114 bloody's evil Kingdom
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(寂しい)
[まるで城に入り込んだ魔にあてられたように、寂しい子供は手を伸ばしてきた。
コリーンに流し込んだよりずっと多い魔力が、なだれ込んでくる。 求められるままに、男はイアンの手を取り、歩き始める。
男が重鎮の一人だとは、イアンは知らない。 イアンが流し込んだ魔力が致死量を超えたことを、男は知らない]
(129) 2013/02/17(Sun) 06時半頃
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(普段はもっと我慢できるんだよ)
[一階の誰もいない部屋で、服を脱ぎながらイアンは囁く。 男はそれに虚ろに頷くだけ。もはや自我などない、ただの操り人形だ。 普通らしく振る舞えといえば、何とからしくは動くが、記憶をなぞってるだけ。 そして数日も経たぬうちに、流し込んだ魔力が切れて廃人になる]
(まあ、どうでもいい)
[イアンの思考が流れ込み、また虚ろに頷いた。
性別も相手も頓着しない爛れた交わりが終われば、男は若干ギクシャクと自分の仕事に戻っていく。
もし魔力を持った者が見れば、何をされたかわかるかもしれない。 そうでなくとも、上の空な様子に疑問に思うものもいるか]
(130) 2013/02/17(Sun) 07時頃
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―――まあ、いいけど。
[どこかでシャワーを浴びないととぼんやり思う。
使いようによっては恐ろしい驚異になるその力を気儘にふるい、 魔族たちのように狡猾に振る舞うことなど考えもしない彼は、やはりどこかが子供のままなのだろう。
空き部屋に座り込んだまま、しばらく宙を眺めていた**]
(131) 2013/02/17(Sun) 07時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2013/02/17(Sun) 07時頃
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―早朝・兵舎にて―
はい、ピッパさん!
[ベテランの女騎士の叱咤を受けて>>122、元気な返事をした。 同じ騎士でも年季によって自然と差が生まれる。 覆すために必要なものは、強さ。 武術の腕、財力、政治……相手に自分の力を示すことで差は減ると信じている]
あ、そうだ。 良かったら模擬戦の相手をしていただけませんか。
[財力は持ち合わせてはいない。 見せることができるのは武術の腕と政治力。 この一年で女騎士のほとんどと、歳の近い男騎士は打ち負かしていた。 最近では相手をしてくれる騎士はいない。 『お前の戦い方は騎士のものではない』というのが大半の主張だった。 実に、つまらない――ピッパさんは受けてくれるだろうか*]
(132) 2013/02/17(Sun) 07時半頃
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―城壁・昼頃―
へー、そうなんだ。ふーん……。
[鳥達との会話で城や街の事は大体把握していた。 「途中で見えなくなった蔵書室」 「庭で交わる男と貴族の女」 「女騎士の朝帰り」etc.etc.
そんな事をしていると交代の先輩騎士がやってきた]
せんぱーい、遅いっすよ。
[昨夜酔い潰れて城下をマラソンしていた騎士の一人。 自分の相手をせず、権勢を張る騎士の一人……引き継ぎの終わりに二言三言「弱み」を囁けば青ざめる程度の男]
じゃ、後お願いしますね。
[政治は好きではなかったが、これで以後はいろいろと融通してくれることだろう。 自分も愉しい宴に交ぜてもらうとしよう。さて、どこへ行こうか……*]
(133) 2013/02/17(Sun) 08時頃
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フィリップは、コリーンに話の続きを促した。
2013/02/17(Sun) 08時頃
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あ、そーだ。
『どうせ碌でもないことを思いついたんだろ』
そうでもないさ。 城内のトイレを全部壊したら面白くないかな。
[阿鼻叫喚間違いなし]
『誰が壊すんだい』
ベルベットが
『糞便臭くなるからヤ!』
えー……確か構造が……。
(*4) 2013/02/17(Sun) 08時頃
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――翌朝・王子私室――
若。
[翌朝、王子私室にて。 未だ眠りにつく王子の肩に触れ、 見下ろす形で王子を呼びながら執事は身体を揺する、]
若。 ……若?
[随分と疲れているのだろう。 何時もならすぐに起きてくるのだが、 未だ目覚める気配は無い。]
(@30) 2013/02/17(Sun) 08時頃
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――翌朝・王子私室――
ん、
[揺すられて微か身動ぎした。]
んん…
[もごもごと口を動かし、爺の手を払うと そのまま眠りにつこうと。]
(@31) 2013/02/17(Sun) 08時頃
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……
[払われた手にきょとり。 掌を開閉させ、それを見つめながら。]
左様で御座いますか。 ご理解頂けないのなら仕方が無い。
[ぽつ、と呟いた。]
時に、国政とは強引な手段も 必要になるのですぞ、若。
[言うと同時に目を瞑ると んー、と口を尖らせて王子の唇を奪おうと そっと顔を近づけていく。]
(@32) 2013/02/17(Sun) 08時頃
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……
[何かが近づいてくる気配。 それは雄としての防衛本能か。 すぅ、と静かに瞼を開く。]
……?!
[目前にあった、唇。 香り。微かな温度。 あまりの驚きに声にならない悲鳴を上げ 両手で思い切り、爺を押しやった。]
(@33) 2013/02/17(Sun) 08時半頃
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おおっと?
[王子の唇に触れる寸前。 ぐい、と身体を押しやられ 後方に、二、三歩蹈鞴を踏んだ。]
おはようございます、若。
[何事も無かったように繕って、一礼。]
(@34) 2013/02/17(Sun) 08時半頃
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―――、爺。 貴様、何をしようとした。
[身体をゆっくり起こし 未だ少しぼけた頭で問い掛ける。]
いや、何をした。 ついに男女構わぬ程まで気が触れたか。
[驚異から我が身を護るように、自身を抱き じろり、と睨みつけた。]
(@35) 2013/02/17(Sun) 08時半頃
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滅相も御座いません。
[ふるり首を左右に振った。 すぅと人差し指を立て、]
早速です、若。 起き抜けの頭に一つ質問をしましょう。
[矢継ぎ早に質問を繰り出した。]
例えば、とある建物に立て篭った政治犯。 中には人質が数名居たとしましょう。 若ならどのように対処致しますか?
[ゆっくりと首を傾いだ。]
(@36) 2013/02/17(Sun) 08時半頃
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……、
[はぁ、と溜息をついて右手で前髪をかきあげる。 呆れたような視線を爺へ投げながら、]
時間の許す限り説得を続ける。 応じれる要求には極力応じたいが、 ……政治犯ともなれば要求の質も違うだろう。
場合に寄っては食料、水分などの補給を 一切断つというのも手だ
[一応の答えは出すが。 何処か投げやり気味に放る言葉は、 とんでもない手段で起こされた不機嫌からだ。 しかも起き抜けにこんな質問を、という気持ちもある。]
(@37) 2013/02/17(Sun) 08時半頃
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若。 ……本気ですか?
[これは、と右手で顔を覆い大袈裟に驚いて見せる。 ふぅ、と小さく溜息をつき]
物資を断つと。 それでは人質までも衰弱させてしまいましょう それに時間を悪戯に引き伸ばすのは あちらにとってもこちらにとっても 全く意味の無い事、ナンセンスです
[ぴしゃりと言い切った。]
若。 眠たいからと適当な指示を出しては行けませんぞ。
[真面目な顔を、ずいと寄せて。]
(@38) 2013/02/17(Sun) 09時頃
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そ、そうだな。 それは確かに―――
[眠たいからと、確かに不真面目な回答をした節はある。 腕を組み、寝癖の残る頭のまま うーんと、小さくうなった。]
……むぅ
[しかし、すぐに答えが出る事は無く。]
(@39) 2013/02/17(Sun) 09時頃
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若。
[悩む王子を呼ぶ。]
若。
(@40) 2013/02/17(Sun) 09時頃
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なんだ。 人が一生懸命考えているというのに。
[やや不機嫌に声を返して]
(@41) 2013/02/17(Sun) 09時頃
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考えずとも好いのです 何も若一人で全てが廻る訳ではない
[ほほ、と小さく笑い髭をさすりながら]
起き抜けで判断に自信が無いというのなら その時は、宮廷抱えの学士や魔術師に声を掛け 当たり前の事ですが騎士団の増員や、 応援を要請し、事に当たらせるのも手でしょう
彼らには専門的な知識がある 少なくとも眠気に襲われる若よりは ずうっと冷静な判断が出来る筈です
[流石に、起きている時の若よりも頼りになる、 などとまでは言わなかった。 それは真実であるが、それを言った所で 建設的な話になるかといえばそうではないし、蛇足だ。]
(@42) 2013/02/17(Sun) 09時頃
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騎士団については元よりそのつもりだが
[ふむ、と顎に手を遣って]
学士や魔術師? 立て篭りの政治犯だろう? 言葉は悪いが、何の役に立つというのだ。
[心底、不思議そうに首を傾いだ。]
(@43) 2013/02/17(Sun) 09時頃
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学士も魔術師も。 何も己が欲、研究の為だけに 投資が貰えるともは思っておりますまい。
此方も相応に見合った対価しか 与えてはおりませんから。
[後方で手を組み]
学士であれば王族に等しい、 もしくはそれを上回る経済観点で物事が見れる 要求に対し、対価費用は如何程か また、過去の犯罪統計から提案をする者も 探せば幾らかは可能でしょう
魔術師に於いては、偏屈な連中ではありますが 彼らは人心を誘導する術を幾らか心得ている。
[如何でしょうか、と首を傾いだ。]
(@44) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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そうか。 要はその指示系統の初手を取れば好いのか。
[なるほど、と小さく頷いた。]
しかしだ。 それでは、私としては 何も具体的な策にはたどり着いて居ない。 考えも無く指示だけ出して終わり、では 民に何も示しがつかないだろう
[王族であれば、それは普通ではあるのだが。 この王子は、そういうものをあまり好まない。 眉を顰め、やや熱の篭った言葉を吐いた。]
(@45) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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そうですなぁ なれば、念の為ではありますが。 若としての考えも用意はしておくべきでしょうな。
[未だ未だ未熟、故に。 この王子の熱は買うが、 今のままでは、無能な働きものだ。 戦場で一番疎まれる存在になり得る。 しかし、それを育てる楽しみというのも今はあり。]
因みに私であれば。 乳を放り出した数十名の女子を用意し、 酒と食料を持たせ、建物内部へ突撃させますな!
[にかっ!と爽やかな笑みで言い切った。 本日も朝から、元気な老人である。]
(@46) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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―午前・二階医務室→通路―
[胃の調子も落ち着いてきた頃。 朝食を控え、白湯を飲んだ後書類の整理に入る。]
――しかし、いつ来るんだあいつ…?
[昨日、今日行う仕事の内容を説明した助手が来ない。 宿舎に行って文句でも浴びせようかと思った矢先、 召使が医務室を訪れ、伝令>>0:@71を伝えに来た。]
……おせーよ、そういうのは朝一番で報告しに来い。
[隣接倉庫から引き出した書類の山を指さして、 明らかな不機嫌さを表情と声で、召使に訴えた。 召使を追っ払ったその後。 城の外にある実家にでも戻るかと考えていたが。]
(134) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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ああ、わかった。 爺はそうだな。 うん。
[しかしこの王子は適当に聞き流すだけだった。 右手をあげ、俯きながら考える。]
ふむ。 食事と、突撃というのは案外悪く無いかも知れぬ。 食事の引渡し時には隙が生まれる。 突撃とは行かぬまでも何か機会は生まれるかもしれぬな。
[んー、と首を左右にひねった。]
(@47) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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ああ、そうだ。 ところで。
[つい、と爺へ視線を向けて]
さっき なにを、 しようと、した?
[にっこり。 ぼさぼさの頭で、爽やかな笑みと問い掛けを向けた**。]
(@48) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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〜〜♪
[ぴぴー、と口笛を吹いて視線を逸らすのみ**]
(@49) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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しかし、休みっつったって病人が出ても放置っつーのもな…。
[隣国で流行した黒死病の件、怪我人や急病人が出た時、 医師の行方が解らない、というのは問題ではある。 必要に応じて実家に使いが来るのも、面倒ではあった。]
ま、保留にして飯でも食いに行くか。
[一階にある食堂を使うか、 それとも、休暇を利用して外にでも食べに行くか。 そもそも食堂自体やっているのかという疑問。 ――ぼんやり悩みながら、廊下を歩く。]
(135) 2013/02/17(Sun) 09時半頃
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― 幕間 ―
[かつて、セウ国にとある上級モンスターが居た。 彼女は生まれてから死ぬまでずっと独身を通したが、ある月夜の晩に一人旅立った。 そうして、戻ってきた時には懐妊していたのだった。
相手を仲魔に問われても笑って答えたのだ「私と月の子供」なのだと。 相手は身分のある上級モンスターとも、人間の魔術師だったとも言われている。
かくして、“ムーンチャイルド”と呼ばれるようになる上級モンスターは誕生した。]
(136) 2013/02/17(Sun) 10時頃
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[そして1年前ほど前に、姫君に呼ばれると密命を受ける。 ソラナ国に潜り込んで、来るべき日の為に準備をしておいて欲しいと。]
Yes, Your Majesty
[その性格は姫君の前でも変わる事は無い。 冗談めかした返答をすると、宮廷魔術師として潜り込む為の準備を進めたのだった。]
(137) 2013/02/17(Sun) 10時頃
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