[続々と集まってくる面々に、面食らう。>>@1,46
こんなに人がいるのか、この閉鎖された空間に。ここまで人数がいるなら、この怪現象の犯人が紛れ込んでいても不思議はない。もっとも、自分と同じような年齢の彼らにそれができるかはわからないが]
あー、えーっと、とりあえず確認するよ?
まず、出口は多分ない。
少なくとも玄関の扉とか、窓とか、なんか知らないけどびくともしない。
次に、携帯。俺の携帯つながらないけど、みんなどう?
[それぞれの顔をにやにやとしながら見渡す。答えは薄々予想がついている。だってこんな状況なのに、携帯を覗かない奴なんていない。それなのに誰一人携帯を取り出さない。それはやっぱり、携帯がもう”使い物にならない”ということなのだろう。
一刻も早くここから出たい。その気持ちはあれど、自分以外の人物が狼狽えている様を見るのは、楽しい。そもそも自分が冷静になれるし、自分が優位に立った気分になれるから。
だからあえて口にした。彼らの怯える姿を期待しながら]
もしかしてさぁ、俺ら、閉じ込められてるんじゃない?
ほら、映画であったでしょ、最後の”一人”になるまで――
出してもらえないんじゃないかなぁ
(50) 2015/01/31(Sat) 12時頃