花に格はあるが、貴賎はねぇと思うがねぇ。
それに、よう言うだろう。霞の華は夢心地と。
[泡沫の夢心地、華胥の国に咲く小さな花。
慎ましい彼に切り返しながらも、鏡面的な彼は己の深層など容易く照らす。>>177
己の悦の在り処を指摘されれば、聡い彼に肩を揺らし、
御小言は払うように指先揺らしつつも頂戴した。]
生憎、花の世話は門外漢だ。
馬に念仏―――とまではいかねぇが、性分はやはり手折る側。
精々、その鏡硝子の目玉を光らせ、止めてくれや。
―――…俺の加減知らずも知っているだろう?
[太い釘を刺されても、向ける言葉は性悪さが消えず。
最後は瞳を光らせ、彼に後始末を押し付ける悪辣振り。
奔放さを隠しもせず、自身の顎をザラリと撫で。]
まぁ、こっちの坊やを悪いようにはしねぇよ。
お前さんの逆鱗は踏みぬくと後々まで祟れそうだしな。
(180) 2014/09/13(Sat) 21時半頃