69 La Bataille Royale.
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「苑原さん、腕輪外さないでね?」
「外してもいいけれど…うふふ。」
「いま軽部君から質問があったので、お話します。」
「皆、静かにいいこで聞いててね?」
(#15) 2011/10/27(Thu) 04時頃
「今から始める殺し合いゲームは【La Bataille Royale.】という名前です。」
「皆は年齢的にまだ知らないかな?」
「新しく設けられた、教育改革制度のひとつです。」
「設けられた理由は【この国のリセット】。」
(#16) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「皆は最近のニュースでよく見ないかしら?」
「未成年、青少年が犯罪を犯す姿。」
「そしてそれを悪びれず、悔いたフリをしていつしか釈放される。」
「簡単に人を殺したり、簡単に何かを傷つけたり。」
「先生のお家のすぐ傍の公園で、鴨に矢が指されていた事件があったわ。」
「他にも猫にボウガンを打ったり、犬の耳をそぎ落としたり。」
「人をバラバラにして捨てていたりね?」
(#17) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「近年ではそういう子供が増えてきているの、嘆かわしいことだわ。」
「そう思った大人の人達が提案したのが【La Bataille Royale.】。」
「皆で命の大切さを知りましょうっていうゲームです。」
「命ってとっても大きいでしょう?」
「だからその分、ゲームオーバーになったら…。」
「ふふふ。」
(#18) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「さてさて、ここでゲームの説明をしちゃいます。」
「皆の命に関わることだからしっかりと聞いてね。」
「先生得意の紙芝居を描いてきました。」
「これを作ってて遅くなっちゃったの、ごめんなさいね。」
(#19) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「モデルはクラス委員長の南野さんと薬丸君です、そっくりに描けました!」
「皆に配った腕輪がありますね。」
「それは特別な加工が施されています。」
「無理やり外そうとしたらー……」
「じゃじゃーん、この南野さんみたいに猛毒が回ってゲームオーバー。」
「この絵みたいに泡を吹くぐらいで済めば、幸せかもしれないわね。」
(#20) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「腕輪にはボタンがついていると思います。」
「そのボタンにはみんなの名前が割り振られていますね?」
「堀井さん、確認できたかしら?」
「そのボタンで、誰を殺すか多数決で決めてもらいまーす。」
「次の授業のチャイムが鳴る頃に自動的に収集されて、指名が多かった人気者を大発表!」
「その人を皆で仲良く殺してもらいまーす。」
(#21) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「そうよ、烏丸君。猛毒。」
「指名者を皆で殺さなかった場合、なんと大変な事に!」
「一定時間を超えるとその猛毒が気化して教室中を覆っちゃいます!」
「たいへーん!」
「なので選ばれた人を、きちんと殺すようにしましょうね?」
「はい、この絵の薬丸君のように滅多刺しにしてもらっても構いませーん。」
(#22) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「腕輪にメモが挟まってるの、皆気付いたかな?」
「ふふふ、それはいいこで大好きな皆へ!」
「先生からの特別プレゼントでーす。」
「もしかしたら良いことが書いてあるかもしれません、しっかり読んでおいてくださーい。」
「さ、ここまでで質問はあるかな?」
(#23) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「あら苑原さんは、まだそんな事を云ってるのかしら。」
「じゃあ、腕輪外してみる?」
「それとも、先生に撃たれたいのかな?」
「どのみち死んじゃうけど、いいの?」
「ふふふっ。」
(#24) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「さて、それはどうかしら。」
「皆はどう思ってるのかな?」
「本当に皆仲良し? 大切?」
「少しでも「アノコがいなかったらいいのに」って思ったことはない?」
「「死んじゃえばいいのに」って思ったことはない?」
「ねぇ、どうかな?」
(#25) 2011/10/27(Thu) 04時半頃
「きゃっ、織部さんありがとう!」
「先生うっかり云い忘れるところでした!」
「このゲームは“たった一人の勝者を残して”ゲーム終了です。」
「皆の命をぜーんぶ背負って、強い大人になってもらうのが目的です。」
「どうしてこのクラスが、という質問には…」
「抽選結果、とでも云っておこうかしらね?」
(#26) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「烏丸君、それはちょっと違うなあ。」
「先生は皆に生きて欲しいんです。」
「強く正しい大人として。」
「だからこのゲームを始めるに至ったんです。」
「…子供には、わからないかな?」
(#27) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「苑原さん、口では誰でもそんな風に云えるんですよ?」
「みんなだいすき。 みんなたいせつ。」
「だけどその裏で何を云われているのか、貴方にはわからない。」
「本当はみんな貴方の事を大嫌いで、嘲笑っているだけかもしれない。」
「ね? ふふふ。」
(#28) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「そう、残念ながらこの法案自体が最近決まったものなの。」
「だから先ずは抽選で、全国から50クラス。」
「これが上手くいけば中学の卒業式で必ず取り入れる事になるそうよ。」
「その抽選に選ばれたの、素敵なことじゃない。」
(#29) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「さあ、もう冷静な人とそうでない人の境が出来てきたわ。」
「織部さんはとても冷静ね。」
「それから絹衣君、貴方が今庇おうとした仲の良い苑原さんは」
「メモを読むのに必死みたい。」
「ふふふっ。」
(#30) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「烏丸君はどうして口篭るのかな?」
「若林君はどう思う?」
「本当は誰かを傷つけたくて、殺したかったりして。」
「織部さんもああ云いながら、誰かを殺す算段をしていたりして。」
(#31) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「そうね、みんなが何を思うかは判らないけれど。」
「もうゲームはスタートしているの。」
「誰もスイッチを押さなくても、次のチャイムで誰かが死ぬわ。」
「生き残りたいのなら、生きていきたいのなら。」
「たった一人になるまで、がんばるしかないのよ?」
(#32) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「怖くて当然よ、烏丸君。大事な命がかかってるんだもの。」
「だけど怯えてるだけじゃ、真っ先に殺されちゃうかもしれないわね。」
「織部さんったら、もしかしたら私よりも怖いかも。」
「あ、でも先生も腕輪はつけてますよ。」
「残念ながら先生のだけは、毒は仕込まれてないものですけどね。」
(#33) 2011/10/27(Thu) 05時頃
「さて、最後のお話に移ります。」
「先生はとってもいいこな皆にもう一つプレゼントを用意しました!」
「中身はあけてからのお楽しみ!」
「身を守ったり、武器になったりできるものならいいですね。」
「さあ、ひとりひとつの早いもの順だから取りに来てねー!」
(#34) 2011/10/27(Thu) 05時半頃
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【支給品】
バッグの中に支給品が入っています。
[[1d*11]] (*を削除して)振っていただき、出た目のものをGET出来ます。
数字が誰かと被ってしまった場合は、その目のひとつ前。
そのひとつ前も被っていたら、そのもう一つ前。
1より前は11として、ループするものと考えて下さい。
ex.) 出目が3、先に3が既出の場合 =2
ex.) 出目が3、先に3と2が既出の場合 =1
ex.) 出目が1、先に1が既出の場合 =11
(#35) 2011/10/27(Thu) 05時半頃
【支給品リスト】
1.拳銃(9mm)
2.プラスチックメガホン
3.錆びた彫刻刀
4.長縄跳びの綱
5.サバイバルナイフ
6.手錠(鍵ひとつ)
7.催涙スプレー
8.園芸用こて(園芸部私物)
9.鍵盤ハーモニカ
10.あたたかいブランケットとホッカイロ
11.平和を謳う詩集(文庫本)
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(#36) 2011/10/27(Thu) 05時半頃
「そうそう、教室から出ようとかも考えないでね?」
「腕輪にセンサーが着いてるので、反応して毒が回っちゃいます。」
「先生は外に出られるけれど、皆はやめた方がいいわね。」
「どうしても見本として死にたいっていうなら別だけれど。」
(#37) 2011/10/27(Thu) 05時半頃
「HRの間は投票もとらないから、もう少しだけのんびりしてるといいわ。」
「一時間目が始まったら、先生は別のモニタールームに移動します。」
「先生は一番弱そうな子に投票しちゃうので、ちゃんと先生にもわかるように」
「教室に取り付けられたカメラに向かって、アピールしてね?」
「質問があったら受け付けるけれど…」
「長くなりましたが先生のお話はおしまいです。」
(#38) 2011/10/27(Thu) 05時半頃
そういって、彼女はいつものように 微笑んでいた―――……**
(#39) 2011/10/27(Thu) 05時半頃
「ふふ、素直で実直な南野さん。」
「真面目で頼れる委員長。」
「だけど、皆はどう思っているかしら。」
「武器を持たなくていいの?」
「みんなに殺されてしまうかもね。」
(#40) 2011/10/27(Thu) 14時頃
「真田君…寂しいわ。」
「いつもみたいに、凜ちゃんって呼んでくれないのね。」
「先生、悲しいな。」
「それはさておき。」
「武器は受け取らなくてもいいですよ?」
「その分、殺し合いになったときに不利にはなるんじゃないかしら。」
「それがある意味、ペナルティかなあ。」
(#41) 2011/10/27(Thu) 14時頃
「煽らなくちゃ、皆殺し合いしてくれなさそうだから。」
「先生はいつだって生徒の憎まれ役なのよ?」
「ふふふ。」
「越智さんも、そんな怖がらないで?」
「先生、いいこは撃ち殺したりしないから。」
「ふふ、ふふふっ。**」
(#42) 2011/10/27(Thu) 14時頃
「ふふ、ふふふ。」
「真田君ったらまるで王子様ね。」
「くすくすくす。」
「私を殺してもゲームは止まらない。」
「終わりが来るまで続くのよ?」
「堀井さんの毒は……ふふっ。」
「私を殺したら解毒剤があったとしても、手に入れられなくなっちゃうけれど。」
「いいなら、いいのよ?」
「私を殺しても。」
(#43) 2011/10/28(Fri) 01時半頃
「私を殺しても何も得られない。」
「むしろ、守りたいものを死へ追いやるんじゃないかしら?」
「さぁ、HRが終わるまでもう少し。」
「ふふふ、くすくす。**」
(#44) 2011/10/28(Fri) 01時半頃
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