224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜
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そう……。 完全な秘密にするつもりではないの。 ただ、とても厳しい話になるわよ。 いいのね? ……シメオンくん。その警戒は、忘れないで。
[シメオンは離れ、ケイトは残る。 確認の上で覚悟があるなら、無理に離すことはしない。
行きましょう、とヴェスパタインとケイトを連れて移動したのは、パルックの部屋にほど近い一室。 遺体に近いのは嬉しくないが、昔の話を記したものがあるかもしれないと思えば、確認しやすい位置は悪くない。]
まず確認するのだけれど…… あなた達、雪鬼や能力者について、……どのくらい、知っているかしら。
[一呼吸おき、]
(151) 2015/05/28(Thu) 18時頃
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知っておいてほしいの。 あれは御伽噺なんかじゃないって。 あたしはね、まだ十にもならない頃、村にいたお婆さんに聞いたのよ。 雪鬼に会って、生き残ったお婆さんだったの。
[信じられないと切り捨てられはしないだろう、というのは、遺体の前で話していたやり取りから予想していた。 それでも、否定が出る前に続きを絞り出す。]
ヴェスパタイン、あなたに来てもらったのは、中でも一番年かさだったからよ。 これを全員に話した方がいいのか、あたしひとりじゃ決められなかったの。 だから、聞いて。意見を、ちょうだい。
雪鬼は、人に憑くと聞いたわ。 昨日までの知り合いも家族も関係なく、誰もが憑かれる可能性があるんですって。 話してくれたお婆さんが最後に退治した雪鬼は、お婆さんのお兄さんだったんですって。
[これが、話しておきたかった一つめ。 この意味では、ヴェスパタインひとりでなく、ケイトにも来てもらったのは良かったのだろう。]
(152) 2015/05/28(Thu) 18時頃
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それから、……それから、こっちも、重たいのだけど。
[また少し間を開けて、二人を伺う。]
……能力者、という話が出たわね。 あれは、…………同じ場所に二人、いるはずが、ないの。 ううん。いるかもしれないけれど、その状態でぴんぴんしてるなんて、ないはずなのよ。 だから、
[だから。 苦い思いを耐えて、]
メルヤちゃんと、アランくん。 二人ともがそうだっていうなら、 どっちかが、嘘をついてるんだわ。
[そこまで語って、唇を噛んだ。 言い伝えや資料に、きっとこの話は載っているだろう。 疑いたくはないが、気持ちだけでは収まらない。]
(153) 2015/05/28(Thu) 18時頃
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……どうして、って思うかしら。 そうね、ここからは、もっと信じづらい話になるけれど。
[ここまで話さなくては、信ぴょう性は足りないだろう。 苦悩の表情で、続ける。]
あたしは、死んだ人の魂を見ることができるわ。 死んでしまったその日、一度だけだけれど。
そのお婆さんも、そうだったの。 ……近づくと、ひどい頭痛に襲われたわ。 だからあまり会いたくはなかったけれど、いつかこんな日が来るかもしれないからって、聞かされたのよ。
[パルックを見たからといって、何もできないのだけれど。 話すとき、ケイトの方は見られなかった。]
(154) 2015/05/28(Thu) 18時頃
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……これで、大事なことは、全部のはず。
これ、全員に話した方がいいかしら。 ……信じられたとして、ひどいパニックになったり、しないかしら。
[恐る恐る、伏せていた視線を上げる。 二人の考えに、従うつもりで。**]
(155) 2015/05/28(Thu) 18時頃
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……考えたわ。 ヴェスパタインが、ケイトちゃんが、そうかもって。
でもね。わからないの。 ……………わからない、の。 あたしが見えるのは、死んだ人だけ、なのよ。
[目を伏せる。 深呼吸して、また上げる。]
死にたくは、ないわ。 でも、あたしは、もうこの歳なのよ。 あなたは、他の子は、……まだ、ずっとずっと若いじゃないの。
[声が震える。握った手も。 格好などつくはずもない。 亡くした家族の顔が浮かぶ。]
(250) 2015/05/29(Fri) 00時半頃
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[なにを聞かされるよりも前に、人の死を知る。 そんな能力など、必要どころか役に立つかも疑問だが、]
あたし自身、隠れ続けるつもりはないの。 あたしが危険かもしれない、なんて理由だけなら、……みんなの前に、出るわ。
……あたし、一応、能力者なんて呼ばれるものなのよ。 何もしないで、それで大事な人を亡くすなんて…… 先にいったあの人に、顔向けできないのよ。
[前に出ることで、少なくとも、何かを変えられると信じたい。 顔色も悪いだろう、歪に無理やり笑った。]
(253) 2015/05/29(Fri) 00時半頃
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[ただ。ケイトの提案を受ければ、少しだけ躊躇う。 見つけたら出る、それでことは足りるのか?]
……少し、考えるわ。 ありがとう。
[二人は本当に人間か。 確証など何もない。
ただ、黙り続けることの方が、ずっと怖かった。 ケイトの後に続き、皆のところへと。]
(254) 2015/05/29(Fri) 00時半頃
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[紙に名前を書く。 ルールとして、それが明快。 お婆さんに聞いたやり方と変わらないそれに、吐き気のような懐かしさを感じた。]
……………この、中に……
[書かないという選択肢は、ない。 数名の顔をみやり、昨夜騒いだ男を見る。
ギリギリまで悩み、やがてそこにひとりの名前を書き、シルクハットに差し込んだ。*]
(258) 2015/05/29(Fri) 01時頃
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/* PL目線ならヨアヒムつるとかありえねえんだけど
ありえねえんだけど!!!
(-82) 2015/05/29(Fri) 01時頃
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[血の繋がった少年を見つめる。 彼は今、何を考えているだろうか。 家に帰らせてやりたいと思う。 せめて、彼は。
戦わなければ。 たとえ、自分が危険に晒されようとも。
大事なひとのケツが凍るなんて無残な姿になる前に、 雪鬼を、殺さなくては。]
(260) 2015/05/29(Fri) 01時頃
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/* あたしのケツが凍るなら、他になにも望まない
(-84) 2015/05/29(Fri) 01時頃
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