241 線路上の雪燕
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/* インガノック……だと……(相当ガタッってなるやつ) >>19
そして一等車両の多角っぷりに戦慄 あーやっぱみな絡みたいんですなあと感じられ
(-20) 2015/12/01(Tue) 19時頃
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― 回想・ニズ駅、そして発車後 ―
[随分久しぶりに全力疾走した気がする。 走りにはそこそこ自信があるから、 一緒に走った少女>>6や、ぬいぐるみ運びを任せた黒髪の男の人より、 幾分か先を走る形になっただろうか。
二等車両の搭乗口の前。>>21 男の人からぬいぐるみを受け取れば満面の笑みでお礼を言った]
助かったよ、ありがとう……ございます。
[また、と返して手は小さく振った。 外にもかかわらず大きくは振れなかったのは、ぬいぐるみを抱えていたせい]
(64) 2015/12/01(Tue) 19時半頃
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[かくして座席が約一人分?埋まりました]
………。
[外は暗い。 がたんごとん、という音と身体に伝わる振動だけが、 雪燕が確実に目的地へと進んでいることを示している。
かつての子供時代は、眠れない夜にぬいぐるみに話しかけるなんてこともしたけれど。 あいにくとそんな歳はとうに過ぎた。そもそもこれあたしのじゃないし。
それでも丁寧に座席に座らせてやって、 ふと思い立って頭を撫でてみて……]
(65) 2015/12/01(Tue) 19時半頃
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[ 鉄道警察隊の者が激しくノックしたので、ペラジーは慌てて窓を閉め、ドアを開ける。]
事故ですか? 先ほど、急停車しましたよね? 何かあったのかと、急いで着替えたのですが……、 トンネル内で何かありましたか?
[ 質問される前に、いかにも慌てたそぶりでそう言った。]
(66) 2015/12/01(Tue) 19時半頃
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―午前2時・ラウンジ車―
[――眼鏡を外した目頭を揉みながら、そろそろ部屋に戻るかと思案する。 余程の深酒でもなければ社交を楽しむ人々もほとんど引き上げるような時間で、現に周囲は閑散としている。 僅かに残る姿に向けて、サービス係の乗務員が恨めしそうな視線を注いでいる。 眠気覚ましの珈琲のために居座っていたが、報告書もどうやらキリがいい]
……なんだ? 減速……?
[感じた違和感は、ますます増して。どうやら列車は、完全に静止したようであった。
こんな時間帯に駅に停まる予定はないはずだから、何かトラブルだろう。 機関故障か、この先の線路に問題があるのか、あるいはもっと別の事情か。
鉄道に限ったことではないが、安全性や信頼性というものは二つの要素からなる。 ひとつは、いかにして故障や事故を起こさないかという予防。 そして、もし起きてしまったあとで、どれだけ早く対策するかという復旧。
眠気に弛んでいた男は、冷め切った珈琲の残りを喉に流し込んで、気を入れなおす。 何か運行上の問題が起きたのであれば、その原因と対応のさまをつぶさに観察することこそ、かれの仕事であるからだ]
(67) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[ 彼らの口上は、コンパートメント内を捜索させろという事実上の要求だった。]
構いませんが……いったい、何が? 事故ではないのですか?
…………もしや、事件?
[ ベッド下を点検する鉄道警察隊員に食い下がって問い続けると、目当ての少年がいないことで興味をなくしたらしい隊員は、 「夜分に失礼しました」 と一礼しながら、家出少年の捜索>>#2だと説明する。]
(68) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[ ペラジーは廊下を覗いて疑わしげに眉を寄せた。]
家出少年……、ですか? それにしてはずいぶん人数が………武器まで? 背中のは銃>>#2ですよね?
[ 順番に部屋をノックしている隊員は5人>>#1だろうか。 追求されたくないのだろう、相手は黙ってコンパートメントを出ていく。
そして、同じ勢いで次のドアをノックするだろう。]
(69) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[ ――戸惑いをみせたのは、なんでだろうか。>>2:142
あの一瞬だけ、キャロライナが彼に持つ紳士の中の紳士というイメージは薄れ、 なんだろう、違う彼が顔を出したように、見えていた。
また会えば何か掴めるだろうか。 ――もっとも、掴めたところで、それに向けて手を差し伸べるなんてことはこれっぽっちも考えてなくって。
きっと、ただ、 旅の思い出に、 なるだけ*]
(70) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[土台になろう>>54、と。ルーカスがイアンに提案する。 どうやら、本当に列車の上に登るらしい]
確かにそうですわね。
[万が一、列車の上に本当に少年がいたとすれば危険だ。 ルーカスの言葉には頷いたものの。 鉄道警察の異様な雰囲気。ぴりぴりとした威圧感。 どうしてだろう。不安な気持ちがむくむくと広がってゆく。 かと言って非力な自分に手伝えることがあるとは思えなかった。 口を結んで、揺れる瞳で2人を見つめるだろう。 櫻子にできることは、何もない。はずだ]
(71) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[―――男の人はいつも、女を置いて行ってしまうのね]
(72) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[その時。兄の出征前日の。母の昏い呟きが頭をよぎった。 ルーカスの面影がどこか兄と似ているからといって。 どうして今頃になって、 あの時のことを思い出してしまうのだろう。
いつだって私は置いて行かれてしまう。 危険な場所に兄は旅立って、そのまま帰って来なかった。 もう置いて行かれるのは御免なのだ。 だから私は遥か遠いこの異国の地にやって来た。 それだというのに。
兄を送り出したときのように。 櫻子は列車に登ろうとするその様を、ただ見つめていて]
(73) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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ルーカス様。
[土台になろうと提案したルーカスを見つめて]
わたくしも列車の上を見てみますわ。 本当にその少年がいたら大変ですもの。
[それからイアンを見遣って]
イアン。わたくし、幼い頃から木登りは得意でしてよ。 ついて行っても宜しいかしら。
[旧財閥の令嬢らしくもないお願いをしてみたが。さて**]
(74) 2015/12/01(Tue) 20時頃
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[影は後方車両へと、這い蹲って前進する。 見上げた者が居ても振り返りはしない。 車両と車両の連結部、飛び移ろうとして身を起こすが、 再び伏せて、何かを引き千切った。 ザックの紐だ。袋自体はその場に置き去りにされる前に、 中から幾つかの物が取り出されたようだ。
それらを握りしめた手の真下にばたばたと何かが垂れる。 櫛。髭剃り。眼鏡。歯が、刃が、ツルの断面が 傷に食い込んだらしかった。
跳躍。 着地した音は、ごつんと鈍い。 再びそれは匍匐前進を始め、 連結部に辿り着けば跳躍するのだった]*
(75) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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[腰を浮かせたところで、しかし、かれの期待の一部は裏切られる。 さして間を置かずに、力強い蒸気機関が唸り、再び巨大な鉄塊とその腹に収まる人々を引きはじめたからだ。
停車していた時間からすると、故障はなさそうだった。あるいは、点検か何か。 気になる箇所があって調べ、問題がなさそうなので運行を再開した――そんなところだろうか? 一等車両に戻りかけたところで、鋭い視線の男が現れた。その胸に光る紋章が、鉄道警察のものだとかれは知っていた]
……え、部屋? 番号? ああ、はいはい……これ、切符。
[差し出した切符を改めた鉄道警察の隊員は、何やらメモと照合してペンを走らせた。 かれが知る由もなかったが、それは、ノックに反応がなかった個室の一覧だった]
(76) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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部屋の中を確認させろ? 爆破予告でもありましたか。それとも、テロリストでも潜んでいますか。 せめて、何があったか教えていただけないことには。
[そう応じると、小さな舌打ちと共に。
クソ戦争の仇が、黙って従え――と、聞こえた気がした。
首を横に振るには十分だったが、その先の結果は予想していなかった。 響いた鈍い音が、自分の頭と通路の壁が派手にぶつかった音だと気付くのに、少しかかった。コブになるかもしれない。
家出少年の捜索中だと、隊員は言った。それとも誘拐犯になりたいか、とも]
官憲といったら、横暴、凶暴、乱暴が通り相場……か。
[母国語で呟いてから、どうしようもないかと、肩をすくめた]
――判った、判りましたよ。行きましょう。
[隊員と自分の個室に戻る途中も、不安げに通路に顔を出す乗客の姿をちらほらと見かけたものだった]
(77) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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[ ペラジーは廊下に出た。 ルーカス>>54、サクラコ>>34、イアン>>25と短い挨拶を交わし、 「窓から列車の上を覗かせてくれ」と頼むイアン>>25と、 「では、僕が土台になろう」>>と提案するルーカス>>54に、]
窓から? ………危険ではありませんか?
[ 心配そうな顔を向ける。 イアンの決心が固ければ、思いついて口に出した。]
確か、車両によっては、 屋根に上がるための点検口が付いているのでは?
(78) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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― 二等車両/Midnight ―
[けたたましいノックの音で目が覚めた。
その、音をもたらした人物の素性を聞いて。 はじめに漏らしたのは、なんとも間抜けな問い]
鉄道警察……え……、わぁ、 どこから乗ってきたんですかあなた達。
[いったん雪燕を停めてその際に乗ってきたのだと。 説明してやる余裕はないと小娘を前にして思ったのか、 相手はさっさと本題に入る]
(79) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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[ 「わたくしも列車の上を見てみますわ」>>74 と言い出したサクラコには、ぎょっとした表情で、]
危ないですよ。 ……あなたのその衣装では……。
[ 彼女の心情>>72、>>73もわからずに止めるだろう。]**
(80) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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はぁ……わざわざご苦労様なことで。
[さすがに深夜にたたき起こされれば機嫌の度数もほぼからっけつになるというもの。 それでも訊かれたことには素直に答えたが]
ええと、三等車両の方から、 この廊下を通り過ぎて一等車両方面に、走り去っていったのは見ました。 ニズ駅に停まる前です。 何事か急いでたみたいでしたねえ。
[余計なことは答えない。 その様子をみておトイレ行きたかったのかなあ、と推測を立てたことなど]
(81) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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[とりあえずこれで用は済んだかと相手の顔を見上げ――気付いてしまった。 彼が、座席にちょこんと置かれたぬいぐるみを見て、 なんとも形容しがたい表情をしたのを。
やがて真顔で言われた。 ぬいぐるみの中身を検めさせてほしいと。
ついに機嫌の度数が底をつきました]
……は? 何それ。 あれが着ぐるみに見えるっていうの?
だいたいあれはねえ、 ニズの街で有名な聖アントなんとかさんの功績を讃えて……で、その功績ってのが―――
[と、聞きかじっただけのうんちくをまき散らしてやったら、 鉄道警察の人は去っていった]
(82) 2015/12/01(Tue) 20時半頃
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/* 思いつきによってぬいぐるみの大きさがインフレーションしていく……! くっw
(-21) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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[ 他の誰かが廊下へ現れれば、会話するだろう。 半ばは隊員に聞かせるために。]
いったい何事でしょうか。 家出少年だなんて……でまかせですよね……?
この国の鉄道警察隊が、 緊急停車してまで少年ひとりを捜索するとは思えません。 裏の事情があるのでは………。
[ 声も口調も冷静なペラジーが、その場の心理を誘導していることに気づいた者はいないかもしれない。]**
(83) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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――随分、散らかしてくれたものだなあ。
[片付けをしながら、嘆息する。 隊員は遠慮というものをしなかった。或いは、故意にそういうやり方をしたのかもしれない。 部屋を調べ終えた隊員が去ったあとは、まるで盗賊が入ったあとのようだった]
こんなやり方、我が国ではさせてはいけないな。 きちんと教則を作って、乗客には丁寧に――……、
[罪もない枕に、拳が叩き付けられた。深く、息を吐く]
……、何度もあったろ、こんなことは。
[向けられるのは、悪意ばかりではない。 ニズ駅の青年、土産物屋から一緒に走った二人の少女。 気のいい人々だって、きちんといる。だから、こんなことで怒っていてもしかたない。
ラウンジに戻って、一杯やって。一眠りして、忘れるとしよう*]
(84) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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[自分も上に。とは考えた。 頷いた少女に微笑みかけ>>71揺れる目に心配はいりませんよ。と
上に登れば、逃げ道は減ってしまう。 鉄道警察は個室を次々に調べていく。 ちらり見えたのは、どの個室だったか。 自分の個室には誰も居ないのは既に調べられたもの。荷物には触れられなかったが、いつ点検させられるか分かったものではない。 明らかに子ども一人に対しては、警戒の色が強い。 ―いやな、予感が過る 森の神秘が…記憶に鮮明に浮かびあがっていく中。 イアンと話した結果はどうだったか。
ただ見つめている彼女が発した一言]
(85) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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[また、見えない処で、妹は危険に晒されるのか。]
(86) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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[ぞくりっとした感覚が背筋を凍らせた。 二人生きていく中で、しくじった日が蘇る。 何時だってうまく云っていたのだ、二人組の詐欺師。
その正体がばれたとき、受けた妹の仕打ちが過る。 あのとき、自分は傍に居られなかった。 危険だと分かっていて。それでも、止められなかった結果]
…それだけは、もし貴女に何かあったら。 僕らは貴女のお兄さんに、申し訳がつきません。
[おやめください。震えた声だった。 貴公子然とした微笑みが、ひきつるほどの。 彼女の心が、何を思っていたのかは知らない。 だが、妹を持つ兄としての言葉を必死な程の音で弾き出し。 そんなときか、ペラジーの声が聞こえ。はたと心配そうな声が点検口があるという言葉にそれだ。と頷き。>>78
止める声にも頷いて、列車の点検口に向かうなら共に進むだろう**]
(87) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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/* 2
(-22) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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/* こ、これが東洋人と西洋人の扱いの差……なのか…… >>82>>84
(-23) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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〔一体、何が起きているのか。 窓を開ければ夜風が吹き荒ぶ。 全ての景色が近づいては過っていく中、 星の流れだけが酷く緩やかだ。
見上げれば、欠けぬ望月>>1が煌々と煌めく。〕
……おばあちゃん。月が。
綺麗だわ。
怖いくらいに。
〔こんな夜には早く寝ないと魔物が来ると 寝る前に言った母も、今は遠く、故郷の地。
からり、窓を閉めた。〕
(88) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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〔にわかに騒がしくなった車内で、 シェリーは二等車の廊下を歩いていく。
なんだか落ち着かなかった。*〕
(89) 2015/12/01(Tue) 21時頃
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