162 絶望と後悔と懺悔と
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「援軍を要請する、繰り返す、援軍を――、……っ!?」 「どうした!?」 「通信が……」 「――――、まさか指令所が」
[どうやら今はまだ二人しかいないみたいだけど、じきに増えそう。 最初の「援軍を要請する」って声、どこかに届いててもおかしくないし。
なら援軍が来る前に片付けよう。
僕はナイフを投げた方に狙いを絞る。さっきかすった分のお返し。 飛び掛かり今度こそ刃が血を浴びるかと思った刹那、今度は地を這うような低さで僕の足を狙って刃が伸びる。 まさか、最初に出てきた方が]
……ぅ。
[僕は切り裂かれた足の傷もそのままに、敵二人の間を難なくすり抜け走り去る。 一人を狙ってももう一人に阻まれる。こんなやり方僕は知ってたっけ。 だとしてもあんなに怖くなかったのに、今はとにかく、怖い]
(215) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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/* 多分直円の考えとは違うだろうけど 情愛とかそんなもの持たないので、あるのは 下剋上を狙ってるんじゃね?位の考えなのです。 器の小さな始祖である。
(-99) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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[ホリーと直円の 二人共を視界に収められる距離を取り、 また、低く腰を落とす。
一瞬の攻防の間にも 絢矢の目線は周囲へ間断なく巡らされていた。
逃げに徹した機動隊の動きは早い。
東端の広い傾斜地から、 一台を残し駆動音は遠ざかる。
次に彼らが何処へ向かうかまではわからなかったが ここでの全滅は免れ得たと思っていいだろう。]
(216) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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[焼けた孤児院から見つけることができた、蒼い色ガラスの欠片>1:339。 元は綺麗だったステンドグラス。 壊れてしまった絵は、過去の思い出のようで。
怪我をしてしまった時に、天使様の衣なら、きっと綺麗だろうなと笑った。 真弓なら、そんな衣が似合うだろうと続けたんだった。
神様の家らしい教会を飾っていたガラスなら、きっと神様が傍にいてくれるだろう。 そんな思いと共に、お礼として作ったのは髪飾り。 真弓の黒い髪にきっと似合うだろう。
いつか渡せたら良いと思っていて。 だからあの試練も乗り越えた。 皆とまた、一緒に。暮らす為に。]
(217) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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戯れはやめてください、ホリー様!
[一瞬だけ、これも本当に一瞬だけだ。 その揺らぎは、動揺?憤怒?何だろうか。 よくわからぬ赤き揺らぎとなっていた。]
僕はぁ、何も迷っていませんから。 本当にぃ!何の……迷いもありませんから。 僕はぁ、貴女様のぉ「犬」…いや、「虫」ですから。 素晴らしき貴女様のぉ、「虫」ですから。
[土下座を思わせる這うような姿勢。爪を舐めた。]
(218) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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― 過去 ―
そうですわね、お父様。
[ある意味、一番順応しているとも言えたのかも知れない。 ただ、ホリーにとっては狂気だけに頼るのではなく。
そのさらに先へと歩んで欲しいと思うばかり。 それは、いずれ戦場で共闘する時に――]
(*73) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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ええ、もちろん。 雑草でも開花すればきっとお父様の力になる。
そう信じてますわ。
[尚、以前にもホリーを担いで叛逆をと考えた者がいない訳では無い。 しかし、企ては悉く失敗に終わっていた。
その相談を受けたホリーによって、首謀者は殺されたが故に。]
(*74) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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―駐屯地・通信施設付近― [通信機器を壊してしまえば用は無い。 ここに来た目的は、単純なる破壊だけ。
赤く染まった白いフードは、既に施設の外にある、 小さな足跡は、そのまま多数の軍靴の跡に紛れて行く。
カメラには残っているだろう、 ――緋色のフードの小柄な影]
(219) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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うん。
[小さく呼ぶ声に確と頷いた。>>209 霧のように感情を表せないでいた面は明晰さを備え、 しかし、静けさはそのまま――]
[なのに、かつて黒檀だった双眸は色を染め変えられ、 上質の衣を惜しげもなく自他の血で濡らし、
そして笑う。]
涼平君、背が、伸びたね。……大人になった。
[だから、涼平が動きを止めたとしても。
――他の隊員は、ちゃんと解っている]
[無防備な鬼の背に、刃を突き立てれば良いという事を。]
(220) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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/* 場所分からんからソロールすみません。
(-100) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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[周の名を呼ぶ声は零瑠だけではなかったが、 紅の眸はただ周だけを映す。
指先は耳の後ろに、そして首の後ろへと回される。]
ひ……明は、近くに居るよ。 でも………
[明之進以外の『皆』には言葉を詰まらせた。]
(221) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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/* 今日も今日とてセルフ絶望作業に勤しむ僕です。 */
(-101) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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戯れでは無いわ。
貴方は力を手に入れた、その力で功績を上げてより高みへと行きたいのでしょう?
[そう言って、信頼していると言うように。 肩に手を置いた。]
なら、狂気に身を委ねる事があってもいいけど。 それだけではいけないわ、過去と向き直って。 正気のまま殺しなさい。
貴方ならきっと出来るわ。
[そう告げると、肩に置いた手を離してから微笑んだ。]
(222) 2014/02/11(Tue) 00時半頃
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[直円が意味深な言葉を発しても その意味を問う声は返らない。
機械人形のような瞳がただ真っ直ぐに二人を見ている。
正直、言葉を発している余裕もないのだ。 瞬時に情報を分析し 最も無駄なく一部の過失もない動きに変えるには 極度の集中を必要とする。
その証拠に、たったこれだけの対峙で 絢矢の息は軽く上擦っていた。
ホリーはそれほどに“規格外”なのだ。]
(223) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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[直円を前にしたせいか、 円はまだ動き出していない。
無理なら逃げろと口を開きかけた矢先 無表情に近い絢矢の眉が一瞬不快げに跳ねた。]
…──キミが、直お兄ちゃんをその名前で呼ばないで。
(224) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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[零瑠の手から完全に小太刀が落ちた。 自由になった手で、襟の桜花に触れる。]
……さくら、好きだったっけ? あまね。
[小さく笑い、引っ張る。]
元気だった? ちゃんと人参食べてる?
(225) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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逃げたか。追っても良いが手は出すな。 私達を案内してくれる大事な道標だ。
[撤退して行く機動隊>>216の報告を受けても 笑みは薄く貼ったまま]
逃げ込んだ先はここの次に手堅い所なのだろう?
[双六の様に、進み潰すコマを教えてくれるのだから 今はまだ手を出すなと]
罠を仕掛けて来るならそれこそ面白いではないか? 罠毎引き千切ってあげよう。
[そうして無力を噛み締めると良い]
(226) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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やめて───
[言葉通りの『虫』のように、 直円は地を這いホリーの爪先に躙り寄る。
その唇がホリーの靴に口付ける瞬間、 絢矢の声はハッキリと低く震えた。]
(227) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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[頬に触れ、やがて抱擁するように 首の後ろへと回される零瑠の手の冷たさに、 不意に涙が零れそうになる。
あの始まりの夜は、仲間達の運命を残酷に歪めてしまった。 ただ、零瑠が生きていることだけを喜べれば、どんなに良かったことか]
明之進もか。 あぁ、――あいつにも、会いたいなぁ。
[零瑠の口から零れた名に、嘆息する>>221]
(228) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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/* ま、円ちゃあん!
(-102) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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―駐屯地・通信施設付近― [濡れてべたりと張り付くような、 血濡れの白い毛束、銃剣は捨ててきた。 ――まだ戦闘は続いているから、 狩りの獲物を探さなければいけない。
ゆらりと、歩く先。 喉笛ばかりを裂いたせいで、 赤く染まって血塗れた幽鬼のよう。
それは、敵を 見出した。
陸軍部隊とは違う白い軍服、>>210 白い軍服――ああ、“武器”を持ったものだ]
(229) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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…、あっ、
[敵は僕の血の跡を追ってくるかもしれない。怪我は再生して治っても流れ落ちた赤はそのまま。
それとも……これだけどこも血だらけなら大丈夫かな!?
僕は止まらない。 血の臭いが濃くなり、新たな敵が向かってきても。 視界に入る敵を斬り捨て刺し貫き、時に左手でも剣を握り敵の斬撃を受け流しながら進む。
ほらまた向こうから敵が――違う、敵じゃない]
(230) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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真弓ねーさん、無事で……。
[僕に比べてずっとたくさんの血を浴びてる。だからつい無事でよかった、なんて言いそうになった。
だけど言えなかった理由は別にある。 真弓ねーさんのさらに向こうからやってくる人影、>>210 あれは間違いなく敵―――だけど]
(231) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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/* ひいいいいいん(訳:この遅筆が)
もうちょっとだけ続くんじゃよ
(-103) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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/* やっぱ目と眼が混同してるううううう
(-104) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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/* >>221 ごめんなさい、あんまり近くに居ません(キリ)
とか言いつつ、今思ったけど明ちゃんには 「他の孤児連中はお前を見捨てて逃げたんだよ!」 という違う意味での絶望ルートがあったんだが、 案外そっち系なかったよね。
セルフサービスでやってもよかったか。 */
(-105) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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ああ、ホリー様はぁ…… ホリー様は清々しいくらいに、残酷ですね。 快いくらいに。
[肩の手が離れると同時に、ホリーの足元から顔を上げた。 「狂った」ふりを瞳から離して、絢矢を見た。 狂喜の笑みは、完全に抜けている。]
ホリー様の命ですから、君たちと向きあわねばいけないのですね。
絢矢くん、円くん。
正直狂うたが如きで、狂気の波に飲まれて知らずのうちに 喰らう方が、僕にはずいぶん楽だったのに。
(232) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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醜き「虫」だと、謗らば謗るといい。 もう、僕は君たちとは肩を並べて歩けない。
[ジャキッ、ジャキッ。鉤爪を構えた。 這うような姿勢は土下座を思わせる。 赤き瞳は、ある種の諦観を思わせる。]
御免ね絢矢くん、円くん。 君たちの身内に「虫」はいないだろう。 僕はもう「抗う」のをやめたんだよ、すまないね。
[鉤爪が震えている。]
(233) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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桜だけじゃねえよ。 百合に鉄線、天竺牡丹――いろんな柄のシャツを持ってるんだぜ。 ……さすがに人参柄はねえけどな。
[派手な服装は伊達好みだからではなく 戦場で誰よりも目立ち、敵の注目を集め、味方を活かすためのもの。 けれど、零瑠には言えない]
(234) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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[ただ、呆然とするしかなかった。 先程まで抵抗しようと入れていた力は自然に抜けていき、足も手もだらりと地へ落ちる。
あまり変わっていない姿、声、笑顔。 変わっているとしたら瞳の色に衣についた紅の色。 自分の見ている彼の姿は、夢だとしか思えなかった。それでも良くて。]
何年前の話、してんだよ。……背も伸びたし、声だって低くなった。 お前はあんまり変わらない、な。瞳の色、こんな色だっけ? なぁ、明………明之進…
[声が震えて上手くいつも通りの声が出せない。 目元が熱くなって視界がぼやける。それでも雫をこぼさずにいられた自分を内心少しだけ褒めながら、ずっと言いたかった言葉を伝えようと息を吸い込む。]
(235) 2014/02/11(Tue) 01時頃
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