241 線路上の雪燕
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― 回想・食堂車 ―
私が訪れた村や町の名前をつなげれば、 きっと昔の巻物のように広げなければならないでしょうね。
故国アイラを出て、しばらく暮らした河畔の町はナルトス。 大きな家で、中庭にはレモンの木がありました。 そこを出たのは何歳のときだったでしょうか。
ヒトコブラクダの背に揺られて、大きな市場のあるシナラへ移りました。 それから、クサリ河を河口近くまで下ってジャレンへ。 次に、近くの大瀑布が有名な町ステテロスへ。
[ サクラコをエスコートしてテーブルに着いた>>2:169ペラジーは、従業員が近づいてくるたび、「この国は」と前置きし、「近代化」「国際化」という単語を出した。 従業員が、心の裡でどう思っていたかはわからない。]
(17) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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― 発車して少し後・一等車両 ―
[結局、愛犬家の事件に関しては大した情報は手に入らなかった。 明日の朝になれば話は別だが、現在のところは担当者が分かった程度のことで、何の成果もなしだ。
走り込んで列車へ飛び込んだので、自分の座席でしばらく一息ついた後。 大口叩いて「任せろ」と言ったところなので一応ちゃんと謝っておこう、と教えてもらったペラジーのコンパートメント>>2:65(彼が一等車両と聞いた時は、正直なところ少し羨ましく思ったものだ)を訪ねた。 が、ノックをしたところで返事はない。 どうやら、本人は不在らしい。]
(18) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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[ けれども、こちらが顔を上げ、背筋を伸ばしている限り、彼らは正面から闘うことができないのだ。
食堂車に見知った顔>>8、>>14があれば、悠然たる態度で挨拶したかもしれない。]
その昔、遊牧民が築いたという町サルナスの跡地には、 大湿原が広がっていました。 ……そういえば、この国にも広い凍土がありますね。 開発するには、あの湿原以上の人手や技術が必要でしょうが……。
そうそう、インガノックの庭園の素晴らしさを聞いたことは おありでしょうか? 実物の美しさにはため息しか出ません。 訪れた旅行客のほぼ全員が、写真集やスケッチ集を買い求めるそうです。
[ ペラジーはサクラコを楽しませようと、旅の間で見聞きした珍しいものの話をし続けた。]**
(19) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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……また、 後で来るかあ……。
[ニズの停車中から今までの間、ずっと慌ただしく走り回って、エスコートまでしていたものだから、今回の無駄足には流石に疲れて気が抜けた。 思わず出そうな欠伸を一等車両だからという理由で噛み殺し、イアンは来た道を引き返す。 注意力も散漫になっていたものだから、すぐそこで櫻子とペラジーが、別の騒動にまた巻き込まれていることにも、全く気づかず。
自分の座席へと戻る間に誰かに会えば、いくらか会話をしたかもしれない。
いずれにせよ、彼が再び座席へ戻った時には、くたくたに疲れ切っていただろう。
そうして、また座席で気づけば眠っていて、次に気がついたのは深夜、午前2時。]
(20) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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―回想・ホームにて―
では、この子は責任持って、丁重にお連れいたします、です。
[といって腕に抱いたのは、ぬいぐるみ。>>2:174 そうして、異国の少女ふたりと、雪燕まで走って戻った。>>6
乗り遅れるようなこともなく、二等車両の搭乗口にまで辿り着いてから。 大きなぬいぐるみを、赤毛の少女の手に渡してやった]
――じゃあ、私はこれで。縁があれば、またどこかで。
[そう別れを告げて、一等車両の搭乗口へと小走りで向かった**]
(21) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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/* やっと追いついた(ほんと申し訳ない) ルーカスさんほんっっっっっと申し訳ない……櫻子ちゃんにもペラジーにも丸投げしてて…すまぬ…すまぬ…
(-7) 2015/12/01(Tue) 01時半頃
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/* 時間軸が違いすぎて、拾えそうな人がいなかった件;;
(-9) 2015/12/01(Tue) 02時頃
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/* んー、時間軸むずいな。ミスったか。 みんなの動きを見てからどう動くか決めたいよねえ。 申し訳ない。
(-10) 2015/12/01(Tue) 02時頃
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/* なんか自分が本当に旅してる気分になってきた。 まさかRP村で旅情を味わうことになろうとは。
>すっかり興奮しきっていた。目が冴える。 >櫻子にとって、このひとり旅はあまりに刺激的だった
櫻子じゃなくて、ここはPLの気持ちなんだなあ。みつを。 (意訳:目が冴えて眠れない)
(-11) 2015/12/01(Tue) 02時半頃
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― 深夜2時・二等車両 ―
[>>#0きぃ、と聞こえた金属音に、続けざまに鳩達が反応して鳴き声を上げたせいで、イアンの意識は覚醒する。 寝ぼけ眼で窓の外を見やれば、辺りは既に真っ暗だ。]
……げっ、
[今、何時だ!?余りの暗さに思わず手元の時計を眺めてみれば、時刻は午前2時、すっかり夜更けだ。
人々の話し声で騒々しかった列車内も、いつの間にかしんと静まり返っていて、物音のひとつも聞こえない。]
(22) 2015/12/01(Tue) 03時半頃
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[……物音ひとつも、聞こえない?]
こんな時間に、途中停車?
[そんな予定は聞いていない。運転手の交代にしたって、どこかの駅でやるものだろう。辺りは闇に包まれており、到底交代をするような場所には思えない。 何かのトラブルでもあったのだろうか?
そう思ったのもつかの間、再び列車は音を立て、動き始める。 無事に進んだ列車はトンネルへと入って、なんだ気のせいか、と再び寝付こうとしたその時。 いくつかの物音が、遠くで鳴るのを感じた。>>#1]
(23) 2015/12/01(Tue) 03時半頃
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[イアンは扉を開き、そっと廊下を覗き込んだ。 二等車両は、今のところは静まり返っている。物音は少し遠く、一等車両の方向からのようだ。 誰かが酔いつぶれて暴れているだけなら良いのだが、それが有り得る三等車両ではなく、一等車両。
幸い、手洗い場は一等車両側にある>>1:#1。 一旦手洗い場へ入って、一等車両側へ耳を澄ませば、やがてはっきりとした声が聞こえた。>>16櫻子の声だ。
また、彼女はくだらない因縁をつけられているのだろうか。 しかも今度は、鉄道警察に。 夕方の彼女の萎縮した姿を思い出し、割って入ろうか、と考えた瞬間。]
「……え、違うのです? 家出少年?」
[家出少年、との言葉に、>>10夕方仲間に流したデマの存在が重なって、思わずどきりとしてしまう。
電話口の彼には、「スクープになるぞ」と流し込んだはずだ。 その言外に含む意味は、「タネを掴むまでは、どうかご内密に」。
偶然の一致か、それともどこかで漏れたのか? いずれにせよ言えることは、ただひとつ。]
(24) 2015/12/01(Tue) 03時半頃
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[……ただの家出少年の捜索に、こんな夜更けに鉄道警察が介入することなんて、そうそう無いに決まっている。
彼の好奇心は、マッチ棒より火がつき易い。 怪しいと思えば、後先考えずにすぐに頭を突っ込みたがる。
やがて、足音が二等車両の方へ近づき、手洗い場から遠ざかれば、一等車両へ向かう。 途中で車掌や鉄道警察の者に何か言われるようならば、寝ぼけて間違えましたと誤魔化せばいい。 少なくとも櫻子は起きていて、鉄道警察の話を聞いているのだ。
一等車両へ入った時、天井から何かが動く音が聞こえた。>>1 イアンは訝しむ。上には、一体何が?
櫻子や、他の誰かがイアンの姿に気づいたならば、窓から列車の上を覗かせてくれ、と頼んだだろう。]**
(25) 2015/12/01(Tue) 03時半頃
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/* 2時…いや…もう3時だよ… 今の間に進めれるとこ進めないと…遅筆だから日中が…怪しい… ものすごく迷惑おかけしててすまぬ…ほんとすまぬ… PC的に介入せざるを得ないんだ…そこそこでうまいこと回せるように…がんばります…
(-12) 2015/12/01(Tue) 03時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/12/01(Tue) 03時半頃
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/* >>25 どうでもいいけど列車の上見たらSANチェック入るやつだよねって打ちながら思った
(-13) 2015/12/01(Tue) 03時半頃
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ええ。実はそうなの。 夜はちょっぴり怖いわ。 ――ああでも、もうお済ませになったならその、
〔最後は小声で、済ませたなら付き合わせるのも悪い、 といいかけた。
けれどベッドの上から立ち上がったルーカスが、 少々、といったものだから、
――本当は気を使ってそういってくれたのかもしれない と危惧しつつも、 恐る恐るエスコートの為に差し出された掌を見た。>>14
畏れ多い、とは思ったものの、 「お手を」と言われ、そっと彼の手をとりついていく。〕
……何かありましたか?
(26) 2015/12/01(Tue) 07時半頃
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〔ご友人でもいらっしゃるのかしら。と声をあげたのは、 彼が或る部屋で立ち止まったから。 覗くのを咎めることもないが、 彼が諦めるならそのままついて行っただろう。
既に夕食を食べ終えた人が多いのか、 食堂は混雑していなかった。 シェリーは、ルーカスにありがとう、と告げながらも、 砕けた口調に、まあ、とくすくす笑った。
けれどシェリーは予想だにしていなかった。 男性の前で食事を頼む事の気恥ずかしさを。
逡巡し結局頼んだのは 一杯の紅茶と無難なサンドイッチであった。 ルーカスもまた食事を摂り始めたのは幸いであった。〕
(27) 2015/12/01(Tue) 07時半頃
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汽車を使ってスウェルグに行くのは初めてだから、 いろんな発見があって面白いの。 駅に楽器を弾く人がいたり、 ……あとね、すっごく大柄な女の人も見たわ。
夢中になりすぎてニズでは雪燕まで走ることになったわ。 ルーカスさんも、何か面白いもの見た?
〔そんな事をざっくばらんに話す様子は、 まるで家族と話しているようだが―― シェリーは生まれてこの方家族以外の男性と食事を摂る、 なんてことが初めてだから、それは仕方のない事だった。
ちなみに、 大柄の女の正体が目の前に居る事は 一ミリも気づいていない。〕
ルーカスさんは、どうしてスウェルグを目指しているの?
〔そんな風に尋ねることもあっただろう。**〕
(28) 2015/12/01(Tue) 07時半頃
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[段々と小声になっていく少女へ微笑み。 大丈夫ですよ。と優しい声音で囁きては、手を取って。そして食堂車へ向かっただろう。立ち止まった個室前。何かありましたか。という問にはいいえ。とだけ首を振り。少し気になっただけですよと。
食堂車に向かえば、二人空いた席に付き。 くすくす笑うその姿には砕けた口調ながら貴公子然とした笑みを浮かべ。対応していたが、紅茶とサンドイッチを見れば、遠慮せずとも。とき恥ずかしさに気づかない顔で綴りながらも、自分もそれと同じものを頼んだだろう。]
そうだったのですね。 初めての旅はきっと格別なのでしょう。 ……楽器を弾く人々、大道芸の方々だろうか。 大柄な、それは目につくでしょうね。
走った?それはお怪我などなかったでしょうか? ふふっ……実はお恥ずかしい話なんですけど。 僕はニズに着いた頃には、眠ってしまっていて。
[ざっくばらんに話す少女に相槌を打っていく。 彼女が生まれてから家族以外の男性と食事を摂った事もないともしらず。大柄な女性の話には、何処かの席に座っているのでしょうか。としれっとした顔を浮かべ。気づかれない事に内心、よしっと自慢げで]
(29) 2015/12/01(Tue) 08時半頃
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僕ですか?……本来なら家族旅行の予定だったのですが。僕以外が風邪を引きましてね。せめて、向こうの便りだけでも欲しいと我がままを言った妹の願いを叶えるためにです。
[旅の目的はそう答え。彼女にも、どうして。と問いかけては、食事を終えるまで穏やかな談笑を続ければ、彼女を二等車両まで送っていくだろう*]
(30) 2015/12/01(Tue) 08時半頃
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―現在―
[深夜。外がやけに騒がしく。 男は身なりを整えてから、そとドアを開けた。]
家出少年?
[それはいったい。と櫻子の姿を見つけ。首傾げては、さてどうするかと思案顔で。**]
(31) 2015/12/01(Tue) 08時半頃
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……ええ、決して。家出した少年を匿ってなどいませんわ。 わたくしの部屋の中? どうぞお好きに見てくださいまし。
[鉄道警察とそんなやり取りをしていれば。 近くの扉が開きルーカスが顔を見せた>>31だろうか]
あら、ルーカス様。 申し訳ございません。起こしてしまいましたか?
[はしたない声を出してしまっただろうか、と。 今更ながらに気付き、顔を赤くしてしまう]
警察の方々が、家出した少年を探しているらしいですわ。 無事に見つかると良いのですけれど。
[ルーカス様はお見かけになりませんでしたか、と。 小さく笑いかけるだろうか]
(32) 2015/12/01(Tue) 09時半頃
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[ふと、食堂車の中でのペラジーの話>>17>>18を思い出した。 聞き慣れぬ地名の数々。異国情緒溢れる街の様子。 櫻子でさえ、その旅の話に好奇心と冒険心をくすぐられたのだ。
8歳前後の少年>>#2―――。 もしかしたら家を飛び出して冒険に出たくなったのかしら。 なんて、見当違いのことを考える。
人の好いお嬢様は。 本心から家出少年に見つかってほしいと願うのだ。
―――ただ、と。 鉄道警察の男の瞳を見ると、櫻子は違和感を覚えるのだ。 ただの家出少年を探しているにしては。 その瞳はあまりにもピリピリしてはしないか、と]
(33) 2015/12/01(Tue) 09時半頃
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……まあ、イアンまで。
[やがて一等車両にイアンが姿を見せれば>>25。 そんなに大きな声を出してしまったかしら、と。益々落ち込む]
天井に、なにかおありなのですか?
[訝しむようなイアンの視線に、首を傾げるだろうか。 窓から列車の上を覗かせてくれと警察に頼む姿に]
まあ、8歳の少年がそんな危ないところに隠れますの?
[率直な疑問が口をついて出るだろう**]
(34) 2015/12/01(Tue) 09時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2015/12/01(Tue) 09時半頃
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/* >>2:104の優男ルーカスと駆け落ちしたいだけの人生だった。
(-14) 2015/12/01(Tue) 10時頃
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― 一等車両・コンパートメント ―
[ 幼い少年が、ニズ駅ではおとなの腰ほどの高さのフェンスを軽々と飛び越えていた違和感に気づいた>>2:164ものの、睡魔には勝てない。 毛布を被ったペラジーは、そのまま眠りに落ちていた。]
(35) 2015/12/01(Tue) 13時頃
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― 回想・半年前 ―
[ 駆け込んだ村の集会所にはひとつの広間しかなかった。 視界を遮るものは、建物を支える数本の柱だけ。]
殿下! 殿下はどちらに!?
[ 床に倒れた赤いものの正体を認識した瞬間の、]
(36) 2015/12/01(Tue) 13時頃
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[ 絶望。
………一生忘れられないだろう。
それはペラジーが、世の中のあるとあらゆるものを初めて呪った瞬間でもあった。]*
(37) 2015/12/01(Tue) 13時頃
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