人狼議事

30 ─今夜、薔薇の木の下で。


【人】 掃除夫 ラルフ

[ふ、と。フィリップの腕に抱き寄せられた、セシルの前髪をディーンの癖が移ったかのように梳いて、意識を失った者の貌を覗き込む。目蓋の落ちた今は、セシルの瞳を見る事は出来ないけれど。]

──……
薔薇は、どうして
あんな風に奪う、の。

……フィルは、分かる?
嗚呼、とても、せつなげな 貌 だね。

[そのままセシルに触れた指先を、フィリップの翡翠色の目元に這わせる。
 フィリップにそっと首を傾けるラルフの銀灰も、蒼薔薇が見詰めていた風景をみてしまった所為か、燻った炎と蜜の色を宿したまま。半ば醒めていて、半分は夢の中。
 そのまま、掠れた吐息を飲み込んだフィリップにくちづけそうになるのは、何故か。

 失血しているセシルを医務室に運ぶにはどうしたら良いだろうと、頭の片隅では想いながら、まだラルフの身体も微熱と、不可思議な甘い喪失の痛みに足を縫い止められたまま**。]

(5) 2010/09/09(Thu) 01時半頃

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