― 爆発の後:ビジネスホテル前 ―>>279>>281,>>267
[ 爆風が抜けていった通りの向こうで、どこかの看板が地面に落ちる音が聞こえた。今度こそ、周囲の物音は止んでいた。]
「 あーあ、もう。どろどろー。」
[ まゆちゃんに覆いかぶさってた状態から身を起こして、最初に口にするのはそんな言葉。赤黒いオニの姿はとうにない。瓦礫の中心だった場所は爆弾でも落ちたような有様だ。 ]
「 まあ、……無事でよかったけど、ね。 」
[ 鬼が消えた方角へむけ、鋭く名を呼ぶ声がした。
まゆちゃんから身を離してしばしばと瞬く。その内に私たちの方を向いた、サマナーの彼女>>281。]
「 なあに、お姉さん?」
「 庇ってあげなくて、ゴメンねー?」
[ 交錯した視線を絡み合わせ、にこりと微笑して首をかしげてみせた。その辺の一般人なら――まだ生き残っているのかはともかくとして――、惰性ならずとも容易に心奪われてしまいそうな魅惑の表情である。]
(287) 2016/06/21(Tue) 22時半頃