[可憐な雰囲気を纏って、ボクは眠っていた白国八尋の傍に膝を付き、その肩をぎゅっと握る。
たぶん、少女漫画なら、ボクのは後ろにはマーガレットか何かの花が描かれているに違いない。
まぁ、態々朝早く登校して、こんな所で寝ている朴念仁、八尋には見えないだろうけど。
寝ぼけ眼を擦る仕草とか、その長身に沿ぐわない、この、のんびりした性格は反則的にかわいらしいんじゃないかな。
何処に居ても見つけやすいし、色々、絡まれて困った時は八尋を盾に隠れるようにしている。]
……不本意ながら。
って、酷い。またって、ボクだって、好きで捕まってる訳じゃないんだぞ。
[先輩達に聞こえないようにこそこそ抗議すれば>>85、視線はその膝の上。
なーご、と鳴く仔猫に注がれた。]
ごめんごめん、しらたま。
起こしちゃったね、おいでおいで。
[三人組を諭して?くれているらしい八尋の背後、ボクは地面に下ろされた仔猫を抱き上げる。
彼女達は、私達はそんな、とか、瀬戸さんの為を思って、とか口々に何やら言い募って、ちらりとこちらを睨むと諦めたように去っていく。]
(103) 2015/04/14(Tue) 20時半頃