― ラウンドツー ―
……おい、アレ。
[氷の壁が消え、突っ切った先、漂う一つのシンボル>>#3。
目を細めなくとも分かる。明らかに他とは違う色。]
……このまま突っ込むぞ。
[有無を言わさず、そのまま更に加速しようとアクセルを握り込む。と、
――鉄の塊が緑のソレに接近するのと、チリ、と焦げ付くような感覚が男の脳に走るのと、ほぼ同時だっただろうか。
"ヤバイ"。その信号を理解して、咄嗟に減速する。急ブレーキ。
ガクン、と揺れる車体。軽い接触事故ですね、とでも言いたくなるような、そんな勢いで"ナニカ"にぶつかった感触はあったが、さて、それよりも何よりも。
放り出されまいとしがみつくコドモの首根っこを掴み、文字通り地面に放り出し、自分もまた、慌てて地面へと降り立つ。
同時に、ふわ、と立ち込める白い靄。タイム・リミットだ。]
(177) 2015/03/11(Wed) 17時半頃