獣人…ほう、獣人か。
何やら先日から、チラホラと聞きはする単語だが…そんな掲示板があるとは知らなかった。
しかし、獣人と会った、か。
事実獣人が居るのなら、私も是非とも会ってはみたいものだな。
[話を聞きながら、ふ、と先程車内で受信したメールの事を思い出す。
――成る程、少女の言う舞台役者とは、もしかするともしかするのかもしれない。
となると、其方の掲示板での状況も、些か気にはなると言うもの。
視線は前へと向けながら、薄い笑みの奥ではそんな事を考え。そうして彼女が別席に居る友人の話をしたのなら――近くの席への移動を提案したのなら、男は机の上の手を伸ばし、再びその細い指を掴もうとしただろう。]
君も中々に野暮だな。
今は、私と食事に来て居るのだろう?
…あっちも、邪魔したら悪いじゃあないか。
[ちら、と友人とその相手の女性の方へと視線を移し、少しばかり呆れたように言ってのけて。手を掴む事が叶ったのなら、ほんの、ほんの少しだけその手に力を込めながら。]
(349) 2014/10/04(Sat) 17時半頃