[話を聞く限り、やはりこの女の子も、千秋たちと同じように、気が付けば一人でここに居たという境遇であるようだった。>>@25
ある意味では予想通りの回答だったけれど、一人暮らしをしている千秋でさえ平静ではいられないというのに、こんなに小さな子が両親から引き離されただんて、ひどい話であるように感じた。
しかし、続く言葉は千秋の予想外だった。>>@26]
他の……人? 他にもまだ、僕らと同じような人らがおる、言うことですか。
[それは良い知らせ、と取ればいいのだろうか。それとも、千秋たち以外にも多くの人がこの超常現象に巻き込まれているという、悪い知らせと取ればいいのだろうか。
どちらとも言えないけれど、千秋はその人たちが、この小さな女の子を一人で歩かせていることにわずかな反発を覚えた。
しかし、その反発を表に出すより早く、続けられた女の子の言葉に、思考を止められた。>>@26
かがんだ姿勢で、笑顔を浮かべたまま、千秋は固まった。顔が熱くなる。ずいぶんと、子供あつかいをしてしまった。]
……あー、その、すんません。
(169) 2015/02/01(Sun) 21時半頃