30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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でも、それじゃたぶんだめだよな。
[何故だろう
話している自分の声が震えているように聞こえる
フィリップの顔がぼやけて滲んで見える。]
(172) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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…莫ー迦。
一度向かい合った結果、だからだろ。 [俺も、セシルも、多分他の皆も―――…]
(+53) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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サイラスより大分軽いだろうけど 運ぶのなら、手伝う。
医務室で、ベネットが待機してくれてる。 多分、薔薇の木を焼く準備をしながら。
(173) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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[医務室だろうと、トニーの傍だろうと、逝ってしまえば変わりはないんじゃないかな…という無粋なことを言うのは止めた。 言葉を喋る気力がもう無かったのもあるけれども。 喋れなくて良かった、と思った。]
(174) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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―――……医務室に運ぶぞ。
[先程まで無体をしたことも手伝って、フェンスに背を預けて横たわる、華奢な少年の身体を支える。触れたからか、裡に巣くう根《呪い》を通して、伝うものがある。]
ロビン……―――
[噛みしめるように名を呟き、一度その頭を撫でた。]
ドナルドは、後になってしまうな。 嗚呼、すまない。私一人だと視界がおぼつかなくてな。
[ラルフの申し出に是と告げ、ドナルドに眼差しだけで謝罪を。]
(175) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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―――…
[頬に触れる指が、その熱が更に高くなるのを感じて]
…泣いて、いいよ。
[痛む、それは形は違うけれども少し、 似てるとも思ったから。 じくりと、触れる掌の傷が痛む。 じくりと、裡の何処かが痛む。
そっと、ルーカスの頬を撫ぜて。]
(176) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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[それにしても。 ディーンとラルフはいつの間に「待ってる」など約束を交わす仲になったんだろう。
それとも自分の知らない以前から、ふたりは好きあっていたんだろうか。
ユーリィとサイラス、ディーンとサイラスのことを知らなかったように。]
(-52) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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ルーカスは、フィリップの指先に自分の涙が零れたのを感じた。
2010/09/10(Fri) 00時半頃
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……硝子球みたいに…なれればいいと思ったんだ。
ずっと、目を覚まさず…眠り続けていられたら。 痛みも感じなくて…、きっと…とても綺麗。
[呼気の甘さは完全には消えない。 これが消えた時…どうなるのか。
後輩が目覚めた時…どうなるのか。
わからないまま、ただ――…一度は壊されたはずなのに。
痛みは、苦しみは、消えずに燻ったまま。]
(177) 2010/09/10(Fri) 00時半頃
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ロビンは、名を呼ぶディーンの声と頭を撫でる手を感じ、微笑した。
2010/09/10(Fri) 00時半頃
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