299 さよならバイバイ、じゃあ明日。
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/*ソランジューーーーーー!!!!! そんな気はしていたけれども そうか…ゼリーの花火…
(-5) 2019/10/10(Thu) 00時半頃
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[街の外れの湖のほとり。そこに一軒のあばら屋が建っている。 傾いた柱にも、壁の代わりとばかりに掛けられた簾にも蔦が這い、廃墟と言って差し支えない様相で辛うじて建っているその小屋が、イナリの住処だった。 風通しの良好な――いささか良好過ぎる物件だが、しかし全身をもふもふの柔らかな毛で覆われているイナリは一切気にする様子もなく。火にかけた鍋の中身を柄杓でぐるぐると掻き混ぜている。時折掬って粘度を確かめては、また掻き混ぜる。それを延々と繰り返している。
鍋の中身は、夜空のように青い。
透明な湖の水と、星を砕いたような青色。それからいくつかの、磨り潰した草の根やら何かの粉やらを混ぜて、どろどろになるまで煮溶かして。 粉屋で見立ててもらった青色>>0:23は、少し他の材料が混ざったところで濁ることなく、一層深さを増していく]
(0) 2019/10/10(Thu) 01時頃
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ああ、この深く美しい青。 やはりソランジュに頼んで正解でした。
[たった一度しか使われないとしても。 否、ただ一度きりだからこそ。
ようやく納得する出来になったのか、狐はうっとりと溜息をついて火を止めた。 それから、側に畳んで置いていた白い布を広げる。いつも狐が狩衣の下に着ている青い着物と同じ仕立てのそれを、青色が満ちる鍋に浸す。 浸しては、よく絞って隣に置いた色止め液のたらいに浸し、また青い鍋に浸す。 それを何度も繰り返すうち、白い着物は鍋の中身と同じ、深い青色に染まっていく。
狐は一通りの作業を終えると水辺に出て、すっかり青くなった前脚を洗い始めた。 洗いながら、狐は何かが連続して爆ぜる音を聞いた。白い耳がぴくりと動く。]
おや、花火ですか。
(1) 2019/10/10(Thu) 01時頃
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[見上げた空の、街の方の方角で。 お祭りのような花火が咲いていた。 それが誰の作ったものであるのか。 その下で何が起こっていたのか。 見通すことなどできないまま。
狐は花火を眺めた。遥か高い空で弾けた光が、狐の白い貌をとりどりの色に染めた。 そうして音が止んで、周囲に静けさが戻った頃。狐は洗い終わった前脚を振りながら立ち上がった。]
(2) 2019/10/10(Thu) 01時頃
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さて。
[狐は、雨乞いの約束>>0:32>>0:73を忘れてはいない。 仕入れたばかりの榊の枝を取り出して、湖の浅いところへと足を踏み入れた。
狐は足先が浸るほどの、ごく浅い場所で立ち止まる。 榊の枝の先を水面につけては、葉で湖水を掬い取るように滑らせて、勢いよく真上に振り抜く。 白い狐は節をつけてうたいながら、その動きを繰り返した。]
雨たもれ 雨たもれ やさしき朋に 慈雨たもれ 雨の色せしかの朋に 雨求むる吾が朋に
[月の下で跳ね上げられた水が雨のように落ちるたび、無数の波紋がきらきらと輝いては消える。まるで戯れ踊るように。狐は日が白むまで湖のほとりで跳ね回っていた。**]
(3) 2019/10/10(Thu) 01時頃
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/*雨乞いは貴船神社のやつを参考にしました 雨、たもれー。
しかしなんかあれだな 歌う村みたいになってるな この後勝利祈願もやるしな あれ??? このままでは一日一祝詞になるのでは?(ならない
(-9) 2019/10/10(Thu) 02時頃
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/*>>14 これ震えてるのかな…列車見てた時も。 ゼンマイとかの音かと思ってたけど、なるほどなあ! いやあ…いいな…
(-25) 2019/10/11(Fri) 13時頃
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/*コーラもありがとう…詰め込んでしまってすまない… あくびかわいいな…
雨乞いをしたので雨にしたい気持ちもあるけどいいのかなどうかなーと様子見中。
(-26) 2019/10/11(Fri) 13時頃
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[街の上空にお祭りのような花火が上がった、その翌日。 狐は再び、粉屋を訪れていた。 手にはいつもこの店で買っている紅色の粉と、草屋でけたたましい大鷲から譲り受けた虹色の粘液の塊。塊の方を砕いて、二つを調合してもらおうとやってきたのだ。]
こんにちは、ソランジュ。
[狐は少し待って、返事がないことに首を傾げた。 いつもぷるると震える店主がいる机に近付いて、首を伸ばして裏を覗き込んでみるも、やはり半透明の姿はない。]
……お留守でしょうか。
[ふんふんと机の匂いを嗅ぐ。僅かに火薬の匂いがした。 もしや昨日の花火はソランジュの作だったのだろうか、などと考えながら、狐は暫く主人の帰りを待つことにした。]
(91) 2019/10/12(Sat) 00時頃
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ねえ、ソルフリッツィ。 ソランジュの姿が見えないのですけれど。 貴方は見かけていませんか?
[待つ間、手持無沙汰にそう問いかけてみたりしながら。]
(*2) 2019/10/12(Sat) 00時頃
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[人待ち顔で青藍の扇子をぱちんぱちんと開いたり閉じたりしていた狐は、やがて諦めて店の外に出た。 その鼻先に、ぽつりと空から水が落ちてくる。]
おや。 今回は効きましたかねえ。
[ぽつ、ぽつ、と降り始めた雨は、それ程強くはない。 すぐに止んでしまうくらいのものだったかもしれない。 それでも、もしこの場に粉屋の主人がいたら、喜ぶ姿が見られただろうかと狐は思った。]
(92) 2019/10/12(Sat) 00時頃
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[この街では、毎日誰かが死んでいく。 それは名前も知らない誰かであったり、祈祷を頼んできた誰かであったり、或いは近しい誰かであったりする。 ある時急にいなくなって、それが終の別れであった。ということも、よくあることだ。 だから後になって誰かから、粉屋の主人は死んだよと聞かされても。 狐はこう言うだろう。]
そうですか、それは残念です。 寂しいものですね。彼の粉、贔屓にしていたのですが。
[残念なのは本当で、寂しいのも本心で、粉が買えないのは深刻だ。 それなのに妙にあっさりとしているのは、順番が回ってきたのだな、くらいにしか思っていないからだ。
この街では、毎日誰かが死んでいく。 明日は、取引のない相手であればいいなあ、なんて思いながら。 狐は束の間の雨が止むまで、粉屋の軒先に佇んでいた。*]
(93) 2019/10/12(Sat) 00時頃
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["死ぬのは、どうだ?"
投げ掛けられた問い>>*1には、ふぅむと思案するような気配。ややあって、]
そうですね、思えばわたくしも、一度目に死の淵に立った時は恐ろしかったものです。痛くて、苦しくて、自分の体が自分の意思で動かなくなっていく感覚。 正直今でも、その瞬間は心地良いものではありません。 ええ、ですから恐れ嫌うことがおかしいとは思いませんよ。 苦痛を好む方は少数派でしょうし。
ですが、そう。必ず訪れるとわかっているからこそ。 いずれ迎えるその日を、少しでもよいものにしたいとは思いませんか?
[やはりどこか軽い調子で、狐はそんなことを言うのだった。]
(*3) 2019/10/12(Sat) 00時頃
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