人狼議事

276 ─五月、薔薇の木の下で。


【人】 蝋燭職人 フェルゼ

  ―中庭―

[ 中庭の東屋に古いピアノがある。
 鍵盤を指の腹で撫でながらも
 少年が鳴らすのは夜想曲ではなく、
 また、ピアノの音ではない。

 顎で固定し、腕を同じ高さに調節する。
 馬の尾で弦に触れる。
 奏であげられる音色は哀しげな旋律。
 曲名は祈り。
 狂気の意味も持つラ・フォリア。

 ヴァイオリンソナタとしても有名な音節を
 響かせながら唇が口遊む音はピアノの―― ]

  ――…………、さん。

[ 零れ落ちる声は遠く離れた薔薇の木に届くのだろうか。
 ぼんやりと浮かぶ瞳は夜半に浮かぶ月のように蒼白く。 ]**

(1) 2018/05/15(Tue) 00時頃

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