人狼議事

94 眠る村


【人】 教え子 シメオン

― 昼/宿屋 ―

["体で返す"を実践しようとモップを持って廊下を数度往復。
 せめて自分が使わせてもらってる部屋くらいはと部屋の清掃もする。
 妙に手馴れてるのは脱走の刑罰に掃除があてがわれることが多いからだろう。
 渋々家の廊下を往復する間に、紅茶の香りが漂ってきて。
 仏頂面の少年にカップが差し出される――そんな日常が、遠い。]

僕が居なくなったら、誰が掃除するんだろうなァ。

[モップの柄に顎を乗せて、一休み。


           『私の家に来るか?』


 いい子で待っていろと言い置いた両親は戻って来ず。
 言われたとおり待ち続けたけれど空腹と寂しさに耐えかねて。
 ナタリア婆さんの前で大泣きしたあの夜に差し出された手を
 未だに素直に取ることが出来ない。]

(307) 2012/06/15(Fri) 22時半頃

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