…仲良しね。
[聞こえたじゃれあい>>228には、どこか遠くを見つめるように、くすんだ瞳を視線を向けては切なく笑います。気軽なその関係が、どうしても――…学生は唇を噛み締めました。きつく噛み締め、赤が滲むのでは無いのかと言うほどに。ゆめにもどりたい、現実の扉を叩きその扉の向こうへ歩いてしまった感覚が、どうにも拭えなくて、学生は抱き締めるその腕を強め。
そして刹那。触れられた手>>233には俯きがちに翳りを落としたその顔に、驚嘆ではあるけれど光さえ残し。「…え、どうしたの」素っ頓狂に声を上げました。然し友と話すその姿は学生を見ることはなかったでしょうか、ただぼうっと会話の節々に耳を傾けていれば、『赤頭巾みたいで悪くはない』、そんな御伽噺な言葉に、じんわり胸中に温かみは増して行きます。
悪ければ巫山戯ているとすら取られてしまう自己紹介>>236だって、夢に届く扉を叩く。中にある夢が出て来る感覚を思い出しては、その暖かみがいとおしくて泣きそうになりました。]
(252) 2014/10/02(Thu) 03時頃