…あ!
[チャールズの傷の処置をする途中>>42、彼が資料を読みだした。痛みでそれどころではないと思っていたのに。別に構わないのだが、目の前で読まれるとこう、どんな顔をすれば良いのか分からなくなる。
止めるのも無粋なので、治療の方に専念する。顔は下を向いたまま、赤い瞳が相手を見つめることはない]
まあ、この研究が無ければ、
十年前にとっくに死んでいた訳ですから。
"ケイイチ"は、感謝しなくてはいけないのでしょうね。
[資料にはこの研究の危険性、同化が進むことによる被検体の人格崩壊についても触れられていた。聡明なチャールズならば、これである程度現状を察することが出来るだろう。
彼の声>>43に返す言葉は、次第に独白染みた呟きに変わった]
与えられた命は、ただ吸血姫を倒すためのもの。
他に意味なんてないんです。
"ケイイチ"には、もうそれしか残っていないんです。
(53) 2015/01/22(Thu) 01時半頃