人狼議事

22 共犯者


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

>>98
[ 笑顔で覗き込まれると、彼は二三度目を瞬いた。
 束の間考え込む様子を見せてから、ゆっくりと語り出した。]
 

 私はここに来る前は、街でもっと大きな……そう、「工房」というよりは「工場」ですね、そういう大きなところに勤めていたんです。
 学校を出てからずっとそこで働いてました。板金打ち出しの技術はそこで学んだんです。
 でも人間関係で色々とあって……仕事にもすっかり嫌気が差してしまって。

 そんな時、偶然ここの先代の親方、ダン親方と仰るんですが、その人の作ったここの伝統工芸の真鍮のランタンを見たんです。
 どうせ作るならこういうものを作りたい、作ってみたい、と……。
 それで伝を頼って親方に弟子入りをしたんです。

 田舎はどこも閉鎖的ですから風当たりは強いだろうなと覚悟はしていました。私の故郷も似たような小さな村でしたから。
 でもまさか、これほどとは思いもよりませんでしたけど。

[ 薄紅い唇の端を吊り上げ、自嘲めいた苦笑いを浮かべた。]

(109) 2010/07/31(Sat) 15時頃

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