[もう他に見る場所がないというくらい、水族館を満喫した気がする。
客の姿も、館内からまばらになってきていて。
土産物スペースでアクアドームやキーホルダーを眺めたりしつつ、ふと、携帯がメール着信を知らせていることに気付く。
文面を読み、さっき見たアイスクリームを食べるカップルを思い出したりして]
to:フィリップさん
sub:もちろん
そっちも楽しんでるみたいですね♪
[と、微妙にニヤニヤしつつ端的な返事を送った。
幸せにしてあげて、なんて野暮なことを送る気はない。
二人が幸せであろうことは、十分にわかっているから]
……それで、えーと、
[携帯をポケットにしまうと、ホリーに向き直る]
旅館、でいいかな?
[宿を取るなら、いくら田舎とはいえそろそろ予約の電話くらいいれた方がいい頃合いで。できるだけ視線が泳がないようにしながら、自然に、自然にと心がけつつホリーに尋ねる。下心など。ええ、下心なんて]
(16) chiroru 2010/06/24(Thu) 01時半頃