[しばらく神妙な面持ちをしてから、そう切り出した。言いかけて、困った顔になって、口を結んで、また困ってを繰り返していると…甘い和菓子とお茶が机の前に並んでいる。
沙羅は椅子に腰を落とし、温かい緑茶の入ったカップで冷えた手を温めてから口を開く。]
怪異との共存について、
今、紅杜先生はどのようにお考えですか。
わたくしは、…ずっと、人を傷つける怪異は
許す事など出来なくて、滅べば良いとすら思って
……………、いたんです。
……、……だけど
この考えのままではいけないのではないか
そう思える事が、あまりにも多すぎて……
[そこでまた、ぐるぐると纏めたはずの思考が迷宮入りした迷路の中を彷徨う。彼女なりに考えても答えがなかなか難しくて、彼の話を聞きたいと考えが及んだのだった。]**
(458) wallace 2022/09/23(Fri) 09時半頃