― after after after... ―
[悪魔とて85年余りもただ茫洋と過ごしていたわけではない。
格もそこそこ、経歴には迂闊の烙印が多く、馬鹿にされていた悪魔がただそのままに人間を眷属にすればどうなるか。
恐らくは周りの悪魔が好機とばかり寄ってきて碌な目に遭わない
それだけを自分への脅しとして、我武者羅に突き進み、”ゲート”の管理の一端を担うようになり
やがて果たされた再会。
心地よい”敗北”。
その後も仕事は相変わらず、されどいつか自分の元を去った黒猫よりは聡い新たな相棒のお陰で幾許かは楽になった。
特権で以前よりも遥かに外出は楽になって――]
オイ、気ィ抜くなよ。 何時も通りに頼むぜ。
[自分の部下であるトカゲまでも、見た目がゴツくなってしまったのは些か嘆かわしいが。
うんうんと頷く大型の火蜥蜴達を一頻り撫でてやり”ゲート”へ近付いた]
(308) shake 2014/11/03(Mon) 21時半頃