――#同人誌でやれ←それな>>310――
[視線が合う先にあるのは困った顔だ。まず最初に思ったのが、珍しい―――…ということ、だけど、今はそれどころではなかったから。
支えると肩に乗る重みがあった。しかも動く。それが否定の形にふられている事を理解すると、こちらも困った顔になる。似たような、でも似ていない。同じようで、同じではない困り顔。
――― 以前なら、こういう時にどうすればいいか解らなかった。自分の記憶にはない、誰かを甘やかすという事。 だけど、今は彼の記憶>>294も自分の中に在る。
弟の頭に軽く手を置くと、さらさらと髪にそって撫でた。
体勢的に、言葉は耳元で囁く事になる。]
でも、フェルゼ――… 熱がある…
[本当に半狼に戻っていたらどうするんだ、と思うと同時。今思い出したフェルゼの記憶。保健室に時折来る人たちの様子。そうか、人間でも熱が出る事はあるんだ、と思い至った。
だから、そうであれ、と願うように、密やかに、(カラオケのせいで)掠れた声で囁く。]
…… もしかして、… 風邪?
(382) taru 2018/04/08(Sun) 20時頃