270 食人村忌譚
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嗚呼、それとも。
[お前が咎人にでもなって彼に喰われるか? なんていつにもなく狂気が顔を出すのはどうしてか。
ミナカタを継ぎたいと草の束を持って帰った娘のせいか。 もうこの村に、ミナカタは不要だと告げたら。 どんな顔を見せるだろう、なんて。
愉快な事を考えたからだろうか*]
(*30) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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はは。 ああやってるとなんか昔に戻るな。
[近寄る気はなかったが、2人の返し>>111>>127は それぞれらしいもの。 魔女呼ばわりされているとはさすがに届かないが。
何も考えずに遊んでいた子供の時分を 思い出せたのだから届かなくて正解だろう。
源蔵が心に何を携えているかも知らぬまま]
(132) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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具合はどうだ。
[1つ歩み寄る。 具合はそれぞれが抱えたものへ。]
咳止め、熱冷まし、痛み止め。 持っていくつもりだったから、今渡しておくか?
[さてそれはどう取られたか*]
(133) 2017/11/23(Thu) 23時半頃
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[近寄る前に、痩せた姿が目に留まる>>131 彼が育てる農作物も、研ぐ刃物にも大層世話になっている。
今年の夏は特に虫が酷かった。 生意気にも虫にも美味い不味いが判るらしい。
しかし虫の害は一所に収まらない。 香草は役に立っただろうが、丞さんや容ちゃんを 始めとした農作業に従事する者たちの手入れの賜物だろう]
どうも丞さん。 無事に夏は乗り切れたようで良かったですね。
[独り立ちした時分には、作物を育てる知識も 多少なりとも世話になった。 彼に関しては掛け値なしに恩師の1人。 損得抜きで笑顔を向けるのは当然だろう]
(135) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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今度は鼠の害に気を付けてください。 猫いらずなら用意はしてますんで。
[ぺこりと頭を下げて離れはするが、 用があるなら後で寄っても良いかもと*]
(136) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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[切実な願いはこの村ではそれこそ歪な願い>>*31 椅子を押して、一緒に崖から身でも投げたら? なんて提案したら、弟の事となると目の色を変える この男はどんな表情をするだろう]
そんな事、ぺらぺらと垂れ流してたら 食う前に殺されるぞ?
[目の前の源蔵に聞こえている様子はなさそうだが、 ついぞポロリと零しそうで呆れた視線を向けてしまった]
(*32) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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それなら、特効薬を見つけたとでも言って 自分の目を抉って食わせてやれば?
生きた肝臓も薬になるって言うしなぁ。
[食って食われて。 閉ざされた二人だけの世界を望む姿。 彼も人間でも家畜でもない、異質な者。
不要かどうか、分類は今は避け。 何処へ向かうか足踏みしたままの男を 見つめる視線は見世物小屋を覗くに近い*]
(*33) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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/* 頭おかしいでーす!!
(-49) 2017/11/24(Fri) 00時頃
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[弟の様子を尋ねると、指導者の鑑の様に 手振りと短い用件で断りを入れられた>>139
年長らしい距離の取り方にハイハイ、と軽く返すのは 源蔵が弟への溺愛ぶりが披露されるからだ>>143]
弟君より兄の方に薬が必要とはね。
恋の病に付ける薬なんぞ先代からも聞いてないね。
[ああ、無理無理、といつもの源蔵からの難題に 大仰に息を吐き、手を振った]
(146) 2017/11/24(Fri) 00時半頃
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[兄弟の情を恋に例える位は許して欲しい。 この村で特段誰かに強い執着を見せ続け、 駄々を捏ねた者の話を俺は聞いたことは無いのだから。
俺の知らぬところで密かに憎愛が絡んでも おかしくないが、俺にはとんと興味がない。
求めた母性は一度きりで切れてしまったのだから]
(147) 2017/11/24(Fri) 00時半頃
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恋の病も患い過ぎると命を落とすと言うからな。
[その果てに肉も口にしてくれなかったら どうするつもりかとも思うたが。
楽しそうだから放っておく*]
(*34) 2017/11/24(Fri) 00時半頃
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源蔵も、殿とか付けるならもう少し敬え。
[相変わらず色んなものを頭の中で 捏ね繰り回して遊んでいるのだろう。
咎める様な強さは無く、呆れた言い方は ミナカタでなかった自分を、 思い出を知る少ない人物だからか。 そして拭えぬ憐れみを抱えたままからか]
『背丈が50が伸びたら家が狭くてしょうがないだろうさ』
[名を継いだ頃には詰まっていた答えも、 今はまた言ってら、と返す位は。 どうにもならぬ事があるのだと学んでいた]
(150) 2017/11/24(Fri) 00時半頃
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咳や熱冷ましの薬が要るかと聞いたのは、 源蔵も込みだったんだが?
[で、要るのか要らないのか、と 改めて尋ねてもやはりいつもの口調が 返ってくるのだろうか*]
(151) 2017/11/24(Fri) 00時半頃
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恋は手の付けられない病か。
[源蔵の呟き>>158無くとも、我ながら 良い表現だと自己満足。
しかし恋と言うなら仔を成せぬとはなんと不毛な。 それこそ群れには不要なもの。
目を細め、相手が年上でも気にせずに威嚇する]
男女の仲で互いしか、と望むなら兎も角。 この村にいる限り、群れを乱す真似、 叶うと思わない事だ。
[間引く者の存在を子は知らぬだろうが。 いや、躾のために名を変え形は変えて 表にも伝わってはいるだろう。
しかしその間引く者が目の前にいるとは気付くか否か。 気付いてどうするものか、全ては彼任せ*]
(*35) 2017/11/24(Fri) 01時頃
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俺を越えるにやまず酒を呑めって言われてたからな。 酒は適度にほろ酔いが丁度いいと思えてる分、 新しい薬が出来るのはまだ先だ。
[気概を見せろと言われても、あの先代の顔を 思い出した表情が嫌だ嫌だと語っていく>>168 だが新しい薬を探っていないわけではない。
事実、源蔵が飯時に飲む薬は 俺が幾つか調合した特製だ>>159]
(163) 2017/11/24(Fri) 01時頃
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それにしても、この歳になって 俺より年上の男の恋の話を聞かされるなんぞ 思ってもみなかった。
[吐いた軽口はなんぞ源蔵に閃きでももたらしたか。 得心し、お墨付きを貰った言葉は後々記録に残るのだろう。
その姿は一時無くした名の時代を思わせて。
その頃から変わらぬ姿で変わらぬ毒を 楽し気に吐くお前こそ 魔女のようだと笑うには不意を突かれた]
(164) 2017/11/24(Fri) 01時頃
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あ……もう無くなったか?
…………悪い、後で持っていく。
[不意を突かれて、仮面を被り損ねて 返すのに一拍空いた。 してやられたと思うより先に、 具合がそんなに悪かったかと少し真顔の色が濃くなる。
わざと殿に力を込められた事も含めて 続く言葉を見つけられず、去るのも続けるのも 源蔵の言葉次第となっていた**]
(165) 2017/11/24(Fri) 01時頃
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[ほんの少し。 ほんの少しだけ。
揺れる時がある。
この一時。
本当に不要なのだろうかと。
だが風が吹けばそれに乗って飛んでしまうほどの軽さ。
この村は不要な家畜が生まれる不要な村、だと]
ああ、本当にこの村はもう無くなった方がいい。
[呟きも風に紛れて何処かへと**]
(*36) 2017/11/24(Fri) 01時頃
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[まだ備えがあると聞いて>>177 まだいる、と言われて>>178 詰まったのは躊躇いからではなく、 もっと胸の奥を刺された気がしたから]
……源蔵こそ本当に変わってないな。
[やっと絞り出せたのはほっと吐き出した安堵か 溜息かは俺の胸の内のみ]
判った判った。
今手持ちはこれ位だが、十分だろう。 ミナカタ様からだ、大事に大事に使えよ?
[空いた間と同じだけ息を整え、望み>>179を渡し]
(182) 2017/11/24(Fri) 07時頃
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まだ渋が抜ける前の干し柿盗み食って 腹壊すんじゃねえぞ?
[先ほど丞さんが見せてくれた干し柿を引き合いに、 懐かしい幻は駆け抜け終わる。 変わったのか変わらないのか。 度を越す源蔵に呆れた表情で、見ていたなら 石動さんにも恥ずかしいところを見せたと 笑ってから離れよう**]
(183) 2017/11/24(Fri) 07時頃
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[これでも憐れむ心は持っている。
憐れむからこそ、この村自体不要なのだと得心する。
この村に戻ってくるからこんな事が起きるのだ]
この村は、もう要らない。
そうは思わないか?
[人差し指を立てた眼差し>>*37に 唇だけを動かして。
問う目は細く、狂気を隠さず。 さて彼に届いたか**]
(*40) 2017/11/24(Fri) 07時半頃
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[物問う視線はやはり彼が人間の証。 だが此処で長々と話すものでもないし、考える力も充分養われているはず]
お ん な。
[解を求めるような眼差しに、人差し指は唇から去って行った娘の音がする方へ。
女を間引けば仔は産まれぬ。 解まで辿り着けたら。
褒めてやろうか、それとも手を取ろうか。 距離を縮めず愉しげに目だけが細くなる**]
(*43) 2017/11/24(Fri) 10時頃
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[必死に否定しようとする様こそ>>184 言葉よりも如実に肯定の証だと 当の本人は気付いているのかいないのか。
既に村の教えを習うのではなく、 教えを施す側だと言うのに。
初心な生娘でもあるまいし]
ああ、ハイハイ。 揶揄って……まぁいいや。 どうでもいいけど、今の顔。 あんまり他の人前で晒していいもんじゃねぇな。 村の女が泣くぞ。
[これは重症。 馬に蹴られるなら兎も角、子を成さぬ想い等 この村では異端だと判っているだろうから。 そっと距離を縮めて忠告ぶった*]
(205) 2017/11/24(Fri) 21時半頃
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行く末が心配?違うだろ?心配じゃない、怒りだろ。
自分がいなくても生きていけるなんて、許せない。
自分がいないのに 生かしてやる相手がいればそれも許せない。
そんな綺麗な言葉で着飾るなよ。
[このままを良しと出来ない癖に。 動けぬ姿を煽る言葉に年長への敬意の欠片もない]
(*46) 2017/11/24(Fri) 21時半頃
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ま、この村にいる限り。 丸ごと全て2人だけで。
なんて夢のまた夢って感じだろうがな。
[肝臓だって差し出せる>>*44 兄として素晴らしい献身だ。 その裏にどんな感情があろうとも、 表に出なければ良いのだから。
だが秘めた想い全てを表に出したいのなら。 願いを叶えたいのなら]
(*49) 2017/11/24(Fri) 22時頃
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あの脚を抱いて村から出る事が出来るかどうかは 自分で考えろ。
ああ。 でも、芽があるとすれば。
この村に残るのが2人だけって言う方が。 余程現実的かもな。
[見世物を覗きながら、適当にばら撒く言の葉は とても傷を癒す薬の葉からは程遠い。 傷に付けばじくじくと染みて腐らす毒の葉が。 貼り付いたかどうかを確かめるつもりはなかった]
もし。 村の人間が目減りし始めたら。 あんたはどうする気だ?
[問うた癖に。 言葉だけ残してさっさと離れ、振り返りはしなかった*]
(*50) 2017/11/24(Fri) 22時頃
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あ、錠が俺のとこ訪ねてくるんだっけ。
[女が集まれば姦しいが傍目にはまぁ目に良いだろう。 しかしこの年代の男が集まっても うっとおしいだけだ。
何よりちゃんと患者として訪れる者がいると言うなら 取敢えず戻っておいた方が良いだろうか。
行く先で出会えればそのまま連れて。 他の人に会えば、簡単な立ち話でもして 錠を見なかったか位は訊くだろう*]
(214) 2017/11/24(Fri) 22時頃
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ミナカタは、源蔵の今日の記録には何が載るだろうと考えていた。
2017/11/24(Fri) 22時半頃
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[耳を澄ませば村の音があちこちから聞こえてくる。 煮炊きする音、薪を割る音、牛や鶏と言った家畜が鳴く音。
混じって唄>>#2>>#3も聴こえてくる]
何唄ってんだ、あいつは。
[そう言えば櫻子ちゃんとは違う方面で 愛理にも手を出した記憶はなかった。
若い女の肌は絶品だが、どうも『女』の 品を感じられそうになくて]
(234) 2017/11/24(Fri) 23時頃
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牛や雌鶏の孔に突っ込みたいほど餓えてもねぇし。
[俺にとって、女と呼べる存在も。 母と呼びたかった者ももういない。
慈しむ様に抱いたゆりでさえ。
群れを成すのに必要な胎は傷付けぬのが道理。 それに傷付いて、世話をするのは結局俺になるのだから。
薬草の無駄遣いになる事はしない*]
(*57) 2017/11/24(Fri) 23時頃
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[出鱈目な唄の意味なんて考えても仕方ない。 女が何故お喋りが好きなのか。 その答えを求める位難しいものだろう]
……あれ。 錠?
過保護なお兄ちゃんが心配していたが 具合はどうだ?
[唄に掻き消されることなく、 車輪の回る音はしっかりと聞こえて来た>>230 どうやら行違う事なく済んでよかったと 兄の様子を揶揄いながら]
(239) 2017/11/24(Fri) 23時頃
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