―数日前の話―
まいどどうもー。お茶とお菓子の配達です。
会議室って聞いてるんですけど。
[うちの店は純喫茶時代からお茶や軽食の出張サービスを承っている。
が、しかし両親はそろそろ足腰にガタが来ていて兄は定休日以外店兼自宅から出ない主義。
必然的に、配達はおれの仕事になる。
この時だけおれはウェイターの服装に着替えるけれど、やはりどこかさまにならないのはタッパのせいか。]
配達担当がフツメンなおれで申し訳ないですね。
目の保養にならないのは知ってます。…ははは。
[先輩格らしき受付嬢の言葉をいつものようにさらりとかわし、サンプル代わりに個包装されたパステルカラーのマカロンをいくつか受付のデスク上へ。]
ま、そのマカロンが気に入ったら店に来てください。
おれと違ってイケメンの兄がお出迎えしますから。
[ひらひらと手を振り、注文された物の入ったトランク片手に会議室へ。
お茶は会議室に着いてから淹れるのだ。]
(58) 2014/03/13(Thu) 20時頃