[伸ばした腕に身動きもせず、逃れる意志の見えない兄の様子>>40には、余計に苛立ちを煽られる。
重い動きの割に随分と呆気なく掴めた喉元に当たる指先に、ゆっくりと力を篭めた。まだ少し、乱れた呼吸の余韻で手が震えるけど。
そうやって受け入れる振りをして。献身的な振りをして。
同情と保護を盾に自己保身の道具に使われている事くらい。
気付いていないとでも思っているのか。僕だってそんなに馬鹿じゃない。
例えその中に純粋な献身があったとしても、それを汲み取ってやれるほどの余裕もないし、兄に対する解釈はもうすっかり捻くれて凝り固まってる。]
それが見下してるって言うんだよ…!
[こんな行為ですら、受け入れようとでもするような相手が存在することに、何処までも甘えて安堵を得てきたことは事実ではある。分かってる。それを望んですらいる。でもそれじゃあ、劣等感に苛まれて自分を保っていられない。
複雑に捩れた感情は混在しすぎていてどれを優先すべきなのか、自分でも分からないから。今抱いた目先の苛立ちに身を任せた。]
"可哀想な弟"がいなきゃ、
自分が立ってられないだけのくせに…っ、
(42) 2014/07/02(Wed) 21時半頃