[眼鏡の客が飲み終わったコーヒーカップを回収してしまえば、店主はとうとうやることが無くなった。
客も居るには居るが、各人へのメニューの配膳はとうに済んで。喫茶店なんてそうバクバク物を食べる場所じゃないし、一度注文が済めばそれなりに暇なのだ。
次のお客が来るまでか、今居るお客がおかわりを頼むまでか。
それまで店主はカウンターテーブルの内側で頬杖をついて、大きな欠伸をぽっかり一つ。
エフィから眠気が移った訳では無いのだが、元々昼夜の営業であまり長時間寝れ無いし、時間を見つけては仮眠する生活習慣。
今日は店員もちゃんと居るし、自分がだらけてても支障は無いだろうと、何時も通りだらける方向で態度を決めた。
しかし客の来店があったのなら、それなりにシャッキリした顔で出迎えはするのだ。
最初だけは。
後はまた欠伸をして、カウンターの内側でだらだらと。**]
(196) 2015/08/02(Sun) 02時半頃