―3F→2F―
[ぐしゃぐしゃの髪に文句を言われて>>0:749、笑い返すのもいつものこと。
真っ赤に泣きはらした瞳で自分のものでない名前を名乗る少年へと差し出した手は最初は憐憫だったかもしれない。>>0:732
けれど、名前を知りたいと思ったのも、臆病な手を握り返したのも、全部男が決めたことだ。]
へえ、手伝いしてたんだ。
えらいえらい。
[いつもは人見知りが激しく、滅多に男の傍を離れて誰かと交流することのないプリシラが、初対面の人間と一緒に何かをしたと聞けば軽く驚いて目を瞬かせた。>>0:749
フランシスに挨拶した時にも背中に隠れるようなことはしなかった。>>0:748]
お前も知らねえ間に成長してんな。
[年寄りじみたことをしみじみと呟いてしまうのも仕方ない。
プリシラの成長が嬉しいような寂しいような複雑な気持ちを抱いて居間へと降りる。]
(22) 2014/11/15(Sat) 16時頃