あはぁ、酷い状態。
[笑えば再び零れた花びら。
地べたに膝をつきながらも、視線を吸血鬼から外さず。かちかちと牙を鳴らす。吸血鬼の肉にさしたこともあり、ただの緑ではなく赤が混じる。
呼応するように、右手の爪も鳴らす。動かす度に傷から血がこぼれ出すが、道化は気にするそぶりも見せない。
一度散った花びら、すぐに生え揃うことはなく、人の眼にしては夥しい数を晒す。ゆっくりゆっくり、芽吹く花々は瞳孔から眼窩から。伸びては大輪を咲かせる。]
きっと、体がいたいんです、とても。
あんまり実感は沸きませんが。
多分、道化は死ぬんでしょう。
[話す度に赤と花弁を溢れさせる。ごぽ、と泡の音]
せっかくこの世界で生まれたのに、死ぬんです。
現実、行ってみたかったなぁ。道化の出番はなくても。道化を見て誰かに、笑って貰いたかったです。
[誰にも意味の分からないだろう言葉を並べ]
まだ少しでも時間があるなら、道化はお菓子を集めます。まだ少しでも可能性があるなら、動きつづけます。
笑ってもらうのは「 」の望みでもあったんですもん。
(69) 2011/10/25(Tue) 16時半頃