[主の姿に少しだけ肩の荷を下ろしたのは寸分。読めぬ宵闇よりかは大分マシだと呆れさえ滲ませた笑みを浮かべ、――そうして告げられた期間>>+36には、即座に笑みは凍ってしまった。]
…一ヶ月?…長すぎる。
ここから先を行った森の中、そこに月が落ちてる筈だ。
…きっと。
[震える声は何の為か。悪寒は胸を過っては背筋を這い、ただ悪戯に気持ちを焦らすのみ。
「…だから、そこを始めに探して」
続けた聲は低く地面を這いずり回る。
脳裏にちらついた月光の名残>>+24は消ゆることを知らず、「万一其処に居なければ」、と、…薄汚れた金持ちの存在を、静かに紡ぐ。]
―…怪しい動きなんて、するもんか。
[月さえ。そう。彼さえ無事ならば、例えこの身が永久に地下の宵闇へ沈むこととなろうとも。
然しそうでないなら別だと――唇は歪に形を変えては、続いた質問にはただただ秘密と顔を背け]
(+37) 2014/09/23(Tue) 01時頃