―回想―
[神父に語りかけるへクターに、思わず目を丸くして。
まさか援護をしてくれたのだろうか、と意外に思ったのか。
神父とタバサ>>284やへクター>>290のやり取りは、
ふと振り向いた瞬間に見かけ、気付かれないよう瞳を伏せた。
自分には、何も言うことなど出来ないというように。
テッドが早速見つけたらしい本>>266。
タバサが読み上げるそれを静かに聴いていただろうか>>285。
へクターから投げるように渡されたそれを、
危うく落としそうになりながら、どうにか腕に抱く。
異教の経典を歌うように口にするへクターの声は歌のように
薄暗く狭い書庫の中に広がり、...の耳にも届いただろう]
……あれ……?
[タバサと共に、表紙に目を凝らしていたが、
ふとテッドの気配がない気がして、視線をめぐらしたか。
小さく首を傾げ、それでも何も言うことはなく、
燭台の灯りを片手に、書庫の奥へとひとり進んでいった**]
(313) 2010/06/30(Wed) 22時半頃