52 薔薇恋獄
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しかし、まぁ、別件で迷惑をかけているのは、俺も一緒なんだが。
[引き寄せられる肩。けれど直ぐに離されることに、少し困った顔をしながら、そう付け足す。 窓が開け放たれた時、少し濡れてしまったから、今更だと。 心の底で思うけれど、その思いは言葉にはならないまま。
消え行く日向の背に、珀が語る言葉を唯聴いて]
一応、一歩前進で良かった……んじゃないか。
嗚呼、掃除は、任せてもいいか? 俺、荷物おきっぱなしなんだ。
そのまま置いてたら、多分鳴瀬先生に迷惑かけると思うから。
[日向の姿が完全に消えたところで、珀に願う。 おそらくは、否という返事ではなかった筈だ。]
(*33) 2011/05/17(Tue) 13時半頃
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[去る珀の背を、しかし、急いで追うように階下には降りず。 ゆるっと手を伸ばすは、供えという役割を終えたマーマレード。
ほんの少しの間、また窓から雨に打たれる景色を見やる。
その後、くるっと踵を返したのだった*]
(*34) 2011/05/17(Tue) 13時半頃
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/* マドレーヌが、マーマレードになった訳を中身に問いたいorz マしかあってない(*ノノ)
(-102) 2011/05/17(Tue) 14時半頃
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― 一階和室の一室 ―
[窓の外には、人影のようなものが見えた。 それは黒い長い髪を持つ先輩だったか、それとも他の誰かだったか。 視力が弱い故に 誰 までは判別できず。 つっといつものように眼を眇めた瞬間。]
っ……!? びっくりしまし、た。
[蛍紫にとっては唐突に、目の前に現れた手に驚いて、眇めかけられていた眼は見開かれる。 動揺に瞬きを繰り返す前で、猫耳をつける鳴瀬に、ふっと相好を崩した。]
いや、それは百瀬が悪戯希望らしかったので。 ただ、バスの中でグロッキーになっていたから、出番なくして。
[相変わらず言葉足らずに、それでも言い訳のように紡ぐのは、似合わないと思われているからだろうと。 そういえば、石神井先輩にも似合わないだろう場面を見られたことを思い出したりするのだけれど。]
(342) 2011/05/17(Tue) 20時頃
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……ぺるしゃっていうの、判る気がします。 先生、性格はどっちかっていうと犬っぽいですけど。
[紅子さんを撫でる感覚で、それこそペルシャ猫を思わせるような鳴瀬のふわっとした髪に伸ばした手。 触れる段階になって、あっと、しまった顔をするのだけれど、勢いがついた手は止まらず。 相手が避けないなら、くしゃりと頭を撫でてしまうのだろう*]
(343) 2011/05/17(Tue) 20時頃
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心当たりあるようだが、あえていうなら、 今みたいに無防備に、幽霊に手差し出すようなところとかな。
[日向が去った後、ふっとわざと片方の唇の端だけ上げて笑ってやった。 迷惑関係は、笑みの種類を変えて、少し困ったようにして、何も言葉は紡がないまま、ぱたぱたと去る背を見詰めながら、一人考えること。
日向と珀の怪談関係の話には口を挟まなかったが。 日向が浮かべた表情や、少ない会話の中で知れたことを繋げていけば]
ひにむかうと教えたのは、屋敷の持ち主の家族。 怪談があっているなら、息子かな。
[学校へ行けたのはそれなりの身分がないといけない時代だったらしい。そうなれば、そうなのだろうと、独り語ちた。]
私たちのようにならないように……か。
[思い出す言葉の1つに、少し首を傾げはするのだけれど。 そんな呟き達は、窓の外の雨音に全て打ち消されて流れていった*]
(*39) 2011/05/17(Tue) 20時半頃
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あっ………。
[触れた感触に固まった。 見開いた紫の目線の先で、猫のように細める鳴瀬の眼が見えた。 動きがフリーズしているのに、裡にある個所が酷く動いていて苦しい。]
えっと、……は、い。
[問いには素直に答えるけれど、動きは変わらずフリーズしたまま。 取られた手。指先から柔らかな毛先の感覚が離れて、それを惜しいという気持ちと、今度は触れられた手の感触につっと眉間に皺が寄る。]
……仕返し、ですか。
[その寄った皺をぐいぐいされて、眉を八の字にした。 どう反応すればいいのか判らずに、そのままなされるがまま。
そんな様子を、蓮端に見られていたとは知らず。 背後に、カレーの匂いが微かと、食事を知らせる声が小さく聴こえた。]
(366) 2011/05/17(Tue) 22時頃
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/* 私の絡んでない場所で泥沼が発生しておる! わーわー(正座して喜んで見てる。
……でも、ちょっとさびしいと思う(*ノノ) 今回のディンディンにぶっちだからなぁ。ごろり。
(-136) 2011/05/17(Tue) 22時半頃
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触って、愉しいですか?
[鳴瀬の指が離れれば、ほぅっと息を吐いて、己の指先で眉間を擦った。嫌がっているというよりは、戸惑っている表情で鳴瀬を見詰める。]
……とってしまわれるんですか。 似合うのに。
[戸惑いの表情が、若干不服そうになるのは、猫耳が取られたあたり。しかし、物が物だけに、それ以上は紡がずに、ゆるっと立ち上がる。]
じゃあ、いきましょ………
[言葉途中で止まる。弾かれたように見詰める中庭。]
すみません、先にいってください。
[酷く慌てた様子で、まるで幼馴染の珀がするように、窓を開けるとそこから外へと。]
(391) 2011/05/17(Tue) 22時半頃
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― 中庭 ― [雨が酷く強くなっていた。 まるで幽霊の嘆きに呼応するように。 噎せ返るような薔薇の芳香を掻きわけて、蛍紫は常人には見えぬ存在を探す。]
『 』どうした!? だめだ、それになってしまってはっ!!
[ゲーム部員でも、顧問でも保険医でもない名を呼ぶ。 近くに誰かあれば聴くことはできたかもしれないが。]
………っ。
[はっと、息を吐く。 探していた存在は雨に溶けてもう居ない。]
暁様……か。
[一つ人の名を紡いで、雨の中、立ちつくす。 耀が大変なことになっているとは、知らぬまま。]
(398) 2011/05/17(Tue) 23時頃
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/* どこまで情報開示していいのか、さじ加減が(*ノノ) 蓮端先輩の為に、暁様は出したほうがいいかなぁという、判断でした。
(-149) 2011/05/17(Tue) 23時頃
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ディーンは、後ろを気にする余裕はなかったので、ついて来れたかは鳴瀬次第だろう。
2011/05/17(Tue) 23時頃
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― 中庭 ―
[唇を片手で覆い、考えこむ仕草をしたところでかかる声。 弾かれたように振り返れば、顧問の姿。 彼の性格を思えば、当たり前といえばそうか……と、手をおろし、少し困ったように微笑んだ。]
いいえ………
[誤魔化しを混ぜた言葉は、誤魔化しきれない場面を押さえられていれば途切れる。]
女性の霊が。 といったら、信じて貰えますか?
[だから蛍紫が取れる手段と言えば、おどけたように、そう言うだけで。ただ、表情は割と切迫してはいたのだけれど。]
信じて貰えるなら、拙いことになったかもしれません。
[降る雨に絡むほど、薔薇の香りは濃厚になっている。 傾げば、重く揺れる金糸にも、その香りが絡んだ。]
(420) 2011/05/17(Tue) 23時半頃
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悪い霊には、見えなかったんですけれど。 何が切欠か、そうなってしまったみたいで。
[ひきつる相手の表情を前に、ぼそぼそと紡ぐ。 切欠らしきは――暁様という名にあるのだろうけれど。]
正直、実害がない、とは保障できない、です。 信じて下さるなら、合宿止めたほうが無難ですけど
……視えない人は、実害がないと基本信じてくれません。
[困ったように微笑む。]
化け物になるくらいの恋慕って、どんな想いなのでしょうね。 視えないと信じて貰えないのと同じで、 判らないと救えない気がして……。
[出来るなら救いたいと思う気持ち吐露する。 ふっと顔を別所に向ける、もし誰か己を呼びにくるのなら、霊関係の話は一旦内緒にしてくださいと鳴瀬に囁くだろう*]
(436) 2011/05/17(Tue) 23時半頃
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