれますよね?」 「…ねぇ、ねぇねぇ?!」>>0:404
[大丈夫だ、護ってやる。と、狼狽する直円の背を叩いたのはこの辺りだったか。 あの後、この正面玄関では、ジャニスと檜江隊長、始祖らが対峙していたという。]
(270) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[あの時、傍をすり抜けようとした円を制止していれば、>>0:426 咄嗟にその耳を塞いでやれたなら、どんなに良かっただろう。>>0:429
扉から離れることもできずにただ震えるあの子>>0:435を置いて、自分は外へと飛び出したのだ。 ジャニスも、傍にいてやれと言ってくれたのに>>0:415。
反射的に駆けていってしまったから、ジャニスから話を聞くまで知らなかった。
あの後、自分が閉めた扉の傍に、まだ円が動けずにいたこと。 それを蹴破って”始祖”が現れたこと。>>0:449>>0:454 外からの通報を受けて隊長がその場に駆け付けたことも>>0:@6。]
(271) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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―回想・襲撃のあった日―
[駆ける。元凶は外にいる。 少しでも早く対処しようと玄関から飛び出せば、思っていたより多くの吸血鬼に囲まれていて。
苗刀を抜刀しつつ、咄嗟に飛び出してきた”雑魚”を斬り捨てた。 斬ることに最早抵抗はない。…柄を握れば、冷徹さが顔を覗かせる。
次々と襲い来る敵を薙いでいれば、屋根に油を撒いて逃げる集団を見つけ、>>0:443>>0:449]
…待て!やめろ!
[制止したところで、彼らが止めるはずがない。 ――絶対外には出るな、と。>>0:409 安吾の言葉を信じた子らが、中に留まっているのならば、]
くっそ、この…!
おい、誰か手伝ってくれ! 中にまだ子ども達がいるんだ!
(272) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[周囲の隊員を引き連れ、施設内へ戻ろうと。
斬りながら移動したため、今は裏口の方が近い。 勝手口を蹴破って中へと踏み込むと、そこには既に吸血鬼の影。>>39
幼子を腕に抱いたまま、斬り裂かれる明之進の姿が、そこにあった。>>54]
明…!
[…咄嗟に理解する。彼を助けている暇はない。>>72 近くで呆然とする子らを引き連れて逃げようとするも、その場に留まり厭々と首を振り続ける絢矢に困って、無理矢理リカルダと繋いでいた手を引き離す。>>64
自ら絢矢を脇に抱えて>>79、リカルダを隣の隊員に預け。 涼平の手を引き駆け出すも、振り向けばその隊員とリカルダは吸血鬼の手に落ちていた。>>92
他の吸血鬼に押され、こちらの隊員も既に多くの死者を出していて。 苦渋の決断――踏みつけられ、絢矢の名を叫ぶリカルダに>>91、]
リッキィ!必ず戻る…!待ってろ!
(273) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[聞こえたかどうかは、わからない。 一声叫んで背を向け、絢矢と涼平だけでも救おうと。
強く手を引けば、抵抗するように暴れる涼平。 こちらの方が力があるとはいえ、13の男子相手では少々辛い。 咄嗟に手刀を落とし>>81、肩に担ぎあげて走る。
途中で襲われ、庇いきれずに右腕を大きく負傷するも、 どうにか勝手口から転がり出たのだった。]
[外で待機していた救護班に二人を託して、ようやく中へと戻るも。 既に明之進、リカルダの姿はそこにはなく――
そして。 たしかに勝手口を通ったはずなのに、 そこで気絶した零瑠>>22と、許しを乞い続けた直円>>26に会うことはなかった。
…当時の自分は、知るはずもなかった。彼らがとっくに攫われていたなどとは。]*
(274) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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[明之進の背の、傷口に沈まんとする指は止まっていた。
自ら離せないのは、世界を変える為ではない。
迷子にならないように。居なくならないように。 安心出来るように。
繋いだ手を、触れた指を離さないのは―――… 零瑠にとっての『日常』だからだ。]
(*164) 2014/02/09(Sun) 02時頃
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