185 恋愛ラボ―橘の咲く頃に―
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嫌う?なんで?
[不思議そうに瞬いて 続く言葉を聞けば少し考えた]
それは妬みなんじゃないか。 僕は単純に、幸せな梨月と一緒にいると 嬉しくなるんだ。
うれしいって感情は、幸せってことなのかもしれない。
[少し視線を追いかけた。 怖いほどの晴天。あの日もこんな晴れだったな。 点滴がぽたりと落ちる。]
(78) 2014/07/19(Sat) 21時半頃
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僕が、話したところで きっと君には共感出来ない。 それでいいんだ。 こんな痛み知らずに生きて欲しい。
[ゆらりと彼女に視線を移せば]
同情くらいはしてくれるのかな。 聞くか?
(79) 2014/07/19(Sat) 21時半頃
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痛みを知らないから――綺麗なんだよ、君は。
[ふわり笑うと、訥々と話すのは過去の話。 だけれどそれは自分を形作る、今の話。]
僕が小学生の時。 親父が、仕事のしすぎて精神やられて、 自殺したんだ。
そっから何もかも、壊れてった。
母親は気がふれたように、労働基準法がどうの、裁判がどうの、慰謝料がどうの―――小さい僕には理解できなかったけどさ。 母親の愛情は歪んで、僕に向けられること、なくなった。 その後のことも想像に易い――愛情を向けられなかった子どもは、卑屈で、世界の全てが憎たらしくて。 感受性を、失っていった。
(81) 2014/07/19(Sat) 22時頃
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中学でろくに勉強も出来なくて、パソコンばっか触ってたよ。親父が残した、ふっるいパソコン。ネット越しで知らない人と接するのは楽だったね。……花粉症も気にならないし。
高校は最底辺の高校で、バイトしながら自分で学費払って通ってた。そっから手当もらえる訓練校通って、技術身につけて。今の仕事をするために、花橘に来たんだ。 結局引っ越しの日――最後まで、母親とは口きかなかった。
[家族の愛情が、壊れたあの日から たった一人で、何も感じずに生きてきた。]
―――君みたいな。幸せそうな人が、本当に眩しくて。 だけどね、嫌いになんてなれないよ。 本当に君が、綺麗で、硝子細工みたいだから。 僕みたいになってほしくないんだ。幸せに生きて欲しい。
[点滴がまた一滴、おちる。]
(82) 2014/07/19(Sat) 22時頃
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引くだろう、こんな話、したら。 だから誰にも話したことないよ。
[窓の外を眺めながら。 泣きたいのに泣けないのも きっと何かが壊れているからなんだろう。]
不幸自慢するつもりもない。 わかってほしいなんて思わない。 むしろこんな思いを、誰にもさせたくない。 ――ごめんな。
[そっと彼女に視線を戻せば、弱く笑った。]
何も言わなくていいんだ。 聞いてくれただけでいいんだ。 興味本位でも僕を知りたいと思ってくれたのが 嬉しいから。
[点滴が終わりそうになった。ナースコールに手を伸ばす。]
(85) 2014/07/19(Sat) 22時半頃
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―――可愛いなんて、 言うな。
[そのとおりだ。 僕は拗ねる。 悔しくてむず痒くて拗ねる。
だけど、 それは、
今の場で]
場違いだろ。
[少し悲しくて、眉を下げる。 発したい言葉は音にならずに呼気になって消えていく。]
僕は、 愛玩動物でもなければ、君の弟でもない。 君のことが好きな、一人の――
[ノックの音に、唇は閉ざされる。]
(88) 2014/07/19(Sat) 23時頃
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[看護師が手際よく処置して、点滴を外し 帰宅の許可を告げる。
その間、ただ、ただ、悲しげな色だけが 瞳に乗り、それを揺らした。]
(89) 2014/07/19(Sat) 23時頃
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[看護師が器材を回収して、 会計の場所を短く説明し、 お大事に、と頭を下げて去っていく。]
……帰ろっか
[ベッドから降りて、梨月を見て 首を傾ぐ。]
どうした?
(92) 2014/07/19(Sat) 23時頃
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……へ?
[いとしい。 うまく飲み込めなくて、梨月の顔を凝視してしまう。]
ちょっと、
可愛い、と 愛しいは だいぶ違うよ……
[彼女が訂正するように告げた 愛しい、のことば、が、胸をドキドキさせて]
……あの、……信じて、いい、の?
(94) 2014/07/19(Sat) 23時半頃
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[いや待て、僕、違う――誤解だ、多分]
弟みたいな意味で、かな。
[そうなら一人で舞い上がってバカみたいだけど なんかその方が、ほら うん。]
……いやまってまって。
[良くない。]
(95) 2014/07/19(Sat) 23時半頃
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ば、ばか 「愛しい」なんて、言ったら その、それは、そ……
[動揺で舌が縺れる。 わからない。ほんとうにわからん。
一つ深呼吸して]
梨月が、……思う、愛しいって どういう、こと?
僕は、君を――恋愛感情の、愛で 愛しいと、思ってるよ。
(96) 2014/07/19(Sat) 23時半頃
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に、日本語難しい……
[まじまじと梨月を見つめて 汎用性とか既往症とか、難しい言葉に小さく笑う]
恋愛はしたことあるんだよ? 花粉症のせいで振られた恋を幾つか。
だから、その――梨月が初めて好きになった相手ってわけじゃないんだ。だけど――今は本当に。
[そうして、幸せを、幸せと感じてくれたことに 嬉しくて、ようやく、いつもの――いつも以上の笑みが浮かぶ。]
(101) 2014/07/20(Sun) 00時頃
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いや、梨月なりの言葉で伝えてくれればいいんだ。 そうやって一所懸命になってる梨月も可愛い。
ぶっ、なにそれ?
[彼女のいうどこかで見た考えには思わず噴き出すが]
……それなら、大丈夫だね。 僕もさ、梨月が可愛くて仕方ない。 僕、その、年下だし、その理論からすれば、可愛いの方がお得だね。
だけどいつかはちゃんと、頼りになる男として、君がつらいときがきたら、支えてあげたいからね。
[赤い梨月の頬にそっと触れる]
病院は空気が綺麗だから、花粉が飛んでなくて―― 助かるよ。
[ふわ、と、彼女の頬に軽く唇を寄せ はにかむように笑った。]
(106) 2014/07/20(Sun) 00時頃
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手遅れ、なんでしょ? 手が早い僕も可愛いよねー?
[にへーと笑うが、頭打ってない?と心配そうに]
ごめんって。冗談だよ。 梨月が男慣れしてないのもわかったから だいじに、だいじにしていく。
[手を差し伸べて、]
一つだけ、言って欲しい言葉があるんだ。
(111) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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[素っ気ない態度に、やらかしたかなぁ、なんて 不安な顔をしていれば 不意に振り向いて告げられた言葉。
とく、と心音が高鳴って 表情に柔らかな色が灯る]
僕も梨月が好き。大好き。
[後を追いかけるようにして、廊下を歩きながら]
(118) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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手を拝借しても宜しいですか?
[思いが通じたんだからそのくらいはどうかな でも彼女が恥ずかしいならまだ我慢しよう。
はじまったばかりなんだ。 僕たちはゆっくり、歩いていこう。]
(119) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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/* >>113 可愛すぎて死んだwwwwwwwwwww
(-47) 2014/07/20(Sun) 00時半頃
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やっ 五秒短い!!
[慌てて梨月を追いかけ、手を握り せーふ?とかあうと?とか問いかけて
そんな些細なことが、とても嬉しくて 彼女が笑っていることが、僕にとって、とても ―――幸せで**]
(121) 2014/07/20(Sun) 01時頃
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/* 独り言が1980ptとか 僕としてはありえないね。 ごめんね。ねむい。 男キャラだと独り言を使わない法則なのだろうか。
イメソンを!! 変えねば!! hopeは悲しすぎる!!!!
(-69) 2014/07/20(Sun) 13時半頃
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[最初は目も合わせられなかった。 恥ずかしくて、眩しくて 太陽みたいな人だと思った。
だけどいつしか僕は おどけて君を笑わせようとしてた。
しあわせってなんだろうって いつもいつも思ってたな。
嬉しい時、笑うこと 悲しい時、泣くこと
それすら忘れていた気がした。]
(=0) 2014/07/20(Sun) 14時半頃
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[悪い夢だなんて思ってしまうのは容易い。 だけれど僕の父親はたしかに死んでいて 僕の母親だって連絡をとらないだけで 存在を消すことにはならない。
いつか会いに行かなければ。 まだ、僕は両親に向ける顔がない。 愛してくれなかった家族を 僕は]
(=1) 2014/07/20(Sun) 14時半頃
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[―――愛せるかな。]
(=2) 2014/07/20(Sun) 14時半頃
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[君が幸せをくれる。 僕は君のしあわせが、幸せなんだ。
ここにきて、君の笑顔を見て いっつの間にかさ
追っかけてたよ。 僕がお菓子ばかり見てると思ってた?
お菓子を持って研究の成果だ!って 嬉しそうな 君を見てた。]
(=3) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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[僕が闇かっていうと そんなことはない。 僕は、無に近かった。
空っぽの井戸。 浅い井戸の底。
誰も覗き込まない。 静かで良かった。
けれどある日、その井戸にお菓子が降ってきた。]
(=4) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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「感想を聞かせて欲しい」
[ひょこりと顔を覗かせた女性。 井戸にはお菓子もあったけど、 彼女がくれたお菓子は、なぜだか
美味しくて、甘くて、やぁらかくて。
きっと彼女の想いが詰まってた。 幸せが、詰まってた。]
(=5) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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な、ぁーぅ……
[井戸の底の猫はいつも 誰かが手を伸ばしてくれるのを待っていたのかもしれない。 もがいて、足掻いて
だけど諦めて。]
(=6) 2014/07/20(Sun) 15時頃
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[そう、待ってるだけじゃだめだって知った。 だから僕は、
手を伸ばしたよ。
君が、握ってくれるように。]
(=7) 2014/07/20(Sun) 15時半頃
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/* ヲタみんさんのニコ生が面白すぎて手がとまるwww
(-71) 2014/07/20(Sun) 15時半頃
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――202号室――
[どのくらい眠っていただろう。 梨月の香りが少しするベッドは 気持ちが安らいで。
ぼさぼさの寝起き頭を撫で付けると そっと窓の方へ歩み寄る。 薄暗い中、二人の人影が見えれば 弱く笑んで、瞑目する。]
……頑張ってくれてるんだね。
[僕は君を。 後悔させない、と。 幸せをくれたぶん、たくさん、たくさん。]
(157) 2014/07/20(Sun) 23時頃
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――――幸せにするよ。
(=8) 2014/07/20(Sun) 23時頃
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