─ 回想 舞台 ─
[「心持だけは、どんな地位にしても誰にも壊されない>>*16」と言うグロリアの言葉に、イアンは声を立てずに笑った。その言葉を口にしたグロリアをでは無い──イアン自身の辿り着いた現実と。
自分はまだ矜持を保てているのだと信じているらしきカルヴィナ>>+45を。
心を壊して生きのびる事と、誰にも壊されない死人になる事と。
嗚呼、とイアンは呟く。
「よっぽど気に入られたみたいだね、イアン。
よ か っ た ね 。>>+46」
カルヴィナを見下ろして、イアンは今度ははっきりと声を立てて笑った。]
カルヴィナ、お嬢ちゃん。
きみには理解出来ない事を言おう。
俺は、きみと違って、グロリアの奴隷で構わないんだ。
運良く気に入られて卑屈に安堵してる?
別にそう思われても問題無い。
俺も変わってしまったんだよ。
(+106) 2010/04/12(Mon) 22時半頃