308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】
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[SAITAMAでも微妙に辺鄙なところに位置するためか、この辺りはまだ比較的平和だ。 とは言っても、スーパーやコンビニに入ってくる品物は極端に減っているし、個人商店の休業。交通機関も都会行きのものは概ね止まっている。
グループLINEをひらく。 ケントが、家族で疎開するらしい。水と空気と米は美味いが、ネットの繋がらないド田舎だとか。 惜別のメッセージとともに「米送れ」とテキスト入力したスタンプも送っておいた。みんな続いた。ノリのいい奴らだ。]
(31) 2020/10/23(Fri) 16時頃
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[コンビニに行った。 ラストの食パンを手に入れた。 クソクレーマー老害が、弁当がない、お前らが買い占めたんだろと、店員に怒鳴っていた。]
うっるせェよクソジジィ! マジで入ってきてねぇんだよテレビ見てねぇのかダホが!!
[暇つぶしも兼ねて、毎日来てるからよく知っている。 商品入荷が本当に少ないのだ。先日など、トラックから降ろされたバッカンが、たった2枚しかなくて驚いた。 クソ老害は、こんな店はもう来ないと、グダグダグダグダ文句を言いながら、店を出ていった。 良かったな店員サン、営業妨害ジジイがひとり減ったぞ!]
(32) 2020/10/23(Fri) 16時頃
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[店員に感謝された。 むしろ、デカい声出せてスッキリした。
引きこもり生活って、鬱憤たまるんだよなぁ……**]
(33) 2020/10/23(Fri) 16時頃
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[ マンションのエントランスが見える頃には、 街中の異変を嫌と言うほど味わっていた。
あちこちから聞こえる悲鳴と破壊音。 大量の血をこびりつかせて、フラフラと歩く人。
私がその間を通り抜けられたのは、運でしかない。
人だかり。パトカー。救急車。 通い慣れたはずの道は喧騒が埋め尽くしていた。 何度か、こちらに向かってくる人を突き飛ばした。 幸い──と言っていいのか。 人の多い朝の住宅街は、私"だけ"を狙う人は いなかった。]
(34) 2020/10/23(Fri) 17時頃
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[ 小走りに足を進めていると、両目からだらだらと 涙が流れる。 足元はまるでグニャグニャのマットレスのようだ。 それでも。]
──アーサー…、アーサー……
[ 帰らないといけない。 どこか自分と違う場所だと思って部屋を出た自分が 本当に恨めしい。 あの茶白の猫の元へ帰らないといけない。]
(35) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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[ 顔を上げた私が見たのは、 白煙を身にまとう我が家だった。]
(36) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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うっ…そだあ……
[ 肩の力が抜け、どさりと通勤かばんが落ちる。 マンションの1階、東側の方から白い煙が湧いている。 映画じみた光景に私はただ立ち尽くしていた。 そのまま32(0..100)x1秒ほど経ったろうか。]
(37) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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[ 手から滑り落ちたスマホが、地面に叩きつけられ、 カシャンと音を立て我に帰った。]
し、消防、119番。
[ 指が震え、うまくタップできない。 一度手をグッと握り、開いて、それでもなお震える 指で119番へコールする。が。]
──何、よ。何でよ──出て!出てよ!!
[ プツプツとコールまではできるのに、呼び出し音は 話中のそれに変わる。 何度も。何回も。]
やだ──やだやだ──何で──
[ 煙は変わらず立ち昇っている。]
(38) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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71(0..100)x1 50以下ならかろうじて猫を逃すことはできる 51以上なら猫を連れ出せる
(-13) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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う…あ…
[ その時の私は多分どうかしてたんだと思う。]
く…そぉあああああああ!!!
[ 悲鳴のように叫びながらマンションのエントランスへ 私は走った。]
(39) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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[ 自分の心臓の鼓動がうるさい。 白煙が苦く肺に突き刺さる。涙で視界もままならない。 息がうまく吸えない。吐けない。それでも。
エントランスのオートロックが開くまでの数秒が、 何時間にも感じた。 ゆっくり開いた扉に割って入るように滑り込み、 階段を駆け上がる。 私の部屋は、2階。]
(40) 2020/10/23(Fri) 17時半頃
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[ 階段を一段とばしで駆け上がり、自分の部屋へ走る。 こんな大きな足音で廊下を通ったことはない。 ]
鍵…かぎ…どこ……
[ 手も足も、身体中がおぼつかない。 すでに廊下は煙で薄ら暗く、光すら届かない。 鍵を回して、いつも見知った玄関ドアを開けて。]
アーサー!!
[ 玄関から呼びかける。声はない。]
アーサー!!どこ!!
[ 悲鳴のように叫びながら、暗い部屋に入る。 靴を脱ごうとして、なかなか脱げずにそのまま 脱走防止の柵を蹴り飛ばして飛び込むと、 弱々しく枯れた声で、みゃあん、と声がした。]
(41) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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/* がんばれみょんこさん! アーサー助かって!
いやすごく俺得村だわこれ。 村の設定的には赤以外は忙しければ読まなくても大丈夫な作りにしたはずだけど、ついつい読みふけっちゃう。
(-14) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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/* ショッピングモール誰かだしたりしねーかな。
(-15) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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/* アーサーいた!!!!がんばれ!!
(-16) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ 恐らく煙に気づいて何度となく鳴いたのだろう。 枯れた声の猫は、それでも私の手に頭を摺り寄せた。]
ごめんね…!ごめんね…!!
[ 大人しく抱かれたままじっとしているその猫を抱えて、 私は部屋を出た。
部屋を出ると、徐々に黒くなっている煙が目の前を 埋め尽くしていた。 頭の中は目の前と同じ、真っ白だった。 その場に立ちすくみ、全身の力が抜ける。
「みゃおん」
わずかに身動いだ猫に思考を繋ぎ止める。 大丈夫、いつも通る道だ。いつもの通りに。]
(42) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ 煙が晴れたと思った瞬間、そこは外だった。]
(43) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[そのまま、走り、走り、走り。 マンション全景が見えるところまで離れて振り返ると マンションの東側の煙は赤い火に変わっていた。]
あ…あ───
[ その場にへたり込むと、猫はジタバタと動いた。]
よかった…アーサー…大丈夫? 怪我してない?
[ ふと気づくと私の方がひどい状態だった。 服は所々すすで黒く汚れ、あちこち擦り傷もある。 猫はジタバタともがき、私の手を引っ掻いた。]
つっ──!
[ 猫は、そのままこちらに向かって激しく威嚇する。]
(44) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ リビングルームに戻ったら、 ゾーイはまだご機嫌斜めのようだった。 ぐずぐずと鼻を鳴らしながら、 ソファに体を投げ出して、 宥めようとするノーリーンを蹴飛ばしてた。 戻ったわたしに気づいて、 ノーリーンが困った顔をこちらに向けたわ。 一旦家に荷物を取りに戻ります ゾーイがお気に入りの玩具がなきゃやだって、 もうそればっかりで手がつけられないと。 こうなってしまうともうダメだと言うのね。 とはいえ男の人たちは外に出ていた。 危険だからと私は引き止めたけれど、 車で家まで行ってすぐ戻るだけだからって、 ノーリーンは耳を貸してはくれなかった。]
(45) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ ノーリーンの気持ちもわからないではないわ。
男の人たちは毎日外に出かけて、 きちんと誰一人ケガせず帰ってきていた。
ゾーイは状況を理解するには幼すぎる。 どうしたって時折泣きわめいたりするのを、 わたしたちは仕方ないものと扱っていたけれど、
それでもゾーイが騒ぎ出すと、 お隣の奥さんは落ち着かなさそうにしたし、 ノーリーンはそのことをひどく気にしていたわ。
なんならお隣さんには出て行ってもらって、 また5人で過ごす術を考えてもいいと言っても、 何かあったときに男の人がいないのは怖いと。]
(46) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ だからきっと、 ほんの一瞬自分がリスクをとって、 手早く家の中から目当てのものを取ることで、 ゾーイが少しの間でも持ち直すなら、 悪くない選択のように思えたんじゃないかしら。
行くと言ってきかないノーリーンを、 ウィレムとゾーイと一緒に見送ったわ。
ママがうさぎちゃんを取ってきたら、 ニコニコ良い子ちゃんに戻ってくれる?
尋ねられて、ゾーイは大きくうなずいた。 ぎゅうっとふたりにハグをして、 ノーリーンは自分の車にすばやく乗り込んだわ。]
(47) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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怖くないよ、怖くない…キャリーないや…もう… アーサーごめんね、こっちにきて、お願い。
[ 激しく威嚇する猫を必死に宥めようとする。 しかし猫はこちらを介せず──私の後ろを見ていて]
え。
[ 猫の目線を追って振り返ると、そこにはどろりと濁った 光のない瞳と、濃厚な血の臭いが、あった。 *]
(48) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ はじめは男の人たちが出かけている日中、 お肉やフルーツを干してみたり、 あの手この手で加工していたんだけれど、
日に日に彼らが持ち帰る物資も減って、 少しばかり時間を持て余すようになっていた。
庭に生えている食べられそうな植物も、 もうあらかた摘み終えてしまっていたのね。
こんなことになるなら色とりどりの花じゃなく、 なにか野菜でも育てていればよかった。]
(49) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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Nana ------------------------------------- >>*2:38 『abbiocco』マスタ 西へ? 西に行けば何かあるのかしら
(*20) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ 数日前に送った返信を見返していた。
西に行けば助かるの? 食べるものはある?
どうやら返事が来る様子はなかった。 サングラスを検討する気にもなれず、 ほうとため息ひとつついて、 わたしは新しい返信に言葉を返した。]
(50) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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Nana ------------------------------------- >>*2 ワット 本当に。 いただけたらどれほど助かるかしら。 けれど今いる場所で耐えるしかないわ。 そちらもお気をつけて。
(*21) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ スマートフォンを一度閉じたわ。
リビングのテーブルの上にそれを置いて、 わたしはウィレムの隣に腰を下ろした。]
ねえ、また次の本を探しに行かない? ジャーディンが読んでいたものが、 2階にまだまだたくさんあるわよ。
[ 時折こうして声をかけるのだけれど、 ウィレムは与えた本を読み終わると、 ただぼんやりとしていることが多かった。
この状況のせいかもしれないけれど、 少しでも気晴らしになればと思って、 私はゾーイとウィレムの手を引いて、 絵本なんかが置いてある部屋へと向かったわ。]
(51) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ そのとき、車の音がしたのね。 2台分。男の人たちが帰ってきたわ。
日に日に彼らの帰宅は早くなっていく。 街がどんどん空っぽになっているせいよ。
……いいえ、空っぽなんてうそ。 おかしくなってしまった人であふれてる。
食べるものがなくなる日は、 もうほんの目前に迫っているわ。 なにかに襲われる前に倒れてしまいそう。
何の打開策も見つけられないまま、 状況ばかりが悪くなっていくの。 でも、このまま力尽きるのを待つなんてダメ。]
(52) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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[ ゆっくりとしか階段だってのぼれないくせにね。**]
(53) 2020/10/23(Fri) 18時頃
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@_SneezeΣ:3X 謎の猫X
今日■時から、都内の様子を生放送します。 スマホの充電が続く限りなんで、 多分そんなに長くはやれないけど 暇な方は見に来てね。ΣX3
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(*22) 2020/10/23(Fri) 19時頃
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