120 薔薇のプシュケー
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夢、じゃないよね……?
[赤く火照る頬を抑えながら、軽くつねってみる。 きちんと痛みを伝える頬に、これが現実なのだと実感して]
勢いで、なんだかすごいことを言っちゃった、かも……。
[愛してるなんて言葉を自分が口にしたことが信じられない。 だけど、口にした言葉に嘘は一つもないから。 だから受け入れてくれたサミュエルの気持ちが嬉しくて、 またぱたぱたと両足が跳ねさせていれば、当の本人が戻ってきて]
寒くないよ、平気。むしろ全然暑いくらい! 正義の味方はもう廃業したんだ。今のボクは、サミュエルの味方だから。
(52) 2013/04/22(Mon) 22時頃
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[んーっと両手を出してみる。 抱き寄せて欲しいというか、くっついていたいと言うか。 サミュエルの体温に触れているのは、とても温かくて心地いいから]
パティ……? パティと喧嘩でもしたの? ボク、一緒に謝ってあげるよ。
[小首をかしげなら抱きしめてくれる腕の中にすっぽりと収まる]
そっか…サミュエルは知らないんだ。 ルーカスが言ってた。卒業してしまったら、その人のことをみんな忘れてしまうんだって。 その話を聞いて、だからボク……キミに卒業して欲しくないって思ったんだ。
(56) 2013/04/22(Mon) 22時半頃
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奪うところだったって……。
[軽く怖いことを口にするサミュエルに、一瞬ぽかんとして。 それからコツンとおデコを合わせる]
じゃあなおさらちゃんと謝らないとダメ。 ボクも一緒に謝るから……ね?
[小さな子供にするように、めっと叱る。 と言っても、腕の中にすっぽりつつまれたままじゃ、迫力も何もないけれど]
もう誰か一人卒業してるらしいんだ。談話室の薔薇、一つ減ってた。 でもボクはその人のことを覚えていないし、知らない。 ……サミュエルは覚えてる? さ……サイモン?って人。
(60) 2013/04/22(Mon) 22時半頃
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ちなみに、プロロで最初に言ってるのです。>>0:1>>0:2
卵の殻を破らねば、雛は死んでしまうと。
わかりにくいですよねー! ごめんなさい><
(-8) 2013/04/22(Mon) 23時頃
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じゃあ、喧嘩両成敗。 どっちもごめんなさい、しよ。
[ナイフのことは知らないから、 ちょっとした喧嘩なのだろう軽くそう言って。 脇腹を蹴ったというパティにはらしいなと、小さく笑う]
ボクも知らない。 ルーカスが言ってただけだから。
[同じように実感は何もないまま。 いつか集会室でホリーとサイモンのことを話したことすら、 もう記憶のなかには存在しなかった]
(65) 2013/04/22(Mon) 23時頃
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[思案するサミュエルに、きょとりと不思議そうな顔をむける。
今は想いが通じた喜びに、深いところまで考えが及ばない。 もともとあまり何かを考えることは得意ではないのだけれど]
……どうかしたかい?
[両頬を両手で包んで。 瞳をのぞき込むように見つめた]
(78) 2013/04/22(Mon) 23時半頃
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そういえばそうだよね。 プシュケーなんてなくても、ボクはサミュエルがその……だから、幸せだし。 ……プシュケーって本当に、なんなんだろうね。
[両手を重ねて口にする疑問。 このまま思いが通じ合って、今までみたいにずっと一緒にいられれば、 きっとこんなに幸せなことなんてない……はずなのに。 そんな幸せが本当にずっと続くのだろうかと、胸の内を不安がよぎった]
(85) 2013/04/22(Mon) 23時半頃
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でもいきなり卒業しろ、プシュケーを奪えって言われても、 理由なんてそうそう思い浮かばないよ。 卒業しなきゃいけない理由って……。
[なんだろう…と、ひとりごちる]
ああ、ごめんね。なんだか気になっちゃって。 ヴェスたちが調べてるの? じゃあボクたちも調べて見る?
(91) 2013/04/23(Tue) 00時頃
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[髪を撫でる手の優しさに瞳をとじる。 胸の内に感じる不安すら、 サミュエルの言葉一つでなくなってしまうから。 自分の心のゲンキンさに、なんだかくすくすと笑ってしまう]
あ、でも先に怪我の手当しなきゃ、かな? 耳とかそのままじゃみんなびっくりしちゃうし。
[血はもう止まっていただろうか。 幾重にも走る腕の傷も、そのままにはしておけないから。 謎を追うよりも、まずは治療をと、立ち上がりそっと手を差し出した*]
(96) 2013/04/23(Tue) 00時頃
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誰も見てなくても…! ちゃんとケガを治しておかないと…ばい菌とか入ったら、大変じゃないか。
[数日後に朽ちてしまうことなど知らないから、 その先の日々を思って、いつかと同じように消毒液をサミュエルの傷跡へと押し当てた]
あ、痛かった……? ごめんね。
[そう言いつつも、治療する手はやめない。 消毒し終わったあとは包帯をきつく巻いていく。 赤い線を白い包帯で隠してしまえば、よく我慢できましたとご褒美のキス]
……もうやっちゃダメだよ。 どうしてもしたい時は、ボクにして……?
[へにょんとした笑みのサミュエルにそう言って、もう一度触れるだけのキスを交わした]
(171) 2013/04/23(Tue) 09時頃
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[ルーカスよりも…という言葉には、あー…と小さくうなづいた。 あまり物事を考えることを得意としない自分に、 彼の詩でもうたうかのような言葉はたしかに難解で。 煙に巻かれてしまうことも多々あったから]
ヴェスの方がいいかも、うん。 それにピアスのケガのことも、ヴェスなら詳しいかもしれないし。
[裂けた耳と、血まみれのファーストピアスを見て呟く]
……今はサミュエルと離れたく、ないな。 せっかく……同士、になれたんだもん。 一緒にいたい。……だめ?
[照れくさそうにもじもじとしながら、差し出す手。 今この瞬間が幸せすぎるから。 数日後には朽ちてしまうなんて想像すらできなかった]
(172) 2013/04/23(Tue) 09時半頃
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苦手じゃないけど……何言ってるか時々判んない。
[それに…と、サミュエルと会う前に話した会話を思い出し、 ぞくりと背中が冷える。
残った薔薇は二輪。 二人で卒業したければ、二つ奪えばいいと言っていたあの瞳が少し怖い]
またピアスつけるの? でも傷が治るまではだめだよ。……ちゃんとくっつくといいけど。
[一緒にという言葉に頷き、隣に並ぶ。 こうして歩くのは初めてじゃないのに。 不思議と照れくさくて、嬉しかった]
(175) 2013/04/23(Tue) 09時半頃
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言ってることが判らなかったら、 それはそれで困るような……でも、まいっか。
[スッキリしたいとの言葉には同感だったから、 手をつないだまま、ヴェスの部屋へと向かう]
……この耳じゃつけられないでしょ? せめて治ってから、お揃いのをつけようよ。
[その時はサミュエルがボクに開けてね、なんて話しながら、 たどり着いたヴェスとトレイルの部屋。
ごんごんと、ノックというより殴るような音を響かせて]
ヴェスー、いるー?
[中へ、声をかける]
(178) 2013/04/23(Tue) 10時頃
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[帰ってきた返事に、ヴェスいるみたいだね、と隣のサミュエルにここ声で話す。 扉を開けて中には入れば、同室のトレイルはいないようで。 それもよくある事ではあったので特に気にせず室内へと入った]
えと……ヴェスに聞きたいことがあって。 サミュエルがヴェスがプシュケーについて調べてるって、言ってたから。
[何かわかった?と椅子に座る薄紫の瞳へ話しかける。 サミュエルへ眉を寄せるのには、 どう説明したものかと困ったように髪を手に取りくるりといじりながらサミュエルを見つめて眉尻を下げた]
(180) 2013/04/23(Tue) 10時頃
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技なの?
[きょとり、サミュエルを見上げて]
血ぐらい出てもいいよ。 でもサミュエルがいやなら、やめとこうかな。
[道すがら話すのはそんなこと。 サミュエルが開けてくれるなら、 少しくらい痛くても血が出ても平気なのにと胸の内で唇を尖らせていた]
(182) 2013/04/23(Tue) 10時半頃
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朽ちていく……?
[言葉の意味が分からずに、傾ぐ首。 笑顔のままきょとんとするのは、シュールだったかもしれない]
どういうこと……? 意味わかんない。卒業しないと、朽ちていくって……え?
(185) 2013/04/23(Tue) 10時半頃
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[死ぬ、と。 直接的な言葉が耳に飛び込んできて。
ますます混乱しそうになる。
死ぬ。誰が? 卒業しなければ、朽ちて、そして……?]
うそ……。
[ともすれば悲鳴を上げてしまいそうになる口元を抑えた]
(188) 2013/04/23(Tue) 10時半頃
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[泣きそうな顔でサミュエルを見る。 それからヴェスと、そうしてまたサミュエルへもどる視線。
きゅうっと隣にいる彼のシャツを握る手はカタカタと震え、 不安が指に絡む]
…………い、やだ。 サミュエルが死んじゃうの、やだよ……。
[卒業しないことを選んだのは、彼と一緒にいれるからで。 その彼が死ぬなんてこと、全く考えていなかったから。 だから目の前にそれを突きつけられて、双眸から涙の雫がこぼれ落ちる]
(190) 2013/04/23(Tue) 11時頃
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[伏せられたヴェスの瞳が、不安もおそれもすべて肯定してたから。 涙は頬を伝い、冷たい床へはらはらと落ちていく。
先程まであんなにも幸せだったのに。 今はこんなにも辛い。
こんなにも簡単に取り上げられる幸せなら、 知らないほうがよかったと膝から崩れ落ちる]
……さみゅえる。
[見上げる彼の顔はどんな表情をしていただろうか。 涙でうまく前が見えない]
(193) 2013/04/23(Tue) 11時頃
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[プシュケーを持つトレイルが、シーシャとでていく。 残るプシュケーはあと一つしかなくて。 だから一緒に卒業することは、できない]
ボクと一緒に、死んで……くれる?
[声が優しい。 手を握ってくれるぬくもりが、愛しい。
知ってしまった幸せはもう離すことができないから。 エゴだと知りつつ、震える声が乞う]
(194) 2013/04/23(Tue) 11時頃
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[涙がシャツを濡らしてしまうことも忘れて、 抱き寄せてくれる肩にしがみついた。 ヴェスの前ということも、忘れて。子供のようにぎゅっと、強く]
………うれしい。
[そばから離れない。 そう言ってくれるのが嬉しくて、胸が痛い。
彼のことを思うなら、卒業させてあげるべきなのに。 それを選ぶ勇気はなくて。 だから、浮かべるのはくしゃくしゃの泣き笑いの顔]
(196) 2013/04/23(Tue) 11時頃
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ミルフィは、サミュエルの指に自分のそれを絡ませる。もう離さないでと願うように。
2013/04/23(Tue) 11時頃
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[漸く止まる涙。 昨日からずっと泣いてばかりだなぁと、自分に苦笑しながら]
……もう大丈夫。 ヴェスは変なところ見せて、ごめん。
[と赤い瞳で、ふにゃりと笑う]
パティ……。 誰を選ぶの、かな。
[彼女がプシュケーだったのは初耳で、少し驚いたけれど。 改めて奪うとサミュエルが口にすれば、二人の顔を見回して]
ボクは手伝うことはできない、けれど。 ヴェスには死んで欲しくないな。
[ぽつりと漏らす本音]
(200) 2013/04/23(Tue) 11時半頃
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ミルフィは、ヴェスパタインの言葉に、そっか…と小さく頷いた。
2013/04/23(Tue) 11時半頃
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[ふるり、首を振る。 なにを聞きたいのかすらよく解らない。
ただ判るのは、やっぱり自分はサミュエルが好きで、 隣にあるこのぬくもりが一番大切だってこと]
もしみんな朽ちてしまうのなら、さ。 その前にみんなで、何か出来たらいいよね。
……一緒にご飯食べるとかでもいいし。 みんな誰も、一人で逝かなくてもいいように。
(202) 2013/04/23(Tue) 11時半頃
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……こんな時まで、ヴェスらしいや。
[苦笑するヴェスに、こちらも返す苦い笑み。 こんな時まで変わらない友人に、少しだけホッとする]
色々教えてくれてありがと。 でもなんだか決心ついた。
[嘆いても変わらぬ運命なら、粛々とそれを受け入れるだけだ。 隣に大切な人がいる自分は、きっと誰よりも恵まれているのだから。 きっとそれはとても幸せなことで、だからもう泣かない]
(205) 2013/04/23(Tue) 12時頃
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そだね。 いつまでも邪魔してちゃ悪いし、行こっか。
[もっと早く分かっていれば……どうだっただろうか。 プシュケーを守るなんて言っていた自分だから、 やっぱり悲しみつつも、朽ちていって行ったような気がするなあなんて思いつつ]
ボクも見てみたいな。 ヴェスの絵って見たことなかったから。
(207) 2013/04/23(Tue) 12時頃
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[それじゃまたね、と小さく手を振って。 促されるまま、二人きりになれる場所へと向かう。
一番近いのは自分の部屋だったから、二人で部屋に戻り、 ごろんと大きなベッドに横になった]
………ね、サミュエル。 腕枕、してくれる?
[怪我していない方の腕に頭をあずけて、ぺたんと耳を胸へ押し当てる。 とくん、とくんと聞こえる心臓の音に安堵を覚えて、 へへへといたずらっぽく笑う]
(208) 2013/04/23(Tue) 12時頃
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ボクね、幸せだよ。 きっと世界で一番幸せ。
[だってこんなに大好きな人と、一緒にいられるのだから]
撫でてくれるサミュエルの手が好き。 ぎゅって抱きしめてくれる温かさも好き。 横顔も好きで…あ、でもえっちがしつこいのは少しだけマイナスかなあ。
[くすくすと蜜月の甘さに零す笑み。 たくさんの大好きを並べて、すり…とサミュエルの胸に頬ずりをしながら]
(210) 2013/04/23(Tue) 12時頃
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ボクのこと、好きになってくれてありがとう。
[少しだけ、声に涙がにじむのは許して欲しいな。 これは嬉し泣きだから。 大好きな人と一緒にいられる喜びの涙、なんだから]
愛してる。誰よりも、キミのことを。
[少し照れくさいけれど、愛のことばを紡いで。 身を起こし、覆いかぶさるようにしてサミュエルの唇を塞ぐ。 心まで重ねるように、深く。何度も、なんども――**]
(211) 2013/04/23(Tue) 12時頃
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デフォが両方ともトレイルだった!!
(-25) 2013/04/23(Tue) 14時頃
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― 回想 ―
[好きな人のことを欲しいと思うのは、サミュエルだけじゃない。 こうやってたくさんキスして、ギュッとされて。 もっと触れたいと思うのは、きっと自然なこと]
……ボクも。 同じことがしたいって、そう思ってたよ。
[頬を滑る手は硝子細工に触れるみたいに、とても優しいから。 気を抜けば涙がこぼれ落ちそうになった。
熱を帯びたサミュエルの声が好き。 その声が自分の名前を呼ぶのが嬉しい。
重ね合う素肌におたがいの汗が混じり合い、溶けていく。
二人きりの部屋に満ちる、ベッドが軋む音と甘い吐息。 終わりがすぐそこにあるのなら、せめて今だけは。 この愛に殉じていたかった**]
(279) 2013/04/24(Wed) 03時頃
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