人狼議事

191 忘却の箱


【人】 露店巡り シーシャ

……ちがう……

[力無い否定の言葉が宙を彷徨った。
眩暈。膝を折る。両手で自分の肩を抱いた。さわさわと、白い花が指に絡まって。握り締めれば、追い掛けるような甘い芳香。

両の手のひらで、くしゃりと歪んだ花びらごと目を覆った。
ちくちくと男の言った仮説が刺さる。花が咲くたび耳奥で鳴る幻聴。なかないで、と囁くその。

『咲いた花が思い出そのものなら』──セシルの声を振り払うみたいに頭を振った。ちがう。そんなはずない。だったら、なんで。]

…────なんでこんなに、キレイなんだよ…

[泣き声みたいな音は、花の芳香に溶けて消えた。]**

(99) 2014/09/08(Mon) 12時半頃

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